2022年10月01日

マタイ論争

Calling-of-st-matthew.jpg


ローマのフランチェーゼ教会の「聖マタイの召命」(イメージ)

マタイはだれか
という問題については、

当方も
2021年05月20日
カラヴァッジョ「聖マタイの召命」
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/188686238.html
で書いておいたが、

カラヴァッジョ     ほんとうはどんな画家だったのか
石鍋 真澄 著
https://www.heibonsha.co.jp/book/b607005.html
188P〜198P
では、
「左端の若者だ」という1980年代にでた説を完膚無きまでに否定している。
  石鍋氏の労作が一言一句 全て正しいという気はない。ケアレスミスが結構あることは既に指摘したし、未だ書いていないケアレスミスも一箇所以上ある。しかし、宮下氏もあまり執着しないほうがいいと人事ながら心配してしまった。


posted by 山科玲児 at 08:10| Comment(0) | 日記

2022年09月30日

カラバッジョの印相(ムドラー)

Disputabit.jpg

カラヴァッジョ     ほんとうはどんな画家だったのか
石鍋 真澄 著
https://www.heibonsha.co.jp/book/b607005.html


218Pで、カラヴァッジョの「聖マタイと天使  第2作」の天使のジェスチャーを解明している。
そこで
「当時のジェスチャーを集成したジョン・ブルワーの『キロロギア』では、この仕草は『議論する』を意味するものとされている」として、123Pの図2−30に図を出している。イメージは
Chirologia 1664の原本を採用しているらしい下記イタリア語の本からとった。

この天使の印相は、

2015年10月12日
西洋絵画と印相(ムドラー)
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/165528701.html
で、当方がとりあげたのだが、やはり、ある種の手話
印相だったようである。

この元本は
John Bulwer (1606 – 1656) 英国の医師・学者
Chirologia 1664  Public Domain Review
https://publicdomainreview.org/collection/chirologia-or-the-natural-language-of-the-hand-1644

である。ただ、ファンマンデルの本を読むと、オランダとイタリアでジェスチャーが違っていたということもあるので、この英国の本は、ほぼ同時代とはいえ、カラバッジョの絵画の解明に役に立つのか心許ないところがある。イタリアでの同様な本があればありがたいのだが。。

  一方、現代イタリアの本で、この英国の本を採用して当時のジェスチャーと絵画を比較した本もあるようである。

Anna Finocchi,  Le mani parlanti: GESTI, ARTE, STORIA (Aladino) (2018)
手話 ジェスチャー・美術・物語  イタリア語 94P
https://www.italianostra.org/wp-content/uploads/Le-mani-parlanti.compressed.pdf

これでは、

西洋絵画と印相(ムドラー)
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/165528701.html

でとりあげた
マドリードのティッセン ボルミネッサ美術館のデューラーの「博士の中のキリスト」だが、
https://www.museothyssen.org/en/collection/artists/durer-albrecht/jesus-among-doctors#

その下絵素描習作もやはり同じ印相だということになっている。

この本はイタリア語は良く読めないが、観ていてなかなか面白い。ただ、どうも比較が違うんじゃないの??と思われるところもある。また、コスメ・トーラの奇妙な印相には言及がなかったようだ。


posted by 山科玲児 at 08:33| Comment(0) | 日記

パンスープ

帝国ホテルの伝統を継ぐ 三国シェフの料理動画には、家庭でたやすくつくれる優れたレシピが少なくないが、

特にこれは、素晴らしい。パンの堅い皮を有効利用できる。

#639『パンスープ』冷蔵庫の余り物とパンをコトコト煮て、とろとろに!|シェフ三國の簡単レシピ

https://youtu.be/TqF37xYcrpA

posted by 山科玲児 at 06:22| Comment(0) | 日記

2022年09月29日

スペインなどの三角帽子


 昨日書いた三角帽子、必ずしも異端審問の罪人被告だけが被るものとはいえない。
 ロージ監督のオペラ映画「カルメン」
の冒頭で、大きい長い三角帽をかぶった修道士・僧の列があった。どうも スペインの復活祭の前の聖週間で教会関係者がこういう格好で行列したりするものらしい。中南米でもあるようだ。

スペインの聖週間 三角帽をかぶった男たちが街を練り歩く | ハフポスト NEWS
https://www.huffingtonpost.jp/2015/03/31/spain-holy-week_n_6975150.html

カピロテ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%94%E3%83%AD%E3%83%86

この習慣、意外に新しい習慣かもしれない。少なくとも異端審問があったゴヤの時代には、まぎらわしくてできなかっただろうから、異端審問が終息した19世紀以降にできたものではないか?あまりに異様な風体なので、中世からの伝統ではないか?とおもわれがちだが、古い版画や絵画には、こういう衣装の行列はみあたらないので、ここ200年ぐらいのものではないか??と推測している。

posted by 山科玲児 at 04:52| Comment(0) | 日記

2022年09月28日

異端審問の三角帽子と中国共産党

Goya Los Capri   Nohubo Remedio WM.jpg
ゴヤ 版画  ロス・カプリチョス の1点

動画

【裸のマハ/着衣のマハ】怪しい仕掛けの超問題作!?マハの正体とは?【宮廷画家ゴヤ】


タイムスタンプ付きURL
https://youtu.be/bXdeEJBdII8?t=1806
で、
文化大革命のときの三角帽子のルーツは、スペインの異端審問で被告にかぶせた三角帽子だという話があって、興味深かった。

  では、どういうルートでゴヤの三角帽子が中国共産党に伝わったのだろうか??

 中国共産党の初期メンバーにはフランス留学組が少なくなく、トウ小平もそうだから、フランスで知った知識なのかもしれない。そして、ゴヤの版画の総目録が1922年にフランスで刊行されている。こういう豪華本を彼らが閲覧できたとは思えないが、絵入り新聞やら雑誌やらで、粗雑な複製に触れる機会はあったと思う。 そしてそのころケ小平はフランスで工員しながらフランス共産党の活動をやっていて、ガリ版博士と称されていた。
  また、プロレタリア芸術として欧州の版画をとりいれる「木刻運動」があった。魯迅や、1928-1930ごろにフランスに逃亡した鄭 振鐸も「木刻運動」に関係しているし、鄭 振鐸は版画への関心を生涯続けていた。その版画の判例としてゴヤの版画が輸入されてそのなかの異端審問の場面が流用されたという可能性もある。
ただ、ひょっとしたら中国内のミッション・スクールでの罰で被せられた三角帽子というルーツがあるのかもしれない。更にその起源が異端審問の習慣にあることは間違いないだろうが。。
西学東漸記. 著者:, 容閎 著. 著者:, 徐鳳石, ツ鉄樵 訳. 著者標目:, 容, 閎, 1828-1912.


posted by 山科玲児 at 08:02| Comment(0) | 日記