2016年11月30日

アルチンボルド展

alchimboldo posterbook.JPG

  来年、6月東京上野の西洋美術館で、アルチンボルド展があるようです。
        http://arcimboldo2017.jp/
    http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2017arcimboldo.html

   花耀亭日記さんから、教えてもらいました
  10点と関連絵画というのはちょっと少ない気もしますが、まとまった展示と日本語での最新研究論文をいれたカタログがでることは面白い。
  イメージはタッシェンのポスターブック(1992)で大判なので便利なものです。

  ただ、アルチンボルドの作品では同じものが何点もあるのが多いんですね。この点で混乱することが多いようです。一部にスウェーデンにあるものがありますが、これは、30年戦争でプラハの宮廷が略奪されたときの戦利品のようですね。アントワープにあるブリューゲルの傑作「グリート」は十九世紀にスウェーデンのオークションに出たものですから、これも、プラハ−>スウェーデン−>アントワープでしょうね。
  アルチンボルドの絵に似たような顔を風景に埋め込んだような絵画をブリュッセル王立美術館でみました(下イメージ)。 他にも1点ありました。これはイタリア絵画じゃないようにみえましたから、ベルギーやプラハなどで描かれたものだとすると、後継者というか周辺の同類の画家は結構多かったのかな?

そういうものも展示してもらって50点ぐらいなら、更に面白いですね。


Brussel Anthropos Image6.jpg
posted by 山科玲児 at 09:45| Comment(0) | 日記

2016年11月29日

バーミンガムの美術館

2日前に取り上げた ヤン ビーアのバーミンガムの「聖誕」
は板の両面に描かれた絵の一つだったようである。

所蔵のBarber Institute of Fine Arts で設置している写真が現地の新聞で報道されていた。

英国のバーミンガムの美術館というと、サー=エドワード=バーンジョーンズの絵画ぐらいしか、おもいつかないのだが、

ここ、Barber Institute of Fine Arts は
また別の施設のようで、より学校・芸大的な施設のようである。

Barber Institute of Fine Arts にある古典絵画で、「えっー」と思ったのは、

で、ミヘール  コクシー そっくりだったが、ヤコボ  バッサーノ ということになっている。
ほぼ同じ絵がウイーンのKunsthistoricheにあって、それがヤコボ  バッサーノ になっているからだろうが、
みればみるほど、コクシーっぽい。
クレムミュンスター修道院にある傑作 聖アンの家族と同じ画家としか思えない。Kunsthistoricheのほうよりずっと美化されている。
 あるいは、コクシー工房で美化して模写したものなんだろうか??
 あるいは、バッサーノというアトリビューションに問題があるのだろうか??

ミヘール  コクシーについては、去年の5月に書いておいた 


posted by 山科玲児 at 08:12| Comment(0) | 日記

2016年11月28日

法隆寺金堂釈迦三尊像光背銘


法隆寺金堂釈迦三尊像光背銘の拓本の精細画像をWikimediaにあげました。
posted by 山科玲児 at 11:48| Comment(0) | 日記

マイヤー  ファンデア ベルヒ 美術館


Mayer Van Der Bergh1.jpg

アントワープの
マイヤー  ファンデア ベルヒ 美術館
   http://www.museummayervandenbergh.be/Museum_MayerVanDenBergh_NL
は、ベルギーの美術館で最も好きな2つの美術館の一つです。もう一つはブリュージュのメムリンク美術館です。
ここの紹介動画は、意外と少ないので、昔 紹介したものをもう一度紹介しておきます。
ブリューゲルの「グリート」だけが有名ですが、
ゴシック リバイバルの建築と内装、最上階のトルネイから移したヴェルサイユ風の部屋、
中世末期を中心とする多数の象牙や木彫、などが印象的な邸宅美術館です。
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2016年11月27日

ヤン  デ  ビーアの本が出た

Jan_de_Beer_-_Annunciation.jpg


マドリードのティッセン 美術館で、印象に残った絵画のうち、この受胎告知は、天使のふわっとした感じが忘れがたいものだった。

画家は、マイナーというか、十六世紀フランドル絵画の研究者でもないと憶えていないだろうという画家で、
Jan de BEERという人である。アントワープで活躍した人らしい。麦酒醸造元だったのかな??

