2017年01月14日

曜変天目の写真著作権

曜変天目 藤田A.JPG


 最近話題の曜変天目だが、こういう立体物の場合は写真著作権があるので、なかなかネットにはあげにくい。

で、
この動画
偽物?なんでも鑑定団 曜変天目茶碗 長江惣吉 
 で 長江氏が、
鑑定団の「いわゆる曜変天目茶碗」も国宝三点の写真もだせなかったのはそのせいである。

  こういう、無法な攻撃が予想される動画では著作権違反という攻撃を避けるためにはやむを得ない処置だったのだろう。


 一方、藤田美術館の曜変天目の著作権が消滅したカラー写真があったので、Wikimediaに2012年12月に投稿してある。イメージは部分::
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:YOUHEN_TENMOKU_bowl_FUJITA.JPG
 これは、なかなか深遠な感じを与える天目釉で、私としては、静嘉堂文庫美術館の稲葉天目より好きである。
 この写真は、1954年11月30日に刊行された  東洋陶磁 宋磁 に掲載されたものである。1956年12月31日以前に撮影された写真は、撮影者が生きていても1970年1月1日以降は著作権が消滅している。従ってこの写真には著作権はない。
 稲葉天目にもこういう著作権が消滅したカラー写真があれば良いのだが、残念ながら、まだ見つけていない。あるいはないのかもしれない。
 モノクロの粗雑な図版ならあるので、一応あげておく。これは1952年刊行の写真である。

静嘉堂のサイト イメージはこちら::

曜変天目  静嘉堂  稲葉.JPG


posted by 山科玲児 at 10:13| Comment(0) | 日記

民主主義と多文化共生【追加】

最近、歴史を顧みてみると、
民主主義と多文化共生というのは、相容れないものではないか? もし、多文化共生を選ぶなら軍事独裁制の帝国のほうがよいのでは? という漠然とした考えをもっている。国際金融のトリレンマではないが、併用できない制度、相性の悪いものというのはあるのではなかろうか。

 まず、欧米の歴史上、民主主義のルーツとされる、民主制のアテナイの時代の逸話をプルタルコス 対比列伝からひいてみよう。

>「土と水」(これは国土を意味する)を要求するためにペルシア大王から遣わされた一行の中にいた、二ヶ国語を話せる男に対して、テミストクレスのとった処置も称賛を博している。通訳をつとめるこの男を、夷狄(バルバロイ)の命令を伝えるのにギリシアの言葉をもってしたのは失敬千万だというわけで、引っ捕らえた上、決議によって処刑させたのである。

  思わず、ハア?である。降伏勧告にきた使者を処刑するというのは、日本も元寇のときやっているから、古代ではおかしなことではないが、その理由が「外国人が図々しくもギリシャ語を使って降伏勧告をした」ということで、しかもそれをギリシャ人たちが「賞賛した」。。

 現在なら、こんなことをいったテミストクレスは「頭がおかしい」とされて解任されるだろう。このような強烈なギリシャ文化至上主義の上に、アテナイの民主制が動いていたのである。
【追加】しかもテミストクレスは、その後アテナイを民主主義によって(陶片追放)追放され、なんとペルシャに亡命した。従って、この法外な排他主義的な判断は、当時のアテナイ有権者の「良識」「常識」であったことがわかる。


 一方、オスマントルコ。 これはイスラムではあるがトルコ族の軍事政権 官僚制帝国で、内部は多民族多宗教併存の帝国だった。少なくともキリスト教徒だからといって富豪になれないわけではない。 当時の西欧でムスリムがまともに生活できたかどうかを考えれば、どちらが多文化共生であったかどうかは自明である。皇帝の親衛隊イエニチェリは外国人の奴隷の子供から養成するということを含めて、なかなか変わった合理的なシステムのある帝国だが、いうまでもなく民主主義の正反対である。

 近年では、チトーのユーゴスラヴィアがある。これまた多民族多宗教の19世紀からの危険地帯「バルカンの火薬庫」をチトーの政治力と軍事力と独裁でとにかく一応平和?に保っていた。チトー死後、あの悲惨なユーゴスラビア内戦の殺し合いが始まったのはまごうことない事実である。

 ローマが「共和制」から「帝政」になった原因の一つは、征服の結果としてこの「多民族多宗教」を抱え込むことが一因だったのではないか?とも考えている。

  この仮説「民主主義と多文化共生は相性が悪い」は、確信があるわけではないので、他の人の具体的な例・根拠を伴った議論が聞きたい気もしている。
 ただし、抽象的な議論は当方としては無用なので、削除させてもらいます。悪しからずご了承ください。



 
posted by 山科玲児 at 08:36| Comment(3) | 日記