2017年03月06日

古代の公文書は楷書か?

陸ジュン  最澄 v6n6.JPG


  ある本を読んでいたとき、奈良時代や平安時代前半ごろの公文書や正式文書は楷書であるべき、、という固定観念を文中に読み取りましたが、それはちょっと違うのでは?

  奈良時代は唐の影響が強い時代でしたから、公文書の様式も唐風だったでしょう。ただ、そもそも唐の公文書がそもそも楷書とは限らないものだったようです。
 例えば、唐後期に, 伝教大師 最澄の出入国について、地方官吏陸ジュンが書いたものは見事な草書です(上イメージ)。
  また、辞令書でも行書で書いたみたいですね。これは模写本らしいのですが、小野道風みたいな豊麗な行書です。
   唐 張令暁告身 その1
     http://reijibook.exblog.jp/7247864/
  似たような行書の辞令書は敦煌からも出ています。

  正倉院の東大寺献物帳は大体は見事な楷書ですが、大小王真蹟帖は行書を交えてますね。
戸籍なんかはきちんとした小字の楷書だったみたいだし、江戸時代の公文書のように、皆お家流の行書というわけではないでしょうが、本家の唐がこうだったんだから、公文書=楷書とはいえないと思いますよ。


posted by 山科玲児 at 09:11| Comment(0) | 日記