2016年01月12日

孫文は何をやったか


東方書店の広告紙「東方」第419号 2016年10月号に、 
・孫文をどのように評価すべきか  横山宏章(北九州市立大学名誉教授)
という文章があって、面白かった。東方書店にいけばただでもらえるものなので、東京の方は読まれるといいかもしれない。

これは、横山宏章の近著:
素顔の孫文――国父になった大ぼら吹き2014/4/23
横山 宏章
に対して、孫文の研究者から批判の嵐があったので、それに対しての反論ということのようである。
「何を言ったかではなく、何を実践したかに孫文の本質を見出すことができると確信している」
というのが、一番印象に残った。要するに批判する研究者は孫文の著作を読んでその思想を研究しているので、孫文が実際に行った矛盾に満ちた行動をみていない。

「宋家の三姉妹」という美しい映画をみたときも、孫文の立ち位置がどうもわけがわからない、どこが偉いのかわからん、単なるヒモで、革命マニアにしかみえない図々しい男のようにみえたのは、どうもそう間違いではなかったかもしれない。

 横山氏の著作では、

中華民国―賢人支配の善政主義 (中公新書)1997/12
を以前読んだことがある。結局、孫文は今の共産党政治に近いものを理想としていたのではなかろうか
だからこそ、共産党は孫文を国父として尊重できたわけで、そう見当違いの「祭り上げ」「神格化」をやっているわけではない。

議会主義をすすめた宋教仁の暗殺に荷担したといわれているのももっともである。
また、海外華僑との連繋、党自体のマフィア的性格というのも、国民党、そして中国共産党に受け継がれている。

中国の政治は「孫文を乗り越える」ことができなければ、議会制民主主義は難しいだろう。
posted by 山科玲児 at 09:30| Comment(0) | 日記