2016年05月16日

日本文化と隔絶した西洋音楽の傑作


  ヨーロッパ文化に少しは親しんでいるつもりの私でも、どうも生理的にうけつけない部分もある。

 あの17,8世紀に流行った大きなカツラをつける貴族のファッションである。特に男性のあれはどうもいただけない。

 ただ、あのヴェルサイユ風の生活様式が、文句なく素晴らしいものとしてヨーロッパ中、ベルリン、ペテルブルグおそらくモスクワまで席巻したわけだから、ヨーロッパ文明の粋ではあるのだろうが、私には違和感がある。

 しかしながら、違和感があるといって、周辺部分だけを愛好してあげつらって解った気分になるのは、ルーベンスをみないで印象派だけをみてヨーロッパ絵画を論じるようなもので邪道だ。
 そういう意味では、ヨーロッパ音楽の本流はオペラと大規模な宗教曲であって、シンフォニーなどは傍流・末流だろう。
 本丸は何かと考えると、ルイ十四世のヴェルサイユのリュリのオペラになる。これまた、時代がかった違和感があるものだが、それでも、残った曲のなかでの傑作を優れた演出、演奏で接すると異様な感動があるものである。やはり「頂点」というのは有無を言わせない力があるものだ。それは  クリスティが指揮したオペラ「アッティス」で、これは確かにすごい。その中でも親しみやすいというかクライマックスというか、フィナーレ部分を、ライブ動画で触れることができるので、紹介したい。日本文化のセンスとは隔絶したものだが傑作には違いないと感じている。DVDよりは画質音質は悪いが、それはしょうがあるまい。

  Lully Attys 2011 LIVE  Last (約15分弱)
    https://www.youtube.com/watch?v=6sYt7lNPW8s

  リュリという人はずいぶん外道の悪役だったらしい。芸術と人格がこれほど乖離している例も珍しいだろう。
  これについては、過去にもいくらか書いておいた。
2013年11月05日フランス バロックオペラ アッティス
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/79937171.html

2013年12月01日リュリとマザラン
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/81781015.html


posted by 山科玲児 at 09:59| Comment(0) | 日記