最近、なんとこのJan de BEER の専門書がベルギーから出たそうだ。著者はアメリカ人のようである。
まあ、ここまでは手はのばせないが、表紙は刺激的な絵である。表紙の絵は、バーミンガムにある聖誕の一部であるが、天使の動きや表情が普通じゃない。。

D. Ewing
 Jan de Beer, Gothic Renewal in Renaissance Antwerp
http://www.brepols.net/Pages/ShowProduct.aspx?prod_id=IS-9782503555317-1
posted by 山科玲児 at 16:25| Comment(0) | 日記

中国共産党と国際金融資本



 国際金融資本とか多国籍企業とかいうと、ニューヨークのウォール街を拠点にしているユダヤ系白人かアングロサクソン系白人たちを連想する。しかし、「国際」であり「多国籍」「無国籍」なんだからトップや所有者がそういう人々だとは限らない。インド人でも、サウジアラビア人でも、カタール人でも、中国人でも、レバノン人でも、日本人でもよいわけである。HSBCのホーツン氏はユダヤ系ではあるが中国人の血も多く自分でユーラシアンと称している。韓国系がトップのソフトバンクもその一つだろう。
  その昔、ソヴィエト連邦がユーロダラーをロンドン シティで運用していたとき、資本自体はソヴィエトロシア資本だったわけだ。
 昨今、中国マネーの活躍が喧伝されるが、国際金融資本の一つとして中国共産党幹部や中国共産党自身が所有するファンドが多数あるとしても何の不思議もないだろう。
 トランプ次期大統領が、TPPを排除したのも、そういう安全保障上の問題もあったのかも。
 まあ、TPPは米国国民自体も植民地人民として絞るメカニズムになるから、反対したのだろうが。
posted by 山科玲児 at 14:03| Comment(0) | 日記

2016年11月26日

百ノウ本 二十四史の広告

中華民国19年から、上海商務印書館から刊行された百衲本二十四史の広告を画像として、wikimediaにアップしてみました。

百衲本二十四史 宣伝ビラ


これによって、当時の価格、送料、発行形態など、様々なことがわかります。 中華民国の各省(例えば四川省)への送料は15元なのに、新疆蒙古チベットへの送料は50元、しかもこの3つは「省」でないから、名目上も中華民国ではなかったわけですね。外国への送料も50元だそうです。そして日本への送料が安くて15元、これは四川省への送料と同じです。
こいう宣伝ビラは、なかなか後世まで伝わらないので、大容量ファイルが世界に公開できるwikimedaiaで公開しておきました。
posted by 山科玲児 at 04:10| Comment(0) | 日記

2016年11月25日

明日にします。

どうも、今日は疲れたので明日また書くことにします。
posted by 山科玲児 at 20:13| Comment(0) | 日記

2016年11月24日

鳥獣戯画 危機一髪

鳥獣戯画 修理報告.JPG

   鳥獣戯画 修理から見えてきた世界  勉誠出版
     http://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&cPath=9_28&products_id=100625

を図書館から借りてきて精読しているが、
 鳥獣戯画絵巻は、危うく改造されてしまうところだった、危機一髪だった、ということがわかった。

末尾近くに文化庁の役人 朝賀浩 氏が書いている
**国宝「鳥獣人物戯画」甲巻における現状変更(錯簡訂正)の検討について 朝賀浩
を読んでゾッとした。
  確かに甲巻には、「紙の繋ぎかたを間違ったらしい」とされるところがあるので、それを元に戻そうという意見があり、学識経験者五人にもきいたらおおかね賛成ということだったそうだ。その案は紙の順序を変え、甲巻を2つにわけて2巻にするというものである。
 この案については、所有者=高山寺 が反対して、中止になったのだそうだ。

  私は、本当に良かったと思う。高山寺の見識は学者たちよりよほど高級だと感心した。九州国立博物館でのプレビューのとき高山寺の幹部の方の挨拶があったが、もしこのことを事前に知っていたら感謝の言葉をかけたいところだった。

 なぜ、こういう復元がいけないのか? 改善ではないのか?
 それは、
   1.現在の学説が正しいとは限らないからである。間違ってました、となったときにまた元に戻すのか?、ありえないだろ。
   2.紙継ぎの間違いそのものにも歴史が潜んでいるからである。ある種の学者は美術品を制作当時に戻したい、という固定観念・執念があるようだが、それは単なる偏見である。発掘で2千年を飛び越えて土中からでてくるものならそれは正しいだろうが、何百年も受け継がれた美術品にはその間の歴史・履歴というものが刻まれており、その歴史(Historicity)自体がその古美術品の価値・本体の一部になっている。それを制作当初のものではない(と思われる)からといって訂正・除去してしまうのは危険極まりない。間違いがあったとしても、それ自体が伝世史の証人・証拠である。

