2019年07月24日

居貞草堂漢晋石影の原拓

居貞草堂 漢晋 新刊.jpg居貞草堂 漢晋.jpg




淑徳大学 書学文化センター蔵 中国石刻拓本目録(PDF)
https://www.shukutoku.ac.jp/shisetsu/takuhon/cat2228/m-26.html

の中に、

1154  周進蔵石拓本(『居貞草堂漢晋石影』原拓本) マ198508〜8600(92点)

がありました。

居貞草堂漢晋石影  てのは、北京の蒐集家 周進(1893-1937)が1929年(中華民国18年)に出版した、周進自体が収集していた原石そのものからとった拓本を影印紹介した本です。左イメージのような本です。この本、どうも、最近翻印リプリントされているようですね。イメージはリプリントのCMサイトからとりました。しかし、石そのものを収集するというのは、大邸宅がないとできない趣味ですねえ。
  昔、神田の古書店で原刊本を観たことがあったのですが、縮印が多いし、印刷の鮮明さもイマイチな割りには高価(1万円以上)だったので購入しませんでした。現在の大陸のオークションでも1,2万円みたいですね。

この本、実は上記目録の中にも入っています。

74 居貞草堂漢晋石影 民国18已巳年3月(1929)

  淑徳のコレクションで面白いのは、本のもとになった原拓のセットだということです。
そうはいっても、本の目次では 131点です(右イメージ)ので、92点だと39点ほど足りないようですが、なかなか興味深いもののようですね。ただ、本の目次に出ている碑のうち、淑徳の目録に独立項目として載っているものも数点ありますし、シリーズになっているものをどう数えるかという問題もありますから30点ぐらい不足??かもしれませんね??

 ただ、居貞草堂のようなコレクションには偽刻や翻刻、偽物がかなり混じっていることは、念頭におくべきでしょう。周進のコレクションは、遺族によって、中華人民共和国成立後、国家に入り、北京の国家博物館や北京故宮博物院に所蔵されているようです。


こういう図録のもとになった原本がある例では、
京都大学人文の
C儀閣所藏古器物文 十册 C張廷濟撰 手稾本
http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/db-machine/toho/html/B003menu.html

というものもあります。

posted by 山科玲児 at 06:26| Comment(0) | 日記

2019年07月23日

揚州八怪という概念

揚州八怪 平凡社.jpg


揚州八怪という「言葉」自身は、清末 光緒10年ごろまでしか遡れないようだ。
揚州八怪が活躍した下限は羅聘の逝去1779だから、100年も後である。

同時代の雍正乾驍ノ活動した画家の張庚の國朝画徵録をみると、金農、鄭板橋、李方よう、黄鎮など、ちゃんと紹介しているが、まとまったグループ・画派というあつかいはない。
咸豐二年序の墨林今話でも、同じようなあつかいである。

どうも揚州八怪という概念自体が19世紀末に形成されたものではなかろうか??


posted by 山科玲児 at 08:14| Comment(0) | 日記

2019年07月22日

飛青磁の瓶

飛青磁  瓶.JPG

 
盗難を含む所在不明に関する情報提供について〜取り戻そう!みんなの文化財〜  文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/tounan/index.html

のなかに、元の飛青磁の瓶がある。どうも、座右宝刊行会 編  世界陶磁全集  第10 宋遼、1955に収録されているらしい。

これの類品が、あの有名な大阪市立東洋陶磁美術館にある瓶(イメージ  当方撮影)です。

これに似たものとして、実見したものでは、
ロンドンのデヴィッドファウンデーションで観た(今は大英博物館で展示されている)
British Museum:  

https://www.britishmuseum.org/research/collection_online/collection_object_details.aspx?objectId=3179857&partId=1&searchText=PDF*&sortBy=fromDateDesc&view=list&page=3


昔、ラッセル街の旧デヴィッドファウンデーションのギャラリーにいったとき、この瓶の前で二人の英国人?が議論していたのに、チャチャいれたのを思い出しました。

それと、スイス バウアー・コレクションにある一点があります。これは出光で観たのかな。
ただ、どちらも大阪市立東洋陶磁美術館にある瓶には及ばないと思いました。

最近、サザビーズ香港今年4月のLot103に
http://www.sothebys.com/en/auctions/ecatalogue/2019/six-treasures-from-an-important-private-collection-hk0871/lot.103.html
釉色が劣る??ような類品がでてましたが、その解説が結構細かい。実は世界陶磁全集  第10にのってるというのは、ここで知りました。1935年に指定されたということも。

posted by 山科玲児 at 09:02| Comment(2) | 日記

2019年07月21日

ガソリン40リットル


京アニ火災 33人の死亡確認 平成以降最悪 第1スタジオ、18日朝はセキュリティー解除https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190718-00000091-mai-soci
は、本当に痛ましいテロ事件で、追悼の意を深くしている。

ただ、怖ろしいことに気がついた。

7月19日未明に起こったこの事件、なんか、小事件のようにみえる。

駐韓日本大使館前で焼身自殺の男性死亡 車内からガソリン
https://news.livedoor.com/article/detail/16798958/

しかし、中央日報 日本語  のより詳細な記事をみてみよう。

新華社 英語版も同じ内容を書いているが、車内にはガソリン40リットル、ブタンガスタンク20本(卓上コンロに使うあれか)があったという。別の英文ニュースでは、ガソリン20リットルがあった、とされていて、どうも数量が不確かだが、多量の可燃物と一緒に自爆テロやるつもりだったことは間違いないようだ。ゲートで止めなければ、京都アニメーションと同じ展開になっていたのである。

ほとんど同じ手口、ガソリン40リットルというのまで同じ、のテロがほぼ同時に、起こっていることに、なにか怖ろしい裏を感じて怖くなっている。
posted by 山科玲児 at 15:57| Comment(0) | 日記

国宝・重文 147件 行方不明

太刀 包永 静嘉堂.JPG香薬師July 1932.JPG


国宝・重文の所在確認が難航  なお147件不明、文化庁
https://this.kiji.is/523778445429736545

2019/7/16の、「あの」共同通信のニュースですが、まあこういうニュースでは嘘はないでしょう。

実際、
盗難を含む所在不明に関する情報提供について〜取り戻そう!みんなの文化財〜  文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/tounan/index.html

と文化庁自身が発表しております。

官僚は、自分のとこの問題を隠したがるものですが、文部科学省から前川喜平のような次官が追放されたから、文化庁も少しはましになったのかな。

こうみてみると、刀剣が多いようですね。この刀剣の図版は1955年ごろ出版された国宝図録からとったものかもしれません。国宝図録第三集から静嘉堂所蔵 太刀 包永の図版をあげてみますね。形式がそっくりです。
 また、文字を入れた天目茶碗も行方不明になっているんだなあ??  なんか昔、観たような観ないような、ちょっと記憶が定かではない面白い作品です。
  佐竹本三十六歌仙でも素性法師、朝忠  が行方不明になっています。ただ、NHK取材班が昭和59年に出版した「秘宝  三十六歌仙の流転」ではカラー図版がでていますから、そのころは、まだ存在はしていたはずです。

 一方、古い盗難で有名なものに、新薬師寺の香薬師 があげてあります。これについては、

2016年11月18日  香薬師像の背中
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/177717387.html

で背中の写真をあげましたが、もう少しフォトリタッチして、イメージをあげてみます。

これは、飛鳥園の東洋美術 1932年7月号にのっているものなのです。


posted by 山科玲児 at 08:23| Comment(2) | 日記