2017年02月18日

カヴェーリンのメモ


師匠たちと弟子たち0.JPG


ソビエト  ロシア時代の作家
ヴェニアミン=カヴェーリン(1902年4月19日〈旧暦4月6日〉 - 1989年5月2日))
の小説を昔からもっていて、もう紙が黄色くなってしまっているのだが、
現代まで持ち続けていて、ときどき読み続けている。

師匠たちと弟子たち (1981年) (妖精文庫〈26〉)
ヴェニアミン・カヴェーリン (著),    沼野 充義 (翻訳)
 月刊ペン社 (1981/05)

 これは21歳のとき、1923年の処女作品集なんだが、ほんとうに変わった小説で、確かに若書きらしく登場人物の肉の部分がないような感じはするのだが、あふれ出る才気・才能に圧倒された。
 このカヴェーリンが20歳ごろに書いた小説プランのメモが、この本の後書きに引用翻訳されているのが、またすごいので、ここで引用させていただく。たぶん憶えている人は、現代日本では数人もいないかもしれないなあ。

第一章 浮浪者プロポヂートが左手を質に入れる。 その手は腹を立て、自立して生活を始める。謎の窃

逸脱 浮浪者の体を構成している各部分が「21」をして遊ぶ

第二章 プロポヂートは石の女と結婚する。彼らは時間の中を旅する。ただし前向きにではなく、後ろ向きに。

逸脱 物語のそれぞれの行が口論をし、互いに話し合う。

第三章 黒海のほとりで、浮浪者はオヴィデウスと知り合う。親しい会話

逸脱 物語の行たちが、作者の意志とは関係なく、同心円を形づくる。。。

「師匠たちと弟子たち」という名前はブルガーゴフの「巨匠とマルガリータ」と似ているが実はカヴェーリンの小説の題の方が10年ほど早い。
カヴェーリンは長命で、丁度ソビエト ロシアが崩壊したころに逝去された。
しかし、この変わった文学は、池澤夏樹は知らなかったのかなあ。


posted by 山科玲児 at 10:21| Comment(0) | 日記

ボルケーゼで開催されてるイタリア静物画展

ローディ イタリア美術展.JPG

 花耀亭日記さんが、ご紹介されていて知ったのですが、ローマのボルケーゼ美術館で、今 静物画展が開催されているそうです。
 http://blog.goo.ne.jp/kal1123/e/18bbddc0e9b8335fc901b67b6078869b
 3月12日までです。

  なかなか、しゃれた紹介動画がありますので、視聴を推薦します。
   GALLERIA BORGHESE L'ORIGINE DELLA NATURA MORTA IN ITALIA - YouTube
      https://www.youtube.com/watch?v=PBrkY1J_mhc

やはり、アンブロジアーナのカラヴァッジョの「果物籠」がスーパースターあつかいなんだな。

 ひょっとしたら、この展示にも出品されたかもしれない、旧  シルヴァーノ=ローディ コレクション(上イメージの1986年のカタログ掲載、)の カラヴァッジョ派の イタリア静物画を画像として呈示しておきます。
    ローディ コレクションのカラヴァッジョ派
     http://reijibook.exblog.jp/25383025/
しかし、イタリア静物画って、やはりかなりとらえどころが難しい、と思っております。カルロ=クリヴェッリの絵の端っこにも異様なくらい静物画的なものがあるしね。

posted by 山科玲児 at 07:16| Comment(0) | 日記