  修理というのは、美術品のこれ以上の損壊を防ぎ、次の世代にできるだけ安全に受け継いでもらうためにやるもので、学者の学説のためのオモチャではない。したがって、「一見、修理していないような修理が最も優れた修理」といわれる所以である。
  間違いを正すのだったら、現物ではなく、出版物やデジタルメディアでやればいいのだ。現物をオモチャにしてはいけない。

  確かにプラドのモナリザのように、後世の上塗りを除いて訂正した結果優れた作品を見出すこともあるし、東大寺法華堂の弁財天のように、崩れ落ちそうになった塑像を復元修理するというやむを得ないと判断せざるを得ない場合もある。 しかし、一部の役人や一部の学者や一部の修復家には、自分の偏見や独断で古美術を破壊し改造して平気な人間がいる。そういう人間に限って、修理しなくてもいい古美術を「修理」と称していじりたがるものである。

  なお、今回の鳥獣戯画修理でも最小限の変更はある。紙継ぎの下に隠れていた部分を表に出すようにしたこと、乙巻で1.5cmの幅の細い紙が裏返しに継いであったのでそれを表に変更したこと。
  まあ、これくらいは許容できる範囲だろう。裏返しというところは、そのままでもよかったかもしれないが、なんとかギリギリ許容できるところかと感じた。


posted by 山科玲児 at 09:44| Comment(0) | 日記

2016年11月23日

アルマ カーリン 孤独な旅人

Alma_Karlin_1920s.jpg

 
スロヴェニア出身の 女性旅行家  ジャーナリスト  作家である
   アルマ  カーリン Alma Maksimiljana Karlin (1889-1950) (イメージは、1930年ごろ? スロヴァニアの博物館での写真) について、ちょっと前の香港雑誌オリエンテーションズ4月号で紹介されておりました。  それは、カーリンが1920年代に収集したもの、当時の世界の写真などがスロヴェニアにあって、それを紹介するとともに、彼女の破天荒な生涯を紹介したものでした。

  日本では、ほとんど知られていない人ですが、興味深い人ですよ。なんと日本に一年以上滞在してます。最初は有楽町三丁目の旅館に泊まってます。
     まず、1919年11月24日に列車に乗る前に母親に出した手紙の中の一節が、冒頭に語られています。そのあと8年の旅で世界一周しました。
   「行かなければいけません。私の中のなにかがそうしろといってます。そして、そうしなければ私は落ち着くことはできないのです。」
 カーリンの所持品は、ERIKAタイプライター、カーリン自身が作った十カ国語辞書、小さなスーツケース、130米ドル、960ドイツマルクのみでした。
   カーリンはドイツ語が母国語ですが、十九歳でロンドンにいって多くの言語を学び、ジャーナリズムと接触したみたいです。第一次世界大戦のとき英国では敵国民になったので、北欧に逃れたんですが、一度スロヴェニアに戻って、更に大旅行をはじめたようです。彼女の旅費は、翻訳者と旅行ジャーナリストとして稼いだようですね。世界中の30以上の新聞や雑誌に寄稿してますが、これは既にコネをつけてないと無理でしょう。日本ではドイツ大使館の仕事をし、東京大学で講義もやっています。

  旅行後ですが、ドイツの出版社から出した3巻の旅行記は、なんとドイツ語の初版はすぐ売り切れ。ドイツ語版が八万部売れ、英語、フィンランド語に訳され100もの新聞で書評がでたそうです。
   カーリンは、台湾では恋人と、なんと台北のDaito-tei districtに住んでいたそうですね。台湾を「夢の島」と呼び、タイヤル族のとこにも行っているようです。

  スロヴェニア第3の都市Celjeツェリェへ旅行した人の記録では、博物館に特別コーナーがあるようですし、町の真ん中に銅像があるそうです。
http://www.eu-alps.com/x13-st/do-2013/2013hotel-guide3.htm

 
そして、2009年にスロヴェニアで カーリンのドキュメンタリー映画を作ったようです。
予告編
Alma M. Karlin  The Odyssey of a Lonely woman
https://www.youtube.com/watch?v=G0aLDg4-tM0
  よく似た顔の俳優が演じていますね。

Alma M. Karlin (1889-1950) virtual home
posted by 山科玲児 at 16:25| Comment(3) | 日記