2016年10月18日

聖ヤコブの盾


Shield Santiago 2001Sep Boymans Bosch (1).JPG

 2001年にロッテルダムのボイマンス美術館におけるボス展を観賞したが、そのとき気になっていた奇妙な作品を未だに少し記憶している。そのときの記録は、次のURLで公開している。

>「サンチアゴ(聖ヤコブのスペイン名)巡礼者の盾」という木製くりぬきの70cmぐらいの円形の盾があった。 その表面にボス風のやや俗悪な絵が描いてある。縁にはぐるりと文字帯になっていて、銘文が入っている。裏には何もない。ピーテルユイス?とされていたが、珍しいといえば珍しい。

  当時みたボス派の群小作品は殆ど忘れていて、おぼえているのは、これと、ダブリンの美しい「リンポに降りるキリスト」ぐらいである。ところが、奇妙なことに当時ボイマンスで出した出品リストに掲載されていなかった。無論、カラーモノクロ問わず図版もない。現在まで wikimediaはじめネット上の図版にも各種の本にも見出すことはできなかった。

 今回のプラド美術館のボス展にもでていなかった。どうも気になって当時のメモを掘り出してきたのが、上のイメージである。 もし、北ブラバント美術館のボス展で出ていたら画像も公開されたりカタログに出たりしているだろうが、私は北ブラバントには行っていない。
  2001年当時のメモによると、

      チェコのプラハの国立美術館
           http://www.ngprague.cz/en/
にあるというので、プラハの担当者にemailしてみたら、やはりあるそうで、若干の英語資料を送っていただいた。

 それによると、ポプラの木材を曲げて重ねて作った盾で、麻とチョーク(白亜)で下地をつけて油彩で描いたものだそうだ。宴会や屋敷の装飾として壁に掛ける非実用的な盾だということである。1763年と   1782年のお城の所蔵目録にはあるそうなので古い伝世のものらしい。
周囲の文字帯はスペイン語だそうだ。 絵は動物や怪物が楽器を鳴らして行進するボスの絵にありがちなデザインである。

 写真イメージは得られなかったので、再度努力してみたい。


posted by 山科玲児 at 09:50| Comment(0) | 日記