2016年11月06日

胡廷キの青緑山水

胡廷  嘉徳.JPG
 香港の古美術雑誌オリエンテーションズの最新号のニュース欄で知ったのだが、 11月
嘉徳のオークション
http://www.cguardian.com/
で 伝 趙伯駒 という青緑山水(上イメージ)がでるようだ。、元の胡廷暉の作品だと古原先生が推定されていたものだったと思う。
(ref 古原宏伸 唐人 「明皇幸蜀図」 奈良大学紀要 第23号 平成7年3月)
 胡廷暉の基準作としては、ニューヨーク 王巳千コレクションにあった青緑山水(下イメージ)で、1998年に北京故宮博物院に寄贈された やはり大きな青緑山水図がそれらしい。北京故宮博物院の楊新氏が印影を発見したんだそうだ。
  (REF. 北京故宮 十年入蔵書画精品展、紫禁城出版社、2005年

  この胡氏の青緑山水にはおもしろいものが多いが、他の有名画家の作品に偽装されているものが多いのが残念だ。李思訓とか李昭道とか趙伯駒である。この嘉徳出品作品も趙伯駒と偽装されてきた。台北國立故宮博物院の唐人 「明皇幸蜀図」も 古原先生は、胡廷暉の作品とみなしている。

 しかしながら、この胡廷暉の作品にも更に偽物があるようだ。つまり胡廷暉のサインをもっているが、現物はもっと後の時代16ー17世紀ごろに制作されたものである。
  例えば、台北國立故宮博物院の大きな絵画がそうだという。これは、台北國立故宮博物院自身も認めている。
  http://theme.npm.edu.tw/exh104/oversized10404/ja/ja00.html
で 解説されている
伝 元 胡廷暉 蓬莱仙会図
  これは、明末から古書画の著録などが盛んになり本に載っている名のある画家、高価に売れる画家の数がどっと増えたことと関係があるのだろう。




胡廷 CC_Wang.JPG
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2016年11月05日

武氏画像石未刻題銘

武梁 題簽 本から書跡名品叢刊ss.jpg


  画像石として有名な山東省の武氏画像石には文字を刻していない空白の題箋が少なくない(イメージ)。これは墨書彩書されていた文字が剥落消滅してしまった結果だろう。画像石全体が祠堂部分については彩色されていたと仮定したい。


 
@望都漢墓では、壁画に題字墨書をした例があるし、この墓の天井部には、レンガに白い顔料で30cm前後の大字を書いてある。

A祠堂内は狭くて暗い、ここに細字を刻してもなかなか見えないだろう。彩色や金銀などが文字に埋められたのではないか。

B墨書彩書されてあれば、文字が刻されているかどうかは、細字の場合は、見かけ上判断しにくく、納品時にごまかすことは可能である。

C画像石上に彩色した発掘例も 山西離石石盤漢墓彩色画像石〔1997年 山西省離石、石盤村出土。石が2字重なるので誤植のようにみえる)   陝西省神木大保東漢墓 など少数ながらあるので、画像石が彩色されていたことはほぼ間違いないようだ。




posted by 山科玲児 at 06:06| Comment(0) | 日記

2016年11月04日

TPPで株価暴落

TPPが衆議院特別院で残念ながら可決されてしまったが、
今日の株価は下落したまま。 むしろより下落した。

つまり、TPPは「市場」的には、日本にマイナスだと、「市場」自身が告げているのだ。

前もそうでTPP関係で進展のイベントがある都度、東京株式市場は大きく下げた。

経済効果がマイナスなのは明らかである。
タグ:TPP
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学芸員レクチャーが良かった

CORE Samos.JPGergin2.jpg

長崎県美術館の古代ギリシャ展
古代ギリシャ ─ 時空を超えた旅 ─(2016年10月14日(金)〜12月11日(日)長崎県美術館 )
http://www.nagasaki-museum.jp/exhibition/archives/439
http://www.greece2016-17.jp/
関係で、レクチャーがありました。
11月3日(木・祝) 「古代ギリシャ彫刻」
時間
15:00〜16:00 (開場14:30) 
講師
森園敦(長崎県美術館学芸員)
 この森園さんは、大学院時代に古代ギリシャ美術を専攻された方だそうです。とても見通しのよい優れた講演でした。わかりやすく話すってのはプロの技ですね。 論文や著作では優れた学者でも、話が下手で聴くに耐えない人もいるからなあ。 アルカイック時代より前を切り捨てて話すことで、全体がわかりやすいものになっておりました。個人的な意見や体験も話すところに好感をもちました。 彫刻の彩色問題、青銅像と大理石の違いなども話していて、よかった。

