2016年10月04日

ボス展のカタログを読む その17 リングつきの鎖

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 ウイーンのコレニー博士(Dr. Friz Koreny)の素描の解説のなかに、興味深い一節があった。カタログNo.43 ベルリンの素描(イメージ)の怪物の両足(両手)にまたがってぶら下がっているリングがついている鎖のような装飾品がある。これと、ゲント美術館にある「十字架を運ぶキリスト」の赤い盾(イメージ)にもあるというのだ。これは、ゲントの絵の中央上部にある顔とこの怪物の顔がそっくりだという議論のついでに書いている。
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  私は、面白いと思い、もっと他にもないかとカタログをひっくり返していたら、もっとそっくりなものがみつかった。ボス作品まちがいのないプラド美術館の「三賢王礼拝 三連祭壇画」の中のあばらやからでてきている王冠を飾ったアンチキリストの両腕の間片腕と冠ケースのようなものを繋いでいる?そっくりなリングをあしらった金鎖がぶら下がっていた(下イメージ)。

 これは、このベルリンの素描の怪物の両足の間の鎖と全く同じである。

Adoration Magis Prado detail.JPG

posted by 山科玲児 at 10:08| Comment(0) | 日記

九州国立博物館で 京都 高山寺と明恵上人 鳥獣戯画

高山寺 子犬Image6.jpg



九州国立博物館での特別展「京都 高山寺と明恵上人−特別公開 鳥獣戯画」
平成28年10月4日(火)〜11月20日(日)
休館日:10月17日(月)、10月31日(月)、11月14日(月)

の開会式と内覧会にいってきました。

いやあ、内覧会(プレビュー)で、こんなに混んでいるのは初めてでした。

鳥獣戯画の甲巻なんか、全く観ることはできません。
主催者のTVQ九州放送 代表取締役のかたが挨拶されたように、「混雑する展覧会」になるだろうな。

困ったなあ。

鳥獣戯画の丁巻は、小さなモノクロ図版でみていると、単に下手で粗雑なだけ、書きなぐりにしかみえません。ところが、実物は結構、墨色・筆致などの味わいがあり、悪くない感じがありますね。
これは、甲巻乙巻とは違う、、仙崖の禅画のような見方でみると面白い。このころの絵巻物は、つい信貴山縁起絵巻や伴大納言のようなものと比較してしまうから、かえって素直に味わう事が出来ないということになってしまってますね。丙巻の前半にもそういう傾向がありますね。

高山寺にある 動物彫刻というのが、もう一つのみどころです。鹿は、春日の神鹿という縁だったんでしょうが、たまに京都国立博物館に寄託され展示されていたので観たことがあります。 いろんな角度で観賞できたのは、これが初めてです。 愛らしい「子犬」(イメージ)は昔、東京国立博物館で展示されていたことがありました。こんな優れた彫刻が無視されているのは惜しいと思いました。狛犬も4体あって、いずれも面白い。




posted by 山科玲児 at 08:58| Comment(2) | 日記