2017年09月23日

今年の秋の台北国立故宮博物院


  例年、秋には有名な書画を展覧するのだが、今年の秋の書画展示のリストがでました。
    国立故宮博物院のダウンロード  サイト
     https://www.npm.gov.tw/down.ashx?sNo=10015382

前期(2017年10/4〜11/14)と後期(11/15〜12/25)にわけて展示するようです。

さっとみると、台北国立故宮博物院の平均値を出しているので、なんども行ってる人には物足りないかもしれません。
平凡というか普通という印象をもつラインアップでしょうね。またか、、というやつです。

ただ、
最初に國立故宮博物院行く人の場合には、見応えのある展示だろうと思います。

ただ、前期後期に分かれているので、行く人は、好きな物が展示されてるときをねらうほうがいいのでは。

前期後期とも展示される絵画では、
は意外とみる機会がないのでいいんじゃないかなあ。大きいし。
偽物だらけの仇英の絵のなかでは、特に筋が良いものです。なんせパトロンの項元汴のために描いたものだしねえ(Ref, James Cahill )。

明の辺文進の 三友百禽図も、なかなかの佳作ですよ。辺文進のまともな作品て意外に少ないんですよ。

宋 四家法書 は中身がなんなのかわからないでしょうから、内訳書いときます。

    蔡襄 海隅帖(またの名は、上資政諫議明公尺牘)
    蘇軾  次韻三舍人省上詩
    黄庭堅  致明叔同年尺牘
    米フツ 徳枕帖

このなかでは、徳枕帖が特に良いのでは? これは明時代中期文徴明時代には、今  大阪市立美術館にある米元章草書巻
の一部でした。いくつかに分割されて、ここに入っているものです。南宋 高宗のコレクションに入っていました。
良く考えたら、高宗って米フツの死後30年で即位してるんだよなあ。こういうのは相当信用おけるでしょうね。


posted by 山科玲児 at 09:14| Comment(0) | 日記

2017年09月22日

シャングリラ

夢の棲む街.JPG


  何十年も前に読んだ、山尾悠子の短編で、忘れ難い作品がこの「シャングリラ」だ。
  上イメージの「夢の棲む街」に収録されていた。
 「ファンタジア領」という連作のPART2であって、他の2編も佳作だったが、「シャングリラ」が一番記憶に深く残っている。その執拗な残りかたといったら、中島敦の名人伝なみであったから、かなり重症だ。
 ネットで検索したら、同様に評価している方々も散見しする。
 なんか、とても視覚的な作品で動きもあり、全部をアニメにできそうな感じすらある。金子國義や、まりのるうにい風の絵が似合いそうである。山尾悠子氏の作品は、言葉を獰猛に消化しながら硬い言葉の断崖をよじ登るような努力を読者に要求するものが多いので、やや親しみにくいものが多いのだが(「破壊王」シリーズなど)、、これは違う。

 図書館で  山尾悠子 作品集成という巨冊を借りてきて確かめたが、雑誌のときはともかく初出単行本(文庫本)との異同はみつけることはできなかった。最初、この巨冊を借りて読んだときは「シャングリラ」というのが目次になかったので、収録されていないのかと残念に思ったものだが、実は「ファンタジア領」で収録されていた。この本ではたった20Pしかない。

まだご健勝のようだから、集成にいれるとき手を加えるということもあるかと思ったが、そうでもないようだ。
 一方、長編:仮面物語は、別ヴァージョンの中編「ゴーレム」になって収録されているので、現在では図書館などでしか読むことができないのが少し残念だ。


posted by 山科玲児 at 08:11| Comment(0) | 日記

ボストン美術館展の中国画

Boston Nine Dragons.jpg


ボストン美術館の至宝展 ― 東西の名品、珠玉のコレクション
会期2017年7月20日(木)〜10月9日(月・祝)

ですが、有名な中国絵画も来日・展覧されているようです。
作品リスト
によれば、たった6点なのですが、

白眉というべきは、

壮大な  陳容の九龍図巻::これはもう陳容のベストでしょう。藤田から売り立てられた六龍図巻もそう悪くなかったので惜しいと思ってますが、これは、更に上。。
これについては前も書いときました

また、五色鸚鵡図巻は、かなり傷み・補筆があるようにみえましたが、とにかく、宋時代の名蹟には違いない。

公式サイトの中国画紹介

にのってないものでは、
夏珪::風雨舟行図  扇面が久しぶりに出るようです。
これは、額装なので展示しやすいということもあるでしょう。

ただ、夏珪の基準作であり、真蹟はこれ1つ、他は皆ダメという人すらいたくらいのものなので、なかなか嬉しい展示です。
展覧会に行った方で中国絵画に興味のあるかたは、見逃さないようにご注意を。

夏珪::風雨舟行図 をめぐる激しい議論は1970年台北國立故宮博物院における中国絵画シンポジウムで日本の研究者と中国や米国の研究者たちの間で行われていて、英文ですが、記録されています。
  当時から米国の中国人研究者のなかにはいいかげんなのがいて、しかもそういう連中が権力をもっていたということがわかります。
 方聞教授とかさ。
Proceedings of the International Symposium on Chinese Painting, National Palace Museum, Republic of China, Taipei 18th-24th June 1970.

  まあ、しかし、風雨舟行図だけが真蹟というのも、狭量に過ぎるのでは。  例えば、台北國立故宮博物院の渓山清遠図巻は確かに雄壮で壮大な作品です。以前、 現物のネルソン美術館「十二景図巻」

とこのの渓山清遠図巻の「写真」が並べて展示されていたことがありました。なぜか「写真」のほうがずっと優れた絵のように感じました。
それ以来、この渓山清遠図巻を大いにみなおしています。

神戸会場
会期:2017年10月28日〜2018年2月4日
会場:神戸市立博物館

名古屋会場
会期:2018年2月18日〜7月1日
会場:名古屋ボストン美術館

posted by 山科玲児 at 04:40| Comment(0) | 日記

2017年09月21日

ロシアのスープ

ロシアのスープ.JPG

ロシア料理って、現代日本ではマイナーだけど、結構面白いと思いました。

この

ロシアのスープ

を書いた荻野さんは、自分で料理教室やってるようですね。
荻野恭子|サロン・ド・キュイジーヌ|世界の料理を学べる料理教室




タグ:ロシア料理
posted by 山科玲児 at 08:38| Comment(0) | 日記

2017年09月20日

定窯白磁と定武蘭亭


定窯白磁盤  横河.jpg


定武蘭亭が発見された定州ってのは、今の河北省石家荘市の旧市
だから、よく地図をみて考えてみたら、

北宋の定窯白磁(イメージは東京国立博物館にあるもの)を首都開封へ出荷する拠点だったんじゃないかなあ?
定窯の窯跡群はここより50kmぐらい北にどっさりあるようだけど、
首都や江南へ出荷するなら、ここを通っていったと思う。
ちなみに当時北京は遼や金の領地だから北回りでは出荷できない。
ここはむしろ最前線に近いところだ。
黄河の流れは現代とは違うから、簡単にはいえないが、おそらくここから、河川や大運河などを使って
首都開封や江南へ運んだと思う。陶磁器は重いので、船で輸送しないと難しいのだ。

出荷拠点だからこそ、「定」窯って名前がついてるんじゃないかなあ。

有田の陶磁器が出荷港の「伊万里」の名前になったり
イエメン コーヒーが出荷港のモカ と呼ばれたりするのと同じだ。


posted by 山科玲児 at 09:04| Comment(0) | 日記