 また、配布資料に、ミロのビーナスはBC100年ごろ、となってました。シーザーことユリウス=カイサルが生まれたころですよ。もうローマなんじゃないの、、最近の学会ではそういう判断してるのかな。
 次のレクチャーも聴いてみたいけど、今回も満員で補助椅子を通路に詰め込む事態でしたから、混んでいそうですね。

 左のコレーのトルソはルーブル美術館、 570-560 BCE  サモス島のヘラ神殿、大理石、1881年収蔵、 管理No. Ma 696
 右は, 大英博物館のエルギン マーブルの一部。


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フィラデルフィアで再現されたインド寺院


 香港の古美術雑誌オリエンテーションズの最新号のニュース欄で知ったのだが、米国のフィラデルフィア美術館Philadelphia Museum of Art で、南インド寺院の彫刻を新たに展示しなおしたようだ。

  南インド タミル・ナードゥ州のMaduraiのMadanagopalaswamy 寺院のホールの再現。、60個の彫刻、1560年ころの作品とはいえ、雰囲気のある構築だ。
  動画もあるので、展示室の感じがわかる。
   Take a tour of the Philadelphia Museum of Art's new South Asian Galleries
   https://www.youtube.com/watch?v=oZCRJkh7gXw
  
  Adeline Pepper Gibson(-1919)が、1912年に崩れ落ちた寺院のがれきの山を買って、当時の英国の植民地であったインドの官憲の許可を得て持ち出したということだそうです。1919年に Adeline Pepper Gibsonが逝去したあと遺族によってこの美術館に寄贈されていた。ただ、こういう風に構築展示はされていなかったのじゃないかな、あるいは死蔵されていたのかもしれない。

  しかし、この展示のやりかたって、まるでメトロポリタン美術館分館のクロイスターズみたい。エジプトのデンデラ神殿をメトロポリタンに移したりするような、大胆不敵なことがやれるのがアメリカか。。

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2016年11月03日

ボス展のカタログを読む 19 ラザロガルディアーノの洗礼者ヨハネ

Bosch_-_Saint_John_the_Baptist_in_the_Desert.jpg

 マドリードのラザルガルディアーノにあるボスの佳作 洗礼者ヨハネは、なぜか2つの特別展(2001年のボイマンス  2006年のプラド)でだけみていて、ラザロガルディアーノではみていない。ボイマンスで鑑賞したとき、輝くような緑の背景の美しさに感銘をうけたので、2005年にマドリードでみにいく予定だったのだが、プラドの前でスリにあってしまい、半日をつぶしてしまったので、ラザロにはいかなかったのだ。
 今回ラザロに行ったときは、同じマドリードのプラドに貸してあったから、結局ラザロでの展示状態は知らずじまいである。

 カタログを読むと、この絵は第二次大戦中にはロッテルダムにあったらしい。それも、戦争前の1936年7月ー9月にボイマンスであった展覧会に持ち主ホセ=ラザロ=ガルディアーノJose Lazaro Galdiano (1862-1947) が貸し出して、しかも絵が戻らないうちにスペイン内戦第二次世界大戦になってしまった。しかも持ち主はスペインを離れてしまって戦後になるまで戻ってこなかった。ボイマンスの関係者が地下に隠匿したりして、さらにそのあとは、リンブルクの防空壕で戦争中を過ごしたらしい。なんでナチス コレクションとして没収されなかったのか不思議だ。

   さて、戦後になっても、この絵はすぐには戻らず、マドリードにもどったのは、ラザロの逝去後のことということである。気の毒な気もするが戻っただけよかったのかもしれない。しかし、特別展に出したら、返却できなかった、、ってすごいなあ。

 こういう波瀾万丈な歴史をもつこの絵だが、近年赤外線レフレクトグラフィーでみたら、ヨハネの横の奇怪な植物は、男性の寄進者を塗りつぶして描いていたことがわかった。
 Jheronimus Bosch  El Bosco conservada en el Museo Lázaro Galdiano
 しかしね、この植物はずいぶん達者な筆なので、どうもこれはボス自身による塗り直しではないか?と思わせるものである。正直いって寄進者をこういう風に洗礼者ヨハネが抱えるように描くのかなり異例だと思うので、寄進者自身が不満で返却してしまったのではなかろうか?  工房に返された絵をボス自身が描きなおしてしまったという感じがするのだ。

