2016年03月19日

平安時代の生活



扇面法華経 (1).JPG

扇面法華経  日本の写経a.JPG
扇面法華経  日本の写経d.jpg
  内藤湖南は、「応仁の乱 以前の日本は外国のようにみえる」といっておりました.
 しかし、平安時代の同時代生活史資料は少なく、実態をつかむのは難しいように思えます。
  料理書も一番古いので16世紀ぐらいだし。

 そうはいっても、内藤湖南の時代と比較すると、現代では様々な絵画資料がカラーで利用できるようになり、平安時代の日常生活を垣間見ることのできる窓も少しは開いてきました。
 上のイメージは扇面法華経の下絵です。この扇面法華経は、扇形の紙に下絵を描いてその上に法華経の経文を書いているのですが、下絵は法華経とは何の関係もなく、風俗画です。それも、十二単衣や衣冠束帯のステロタイプの平安貴族スタイルだけではなく、こういう日常的な下働きや商人や洗濯女や子供などの姿がところどころにみえているのが貴重です。上にあげた四天王寺所蔵のほうが面白い絵が多いのですが、東京国立博物館のほうが公開しているので、サイトを紹介しておきましょう。

   http://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0008706 なんか赤っぽい写真ですが、、

  信貴山縁起絵巻や伴大納言絵詞などにも、そういう庶民的日常生活の描写はないことはないのですが、この扇面法華経のほうが、より愛らしく日常的な感じがします。ACE1150  前後ぐらいの制作と推定されています。

  扇面法華経は、文化財としてのカテゴリーが微妙で絵画なのか写経なのか、中途半端なところにあるので、一般の日本美術全集などでは扱いに困って、あまりとりあげられないことが多いようです。そういう縄張り争い。カテゴリー分け執着などという観念論ではなく、素直に現物の価値をみてみたいと思います。


posted by 山科玲児 at 08:29| Comment(0) | 日記

報道しない自由:マスコミのTPP擁護


 昨日、アップした

スティグリッツ教授「TPPは米国議会で批准されないだろう」をマスコミが隠蔽

という件ですが、スティグリッツ教授の1月の論説はあるとはいえ、3月15日に東京で確かに発言・呈示したかどうか?

その点は、不確かでした。

いくらなんでも、ほとんど全てのマスコミが沈黙しているので、不審におもっておりましたが、

やはり 内閣官邸の会議で提出されておりました。なんというマスコミの非道でしょうか?


の32Pに

Growing consensus TPP is a bad trade agreement, will not be ratified by US Congress
[拙訳: 「TPPは悪い貿易協定であり、米国国会で批准されないだろう」というコンセンサスが盛んになっている。]
とはっきりと書いてあります。
これは、パワーポイント資料なんで、新聞記事などと違って読みやすいですね。1Pの文字が少ないこともあります。

 まあ、米国大統領候補者の多くがTPP反対を叫び、よりによって国務長官(外務大臣)としてTPPを推進した張本人のクリントンまで2枚舌で「TPP反対」と演説するという醜態なんだから、極普通の意見でしょ。

人権擁護法の陰謀、民主党政権成立前夜、消費税プロパガンタなど、長年にわたり、日本のマスコミの狂気には何度も何度も遭遇してなれておりましたが、再確認したということでしょうか。





posted by 山科玲児 at 05:46| Comment(0) | 日記

2016年03月18日

スティグリッツ教授「TPPは米国議会で批准されないだろう」をマスコミが隠蔽



TPPは悪い協定 米議会で批准されぬ ノーベル経済学賞・スティグリッツ教授 (2016/3/17)

>3月16日、安倍晋三首相らが有識者と意見交換する「国際金融経済分析会合」を初めて開いた。講師に招いたノーベル経済学賞受賞者で米コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授は、環太平洋連携協定(TPP)について、米国での効果はほとんどなく、米国議会で批准されないとの見方を示した。
> スティグリッツ氏は会合で、世界経済についての自身の見解をまとめた資料を配布。その中で、TPPについて「TPPは悪い貿易協定だというコンセンサスが広がりつつあり、米国議会で批准されないだろう」との見方を示した。
 これは農業新聞にしか報道されませんでした。

 では、農業新聞の捏造でしょうか?

 スティグリッツ教授が今年1月10日 英国  ガーディアン紙の Stiglitz教授の論説
http://www.theguardian.com/business/2016/jan/10/in-2016-better-trade-agreements-trans-pacific-partnership
によると、

 TPPは失敗し、もう少し良い貿易協定ができるように希望する。
 アメリカの大統領候補は皆、TPPに反対しており、議会で批准されない可能性が高い
とい言っていますね。
>The US concluded secret negotiations on what may turn out to be the worst trade agreement in decades, the so-called Trans-Pacific Partnership (TPP), and now faces an uphill battle for ratification, as all the leading Democratic presidential candidates and many of the Republicans have weighed in against it. The problem is not so much with the agreement’s trade provisions, but with the “investment” chapter, which severely constrains environmental, health, and safety regulation, and even financial regulations with significant macroeconomic impacts.

