2015年10月17日

E.M.シオラン の翻訳者

Incovenient Cioran (1).JPG
2015年8月3日 に
作家の出口裕弘さん死去 86歳
http://www.sankei.com/life/news/150803/lif1508030026-n1.html
というニュースがありました。

 この出口裕弘氏は、私には、

   生誕の災厄
   E.M.シオラン (著),    出口 裕弘 (翻訳)  1976/2
      http://www.amazon.co.jp/dp/431400147X
 の翻訳者として記憶しています。

 過激・矯激な放言 アフォリズムで有名な、ルーマニア生まれでフランス語で著作していたE.M.シオランの著作のなかでは、一番バランスのとれた本だと思います。

 初期の「歴史とユートピア」「崩壊概論」なんかは、青臭く生硬な文章がめだつので、どうも親しめないものでしたが、これは欧州文明の深い学識を背景にした箴言の宝庫です。私にとって、人生で苦しいときの良き助け・良き慰めという役割がありました。

 「まあ、これほど苦しんでいる人がいるのだから、オレなんかはまだましだ。」というような意味合いもありましたね。
 イメージのように、仏文の原本も買ってみました。そうすると、前の所蔵者がマーカーで塗っているところがあるんです。そうはいってもその箇所に感心するとは限らないので、人それぞれ気に入るところは違うんだな、と思います。
Incovenient Cioran (3).JPG



  一時、文体を「ですます」に変えた変な翻訳になっていてがっかりしたんですが、確か、もとに戻っていたと思います。

  今でも刊行されているようで、なによりです。


posted by 山科玲児 at 08:23| Comment(0) | 日記