2016年10月02日

秋の台北國立故宮博物院



台北國立故宮博物院の秋の展覧で、これはと思うのは


ですかねえ。これは教科書的なものでパトロンか親族に描き与えたもののようですが、
呉鎮の達者な草書と気の利いた墨竹のサンプルを観賞できる絶好のものです。
二玄社で複製制作してましたがちょっと肌合いが気に入らなかったな。。
呉鎮の墨竹画というのは世界には多いのですが、酷い偽物がやたらに多く、まあ海外にあるのでは、フリーアの風竹図(有正書局の狄平子旧蔵だと思います)ぐらいかな。。

そういう意味では、この墨竹は基準作といっていいでしょう。元末というと東洋では新しい気もしますが、日本では鎌倉、西洋では14世紀なんで、まともな確実な画家の絵なんてろいくに残っていないのが普通です。
日本の博物館と違って册をバラバラにして1葉ずつ展示しているのはありがたいことです。

歴代名画というか鳥瞰的な展示は、

モンゴル皇室 収集書画展示
https://www.npm.gov.tw/zh-TW/Article.aspx?sNo=04007405

をあてているようです。実際、現代まで伝世した名画書蹟は、伝世の糸を辿っていくと元時代までしかたどれない、というのが多いんですね。宋時代まで辿るのはなかなか難しいし信頼がおけないことが多いのです。

そういう点で、元時代のコレクションの状態をしっかり固めておくことが大事だと思います。



posted by 山科玲児 at 20:23| Comment(0) | 日記

繭山の嘉靖萬暦展


嘉靖萬暦展ss.jpg

2016年09月26日に、東美特別展のことを書きましたが、

東美のブースで萬暦などを中心としたセールをするので、
京橋の繭山龍泉堂本店では、
嘉靖萬暦展 という展示会を開催します。
  10月18日〜23日  11時〜18時

これは、必ずしも展示即売というではなく、前回の同様な催しでも、借りてきたものも結構あったそうなので、買いたいという人は、繭山龍泉堂へ別途ご相談、というスタンスみたいですね。「あれは、うちのものではないので、、」と言われることもあるということでしょう。

立派な図録(イメージ)ができています。

 この図録をみて印象的なのは、その青花の色合いや図柄の感じが台北國立故宮博物院が、昔、刊行した故宮蔵瓷という豪華図録の明時代官窯のカラー図版に良く似た肌合いを感じさせることです。陶磁器の実物をみているわけではないので、図録だけで判断していることをお断りしておきます。

 当時の台北の図録は、官窯ばかりでしたから、明時代の官窯に対して、台北の目利きたちと同じ見方で、この「嘉靖萬暦」という図録は編集されているということでしょう。そしてこの展示会自身もそういう鑑識眼で選ばれたものが展示されていると推察できます。

 これは、かなり珍しいことだと思います。

 解説も充実していて、戦前での萬暦赤絵の愛好と高価な値段などにも言及されていましたが、大きなものは8千円〜一万1千円という値段だったようです。この当時の価格を現在の通貨価値に換算すると、三〜四千万円というところでしょうか。
今度、代表取締役に就任した川島氏の優れた文章だと思いました。


posted by 山科玲児 at 08:39| Comment(0) | 日記