>In 2016, we should hope for the TPP’s defeat and the beginning of a new era of trade agreements that don’t reward the powerful and punish the weak. The Paris climate agreement may be a harbinger of the spirit and mindset needed to sustain genuine global cooperation.

 二ヶ月で意見が180度変わることがないとしたら、この農業新聞の報道は正しく、他のマスコミは全て隠蔽したのでしょう。
 怖いなあ、マスコミってのは。


posted by 山科玲児 at 15:32| Comment(0) | 日記

紛争輸出国アメリカの大罪


紛争輸出国アメリカの大罪 (祥伝社新書) 新書  ? 2015/11/2
藤井 厳喜   (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/4396114451

という本がある。もともと共和党草の根保守のほうに関係が深い親米家の著者が、あえて書いた本で、親米家も反米家でも勉強になる内容豊富な本だと思います。

トランプ台頭の今日、米国そのものの功罪を俯瞰するにはとても有用でしょう。

posted by 山科玲児 at 07:42| Comment(0) | 日記

2016年03月17日

アメリカからのフレスコバルディ

Frescobaldhi FOLTS.JPG

フレスコバルディのチャンバロ演奏で素晴らしい しかも安いCDをみつけた。


米国の女流  マルタ フォルツ?  演奏のもので、NAXOSの廉価版だが、とても素晴らしい。

YOUTUBEで一曲だけ紹介

どうもンチェンバロが16世紀1548のオリジナルの名器のようで、その響き・音色が素晴らしい。
演奏者というより楽器がリードしてるみたい、、

楽器メーカーHILLの美しい所蔵楽器を使わせてもらって録音したもののようだ。

また、これはフレスコバルディの手稿によるものなので、今まで出たCDと事実上重なっておらず、世界初録音といってもいいところがまたおとくである。


米国からもたまには良いものがでるので、古楽という点では見逃せない。

FOLTSさんの演奏ヴィデオがあるんだが、あまり魅力的でないなあ、やはり楽器が主役なんかねー
Festival of the Arts harpsichordist gives recital
https://www.youtube.com/watch?v=SICIIbat3VE

posted by 山科玲児 at 10:28| Comment(0) | 日記

2016年03月16日

トランプ大統領選挙へ

トランプVSクリントン選挙になるのは決定したようだ。よほどのこと、例えば暗殺とかない限りね。

トランプがルビオの地元であるフロリダで勝利したことによって、
ルビオ  撤退表明

日本にとっては、FDルーズベルトなみの二枚舌であるクリントンよりは、ビジネスマン:トランプのほうが有利だろう。

米国のマスコミ・ネオコンがトランプ叩きやってるところからすると、トランプは意外にまともだと思う。


posted by 山科玲児 at 10:22| Comment(0) | 日記

トランプ  清廉 トルケマダ

米国大統領候補トランプ氏で気になるのは、その「暴言?」ではない。

トランプ氏が、酒もタバコもやらず、コーヒーすら飲まないという人だというところだ。ドラッグとかそういうのにも縁が無いらしい。

  どうもね、ヒトラー総統がベジタリアン指向だったりすることを思い出すんだよな。個人の嗜好ならいいんだが、あまり、こういうとこで禁欲的な人はちょっと怪しい気がする。

 ただ、面白いのは、信頼している娘さんイヴァンカさんはユダヤ人と結婚してユダヤ教に改宗しているらしい。
 なんか不思議な一家だなあ。

禁欲と清廉が、政治家としての資格とは言いがたい理由は、ヒトラーの例だけではない。

聖ヨハネス・クリュソストモス(4世紀)の「淫蕩なものは心が広く慈悲に富んでいる、純潔を求めるものはそうでない」
とか、

カトリック教会のもとで、ガリレオは軟禁ですんだが、清廉なカルヴァンは解剖学者セウヴェティウスをジュネーブで焼き殺した

とか、

シオラン「トルケマダは清廉だった。だからこそ残酷だった。」という逆説を思い出す。

このトルケマダ(15世紀スペインの異端審問官)に関して、

古書の来歴 単行本   2010/1/21
ジェラルディン ブルックス   (著),    森嶋 マリ (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/dp/4270005629

