2015年09月15日

パクリ インスパイア  リスペクト



あの陰気な喪章みたいな五輪エンブレムが災いして、
パクリ  デザイナーとして悪名が轟いている佐野研二郎さんです。
 世の中には、パクっているデザインって多いと思いますが、そういうのは、こそっと名前なしでだすもんじゃないかな?と思います。


 
  **でも、話題性あるから、意外に売れるんじゃないかな??

ただ、「伝わらなければデザインじゃない」
というタイトルそのものがパクリ
東京都渋谷区のデザイン会社|有限会社カネコデザインのキャッチコピーです。

そういや、渋谷区に佐野さんの事務所がありましたね。

 古い時代には、「模倣」が「職人の基本」で手本がないと絵がかけないので手本を取り寄せるまで待つというようなことがあったようです。実際のところ注文主も別に他と違う独自のものを求めているわけではなく、堂々としていて綺麗で、自慢できて、宗教上慣習上の問題にならず、評判が良いものを求めていたでしょう。ですから、既存のもののコピーをむしろ要求したことが多かったのではないかと思います。この辺の注文主の意図は今でもあまり変わらないかもしれないなあ?  そうすると著作権などでうるさくいったり芸術家の独自性の尊重ということ自体が、 迷妄なのかもしれません。

 まあ、しかし、21世紀ではそうはいかないようです。


 絵画の世界にも「模倣」「倣」といって、先人の作品を踏まえた作品は無数にあるのですが、次のように、一ひねりしたり絵柄は同じでも技法を変えたりしています。
19世紀、ドミニク=アングルは、古代ローマの壁画(ポンペイの隣のヘラクラネウム出土)のポーズをインスパイアして肖像画を描きました。

Herculaneum_-_Augusteum_-_Hercules_and_Telephos_-_Detail_1[1].jpg

ゴッホ(日本ではこれで通じる)は、ドラクロアの絵の石版画をもとに自作を描きました。

Delacoix et van-gogh.jpg

17世紀の王鑑は、10世紀の范寛の作品をカラフルにパラフレーズしています。これは割と気が利いているとおもいますね。
谿山行旅.JPG


 ただ、佐野研二郎氏が教授してる多摩美大の、卒業制作優秀作品が叩かれています。
 これは担当教授が悪い。本人はいわさきちひろを模倣したと、はっきりいっているんだから、その模倣が優れた成果をあげているかどうかを判断すべきでしょう? みたところでは、模倣作としてより良いものを作り出せているようにはみえないので、「優秀作」とするのはいかがなものか? いわさきちひろ  の模倣作は世の中に非常に多いと思います。ほとんどは無名で 装飾やデザイン、イラストなどに使われているんでしょうけれど、そういうものとは違ったものが「優秀作」にあるかというと、みることはできないように思います。技術はある人なのですから、かえって画家本人にとってよくなかったんじゃないかな。

 

posted by 山科玲児 at 08:05| Comment(0) | 日記

ボスの作品が東京で展示


 来月の東京 三菱一号館美術館の特別展 プラド美術館展 で 
 玲生  ボスの、 愚者の石の除去 が展示される予定
これは、ボスの確実な真作とされるものの最初の日本での展示になると思います。

三菱一号館美術館
プラド美術館展 ―スペイン宮廷 美への情熱
2015年10月10日(土)〜2016年1月31日(日)

 ただ、この貸与をするということは、プラドはボス逝去600年展を2016年の前半にはやる気はないということでしょう。
>本展は、2013年にプラド美術館で開催され好評を博した展覧会”Captive Beauty. Fra Angelico to Fortuny”が、当館のために特別に再構成され、三菱一号館美術館開館5周年記念として実現するものです。

  なら、かなり期待できるのかな?

>本展では、小さな作品が選ばれており、あらゆるジャンル、テーマにわたる、巨匠たちの生の筆跡、緻密な表現、繊細な質感とともに多種多様な素材をじっくりとご鑑賞いただけます。

  と、なっていますが、ムリーリョは「大きいほど傑作」だという感じをプラドで受けたので、どうだかなあ、、エルグレコもムリーリョほど極端ではないけれど「大きい作品のほうが良い」感じがします。

 小さい作品といえば、静物画がよさそうですが、
  
 マドリード生まれのベルギー系画家 ファン ファン  デア アーメン、この人の名前ってどう呼んだものかな? ベルギー=オランダ風だとヤン=ファン=デア=ハーメンだろうしね。 この人の絵は長崎県美術館でつい最近みました。

でも、このとき展示された彼の作品は、それほどはよくなかったので、あまり印象がなかったけれど、この展覧会で展示される下の作品はどうでしょうかね。。

 また、これは最近プラドに入ったナサリオ コレクションのものなので王室由来じゃないかもしれませんね。このへんの事情は、5月8日に書いておきました。
  http://reijiyamashina.sblo.jp/article/127867058.html