 しかし、1936年にボスの特別展がロッテルダムのボイマンス美術館で開催されたとは知らなかったなあ。
   でも、ホントかなあと思って文献を漁っていたら、1968年に北ブラバント美術館(2016年にもやったとこ)で開催されたボス特別展カタログの参考文献表に、それらしいものがありました。 どうも、1936年7月ー9月ごろ開催されたものらしいです。
  でも、なんかボス展ってのは、戦争と関係あんのかな。2001年 ロッテルダムのボス展にいったら、9・11で米国同時多発テロをブリュッセルのビジネスホテルで知ったし、その前は1968年 文化大革命とヴェトナム戦争、 1936年 スペイン内戦〜第二次世界大戦でしょ。なんか不気味ですねえ。
 ボスの絵自身が世紀末と宗教改革前夜の不安の時代の産物だから、不安がボス展を引き寄せるのかもしれないね。

posted by 山科玲児 at 11:08| Comment(0) | 日記

2016年11月02日

古代ギリシャ展  パルテノン神殿 フリーズ写真

front and backcover (1).JPGfront and backcover (2).JPG

長崎県美術館の古代ギリシャ展
古代ギリシャ ─ 時空を超えた旅 ─(2016年10月14日(金)〜12月11日(日)長崎県美術館 )
http://www.nagasaki-museum.jp/exhibition/archives/439
http://www.greece2016-17.jp/

その根拠としたのは、

大英博物館で観たエルギンマーブルと、
1933年にパリで刊行されたPARTENONの浮き彫りモノクロ写真集(イメージ)である。

その写真を撮ったのは、

Walter HEGE(1893-1955)  ドイツ人 写真家
で、、カリフォルニアのポールゲッティ美術館のサイトに、写真紹介がある。


wikimediaにもこのフリーズ部分写真は意外に少ない。
写真著作権が米国で消滅していたことが確認できたら、アップしてみようかな?もし消滅していないなら、私のサイトで使ってみようかな?と思っている。



posted by 山科玲児 at 07:06| Comment(0) | 日記

2016年11月01日

ティツィアーノとヴェネチア派展


来年早々開催される
ティツィアーノとヴェネチア派展
http://titian2017.jp/
のサイトにあがっている

ティツィアーノ展 監修者からのメッセージ
https://youtu.be/oRdwUMbfqSM
ですが、、、

 このGiovanni C.F. Villa氏、結構 まともなことをいう立派な学者のようですね。
ベッリーニの絵を背後に話しているというのが、このかたのスタンスを示してますね。
   ただ、
     >世界の出版物の90%を生産してました 
    ってのは噴飯もの。西欧人は欧米しか世界でないのかね。いうまでもなく中国では多量の出版物が生産されておりました。

  ところで、私も、ヴィラ教授と同じく、ティツィアーノよりもより初期のベッリーニのほうが好きです。
  色々考えると、ベッリーニというのは、ルネサンスを盛期から後期へ繋ぐ非常に重要な位置にあると 思います。マンテーニャが夭折したのに対して、ベッリーニは長寿を保ったので、後輩への影響も大きい。デューラーも会いにいったはず。今後、あるいは既に、ルネサンス絵画 研究の要はベッリーニになる/なっているように思います。


このビデオメッセージは、
花耀亭日記さんから、教えてもらいました


posted by 山科玲児 at 07:22| Comment(0) | 日記

まだいってないレストラン

まだいっていないのだが、気になるレストランがある。
長崎だと、アンペキャブルだ。

東京だと, 末広町近くにある雲南料理の店

過橋米線

  台北で、雲南料理に親しんで、友人達と台北にいったときは大いに食べたものなんで、
日本にもあるのは、うれしい。ただ、雲南料理には、かなりグロなエグイものも現地ではあるという話だが、台北や東京では上澄みを提供しているのであろう。結果としてよければいいんじゃないの。
 吉祥寺店もできたそうで、結構流行っているようだ。


大阪だと  ポルトガル料理の店
Casa da Andorinha-カーザ・ダ・アンドリーニャ  大阪、阿波座のポルトガル料理店

  ポルトガルワイン輸入業者の紹介で知って、なんとなく惹きつけられるものがあるのだが、未だにいく機会がない。



posted by 山科玲児 at 06:51| Comment(2) | 日記