で、トルケマダにたいする「腐敗した異端審問官」という表現を読んだとき、

著者もしくは翻訳者の軽薄さに呆れたものである。

もし「腐敗していたなら」 ユダヤ人たちからの献上金の横取りのほうに熱心になっていただろうに。


 
posted by 山科玲児 at 08:01| Comment(0) | 日記

最後の指導者

習主席「最後の指導者」と誤記=国営新華社、「最高」に訂正―中国
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160315-00000014-jij-cn

 天意とか予兆とか、馬鹿にしてたけど、南北朝時代の志怪小説などの古文献にみる王朝末期の様々なあやしい奇怪な事件にも、若干の真実があるんだろうな。
 これをみると
posted by 山科玲児 at 07:39| Comment(0) | 日記

2016年03月15日

唐辛子と歴史認識


 平安時代の生活を研究した本を読んでいたとき、なんとなく違うなあ、と思い、出版年や著者の年齢などをみると、やはり貧農史観というか、かなり古い歴史認識にとらわれているような感じがしたものである。

  なんというかな、現代からいろいろなものを抜き去ってマイナスして平安時代の生活を考えているので、いたって貧しく貧相になってしまう。

  こういうことを考えるとき、私は、唐辛子と四川料理、インド料理のことを考える。唐辛子はいうまでもなくコロンブス(彼はイタリア人)などのスペイン人コンキスタドールたちが中央アメリカからもちこんだものなので、15世紀以前では存在しない。唐辛子のない四川料理やインド料理が考えられるだろうか? 唐辛子を抜き去って、14世紀以前の四川やインド、タイの食生活を想像すると、なんと荒涼としたものではないか。いうまでもなくこれは間違っている。唐辛子がない時代にも山椒や色々なハーブ・スパイスがあり、それらを使っていたんだろうが、唐辛子がより簡単に有効に類似の味がだせるので爆発的に普及したのだろう。いち早く唐辛子が輸入された日本ではあまり唐辛子使用が普及しなかった。これは、もともと類似のものをあまり使っていなかったからである。
  古代ローマの料理書 アピキウースを読むと、現在では絶滅したらしい香辛料?ハーブ  シルフイウムなど、変わった調味料や食材が盛んに使われているが、その分、古代が豊かだったという評を聞いたことがない。

 また、平安時代当時「粥」を食べていたというが、現在日本人が多く食べている「飯」は古い言い方だと「かた粥」である。
  そういう意味では、現在も粥を食べているということでは変わりは無い。「粥」というといかにも貧弱な感じがするのは誤解そのものであろう。これは言葉の意味・定義の変化による誤解である。ちなみに古代ローマ兵の主食は「麦粥」だった。ローマの大饗宴の背後には麦粥があったのだ。もっとも、米のもう一つの食べ方は餅米を蒸すという方法である「おこわ」「もち」である。

 10世紀頃と現代では、医療や自然科学、産業革命で巨大な変革が起こっているわけであるが、一直線で拡大・進歩しているわけではなく、多くのものを失ったり代替えをしたりしながら変化してきたわけである。 黄金時代説のような退化論もどうかと思うが、進化論と退化論の双方にバランスをとった視点が望まれるところである。


posted by 山科玲児 at 06:58| Comment(0) | 日記

2016年03月14日

継ぎ紙をどうやって剥がしたのか?

貫之 下.JPG




のことを考えていたとき、はっと思い立ったことがある。
昭和4年に、伊勢集と貫之集下 を分割して石山切を作った。現在ほとんどは1頁、または見開き2頁づつの掛け軸になっている。
これは、東京国立博物館にある掛け軸である
http://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0068551
この場合、片面だけを観賞するわけだから、基本的には紙を表裏に剥いで2枚にして貼り付けるわけである。厚手の和紙の場合は、この両面剥ぎは難しくなく、かつ確立された技術である。しかしですよ。継ぎ紙、まして重ね継ぎの場合どうやって剥いだのだろうか???
上に揚げたのは、石山切  貫之集下の見開きで、4枚の紙を継いでいる。

継いである紙を一度に両面に剥ぐことはできない。色々考えると、どうもいったんバラバラにして剥いで継ぎ直すしかあるまい。そんなことができるんだろうか?特に破り継ぎの場合は破り面の微妙なところが変わってしまうだろうし、重ね継ぎの場合、薄様という薄い紙はどうするんだろう???
 まあ、田中親美が名人と仰がれたのはそういうところをうまくやったからかもしれないね。
しかし、いくら名人でも完全に元に戻すことができたであろうか。

また、表と裏両方を観賞することができるような掛け軸にすることもでき、その場合は問題はない。

そういうことを考えると、石山切になったことで破壊され変貌した部分も相当あったと考えなければいけないだろう。


posted by 山科玲児 at 08:49| Comment(2) | 日記