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2015年09月14日

溶かされそうになった寒切帖


寒切帖P1070060.JPG

 王羲之の模写本で優秀なものは、何点かあるが、大陸にあるものでは故宮にある蘭亭二点と、遼寧にある萬歳通天進帖が有名である。それ以外で評価の高いのが、この天津博物館にある寒切帖だ。
ところが、この寒切帖、四十年ほど前に古紙として溶かされる寸前までいったそうだ。
国家文物鑑定委員の劉光啓 の思い出話をネットで、みつけた。
   http://www.8mhh.com/2013/1009/7838.shtml  (中文)


 天津市河西区太湖路のゴミ収集業の店で古紙を溶かす炉の前にあった古紙のなかからみつけたという。
  当時は1973年ごろで文化大革命後期、まだ四人組が健在だったころである。
  寒切帖は幸い救われたが、そういう荒廃した環境で、消えていった他の文化財も多かったのではなかろうか?
posted by 山科玲児 at 08:56| Comment(0) | 日記

2015年09月13日

フィレンチェのアリナーリ


allinari (1).JPGallinari (2).JPG


  ホテル  モントレ(神戸か長崎、どっちだったかな?)に泊まったとき、部屋の額絵が ルネサンスイタリア画家のデッサンの複製で、その趣味の良さに感心したことがある。

 フィレンチェのウフィッツィ美術館の売店で、同様な複製で、フラ=フィリッポ リッピの優れた素描複製を買った(イメージ)

  制作はアリナーリという会社で、古くから写真とコロタイプ複製をやっている便利堂のような会社らしい。ホームページをみると、最近は商業写真のほうが主要業務のようにみえる。
  http://corporate.alinari.it/it/

このような、コロタイプ複製は、しばしば贋物つくりの材料にされることがあるらしい。それくらい迫真のものである。

posted by 山科玲児 at 10:14| Comment(0) | 日記

2015年09月12日

1万年以前の大遺跡


  
2015年04月28日
日本人学者が発見した古代ペルーの大きなレリーフ
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/124169272.html
で書いた、南米ペルーのワカ=パルティーダ遺跡の詳細が書いてあったので、
   古代文明アンデスと西アジア 神殿と権力の生成 (朝日選書) 単行本  – 2015/8/10
     関 雄二 (編集)
         http://www.amazon.co.jp/dp/4022630353

を読んでいたら、西アジアの発掘で、知らなかった驚くべき情報があった。

 なんと1万年以前の大きな石彫が林立する大遺跡が発掘されていたのだ。発掘自身は21世紀以降だったから、そのころはあまり考古学ニュースには注意していなかったから私がいままで知らなかったのだろう。

 まだ5%しか発掘されていないので、今後が期待されるが、なんとこの場所、南アナトリアはイラク国境に近いところで、あのISIS ISIL イスラム国とクルドとの闘争が展開されている地域のすぐ近くである。かなり不安要因がある。



 1万年前というと、農耕すらなかっただろう。少なくとも遺跡採集された食物に栽培種(人為的に改良した植物や動物)はないらしい。

 つまり、保存のきく穀物などの冨の蓄積によって貧富の差が生まれ、それが支配被支配の関係に発展し、大きな組織ができたというのは誤りだった。 少なくとも1万年前のこの地域では。しかも南米アンデスのような世界文明からいうと隔離され独自に成長したところではなく、世界文明の発祥の地:西アジアの真ん中でそうだったのだ。

  どうも、J.J.ルソー以来の人類文明文化の発生のイメージをかなり変えなくてはいけないかもしれない。あるいは、ホモ=サピエンシスではない人々の遺跡なのだろうか?

  日本でも、わかりきった縄文農耕説が定説にとってかわるのに、長い時間がかかった。これは、ゴードン=チャイルドの新石器革命説はいうまでもなく、マルクス=エンゲルスどころか、もっと古い時代からの固定観念に変更を迫るものだから、あるいは「見なかったことにする」ことになるのを怖れるものである。ISISの戦乱でこの地域の発掘は長期間停止させられるだろうし、荒廃してしまうかもしれないのは、古い固定観念の持ち主にはむしろ好都合だろう。

 この遺跡は、丘上の水の便の悪いところにあるので、日本人的な感覚では、大規模な墓地という感じがする。二十ー三十年毎に石柱の更新があるというのも、いかにも墓地らしい。



posted by 山科玲児 at 08:02| Comment(0) | 日記

2015年09月11日

アインシュタインの封筒


封筒の裏.JPG

  偉大な物理学者:アルバート=アインシュタインは、アイディアを封筒の裏に書いておくことが多かったらしい。ご夫人のエルザ=アインシュタイン夫人が言っていました。
  なんかさ、「アインシュタインの走り書きがある封筒の裏」から面白い発想が発見されるというようなこともあるかもしれないね。
  まねして私も封筒の裏に書いてみました。
posted by 山科玲児 at 09:26| Comment(0) | 日記

