2016年11月13日

ロンドンOCS展覧会

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  ロンドンのOriental Ceramic Societyは長い歴史を誇るアジア陶磁器愛好クラブで、会員同士が所蔵品をもちよって行う展覧会はレベルが高く、その展覧会の際に高台裏に貼られるシールもまた尊重されています。

  イメージは、1936ー37のTransaction of Oriental Ceramic Society プレプリのリプリント表紙です。Sir Barlowが書いています。

  ところが、オリエンテーションズで紹介された今回の展覧(11月3日〜9日)のみどころには、写真やイメージで観る限り、どうも感心しないものが多かった。
  まあ、釉裏紅の梅瓶はまともなものだろうし、青花小菊模様の扁壷はよさそうだが、なんか変なものが紹介されていて、どうなのかなあ? オリエンテーションで記事を書いていたRegina Krahlさんは貿易陶磁にはエキスパートだったはずだが、、他の種類の中国古陶磁に詳しいとはききません。

 更に気になるのは、会場がオークション会社サザビーズの提供によるものであることです。もともとプライベートな展覧会なので中立性についていろいろいうのは筋違いなんですが、オークション会社の後援でやるというのはどうなんですかね。
  なんとなく英国の収集家の凋落ということを、感じるところがあります。


posted by 山科玲児 at 10:11| Comment(0) | 日記

ポルトガルの珍陀の酒


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ポルトガルのごはんとおつまみ 馬田 草織
http://www.amazon.co.jp/dp/4479920862
は、楽しい料理書ですが、その中にあったコラムに貴重な示唆を見つけました。

  十六世紀にワインが日本に最初に入ったらしい(奈良時代に唐から入らなかったとはいえないかも??)のですが、それは、ポートワインやマデイラのようにアルコール強化した「加工ワイン」で、今現在、我々が普通飲んでいる赤ワインとは違うものだっただろうということです。

  当時のワインは、「珍陀」の酒 と呼ばれていましたが、ポルトガル語 スペイン語由来です。

>ポルトガルワインはポルトガル語で赤ワインを意味するTinto(ティント)から「珍陀(ちんた)」と呼ばれ、戦国時代の武将も珍重したと

 その理由は、現在の普通のワインでは、インド洋の熱帯性気候での長期航海には耐えられず腐敗して酢になってしまうだろう、ということです。当時の文献からも、こういうアルコールを強化したワインが航海用に使われたらしい痕跡があるそうです。
 そういや、カリブ海で強いラム酒が海賊の専用のようになったのも、なにも海賊だからということだけでなく、保存の問題があったのかも知れませんね。買って船底に入れていたら腐敗してしまったんじゃ話にならないからね。

 この「珍陀の酒」 という言葉は、北原白秋の  邪宗門、にも出てきていますから、知っている人は多いかも知れませんね。この言葉から当時輸入されたワインは赤ワインであったこともわかります。

posted by 山科玲児 at 09:19| Comment(0) | 日記