2015年09月10日

モンテズマの衣


2015年07月17日
ヴィヴァルディ オペラ「モンテズマ」の発見と再演
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/153344323.html
で、言及したアステカ王 モンテズマ の鳥の羽を使った衣装の写真が
ブリュッセル王立歴史博物館のサイトにあっったので紹介しておく。

まあ、いつもこんな服まとっていたわけないだろうが、
たたでさえ、衣装というのは残りにくいのに、アステカ王の衣装という希有な例である。

ブリュッセルで、光を落とした暗い展示室で公開されていたものを観たとき、驚いたものだった。

アステカ王 モンテズマ の鳥の羽を使った衣装
http://www.kmkg-mrah.be/sites/default/files/imagecache/image_big/images/manteau_de_plumes.jpg


posted by 山科玲児 at 09:49| Comment(0) | 日記

浅田真央のCM


ソチオリンピックで世界から賞賛された
浅田真央が、薬局店頭のサトちゃん人形で有名な佐藤製薬のCMにでているそうです。


 まあ、CMのほうが、いわゆるテレビ番組より一秒あたり大金をかけているせいか、ずっと見応えがありますねえ。
それは、
2015年03月13日
エアーフランスのCM
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/115057871.html
であげたエアーフランスのCM
AIR FRANCE CM
https://www.youtube.com/watch?v=v-ahlbWNZPk&feature=player_detailpage#t=4
にもいえることです。

 そういえば、実験的アニメ制作で有名なアレクセーエフもCMを結構作っていたように思いました。
posted by 山科玲児 at 08:43| Comment(0) | 日記

2015年09月09日

法帖の偽装について



  明時代など、より新しい時代に刻した法帖を宋時代のものだと偽装して高く売るということは、しばしば行われてきた。

例えば、東京国立博物館のこの蘭亭序の拓本は宋拓チョ遂良本という題簽がついているが、
末尾に、明成化年間の国士舘祭酒(大学長)の陳鑑の印が「刻して」あるから、宋拓のはずはないし、
他の理由もあって、陳鑑自身が刻した石による拓本に違いない。

 古い話では、羅振玉が褒めた澄清堂帖拓本が清時代瞳孔年間の満州人 キ英が広東で翻刻したものであるらしいという話題は有名なスキャンダルである。更にこれから、複数の澄清堂帖拓本や、書譜の拓本がキ英翻刻本だという話になっている。

また、書道博物館にある宋拓  孝女曹が碑は、明らかに  清 康煕十四年完成の翰香館法書の初拓にみえる。
伊藤滋氏が雑誌「墨」に書いている連載記事によると、明清時代の大部の法帖:とくに停雲館帖の第一巻の小楷部分を切り取って装幀しなおして、宋拓本に偽装したものが相当多いようである。
中国・日本問わず、立派な影印本にもそういう例は多いらしい。それだけ停雲館が優れているということでもある。

最近、翰香館法書の研究のため、仲威、善本碑帖過眼録、文物出版社、二〇一三、北京で、上海図書館の紹興米帖残巻を観察していたら、妙なことに気がついた。賈似道の印が刻してあるのだ。紹興時代より百年ぐらい後の賈似道の印が紹興米帖に刻してあるはずはない。これは清時代前半からの由々しい伝来を誇るものだが疑念をもつときりがない。実は上海図書館本の紹興米帖を翰香館法書が翻刻(再版)したと論証したかったのだが、ひょっとしたら逆ではないか?? これは翰香館法書の旧拓を塗りまくって偽装した作り物ではないか?と疑念を深めたものである。


タグ:偽装 法帖
posted by 山科玲児 at 09:08| Comment(0) | 日記

2015年09月08日

宗達 楊梅図 屏風



2012年6月に、

俵屋宗達の資料

で言及していた 

楊梅図  屏風が、なああんと、今年の初めに、
関西大学内の博物館で展示されていたようです。


あちゃー

これは個人蔵で、カラー写真ですら、ほとんどみたことがないものなので、貴重な機会だったらしい。

勿論、模写本、模倣作であるという可能性はあるでしょうが、それらしい作品自体がこれしかないのだから、もう少し良い画像を公開してほしいなあ。

 国立博物館も、個人の利害にかかわって指弾されることを怖れて、展示公開には2の足を踏むというようなことがありますでしょうし、所蔵者の「宗達  作」にしないと貸さないというような主張と衝突するというようなこともあるでしょうが、なんとかなあなあで妥協して公開の機会を作って欲しいものです。


posted by 山科玲児 at 10:51| Comment(4) | 日記