2017年04月27日

【訂正あり】どっさりあるバベルの塔

babel0s_siena.jpgBabel Louvre Valckenborgh.JPG



ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展
        公式サイト http://babel2017.jp/
   2017年4月18日(火)〜7月2日(日)東京都美術館
     http://www.tobikan.jp/exhibition/h29_babel.html
   2017年7月18日(火)〜10月15日(日)国立国際美術館
で、出ているバベルの塔の絵ですが、ブリューゲルの2点のみ、それもボイマンスのほうでなくてウイーンの1点だけがクローズアップされてます。 それ以外にはないかのような印象操作やってんじゃないの?とかんぐりたくなるほどです。日本にいるとそういう視野狭窄に陥りがちですが、欧州の美術館に行くと結構あります。

左のイメージはイタリアのシエナのピナコテークにある結構大きな絵で、画家の名前はわからないのですが立派なものです。イタリアにフランドル派の画のコレクションが結構多いのは不思議ですね。右のはパリのルーブルに展示してあるLucas van Valckenborchの作品です。


Wikimediaでみると、まあ、あるはあるは、ゾロゾロあって、十把一絡げで売っているかのよう。勿論これ以外の絵も多いでしょうが、日本にも1点ぐらい欲しいですね。
https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Tower_of_Babel_in_paintings

 バベルの塔だけで、20点ぐらい集めて特別展できるんじゃないか?と思うくらいです。

  ただ、年代的にみると、このタイプのバベルの塔の絵は、やはりブリューゲルが一番古いようです。【訂正 芸術新潮5月号の特集によると、それより古い1540年代の版画があるようです。スコーレルの作品の場合は真贋・年代の問題がありますから議論の余地がありますが、版画はより確度が高い  またボイマンスのほうの絵のほうが影響は大きかったようですね。】 先駆者であり創造者であるという感じはしております。ブリューゲルの没年がはっきりしてますからそれより新しくはなりようはないんですね。そうするとブリューゲルの絵が評価されたんで他の画家も「売れる」とみて多量制作したのか、うちの家にもあんな絵が欲しいということで注文する人が多かったのか、まあそういうことでしょうか。ちなみに教会むけの絵じゃなかったんじゃないかと思います。

ところで、ルーブルのほうの絵を描いた
Lucas van Valckenborch  (Leuven, c. 1535 ?ーー Frankfurt am Main, 2 February 1597)
は、一昨年年のBunkamura
ウイーン美術史美術館 展で

Lucas van Valckenborch
高炉と盗賊のある山岳風景 1584ごろ
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Lucas_van_Valckenborch_005.jpg
てのがでてました。

  こういうテクノロジー、工場、鉱山的な絵画ってのが当時結構流行し、バベルの塔も「神話」というよりテクノロジー、建築構想を誇示する絵画、SF絵画の一種という側面もあったかもしれませんね。

 

posted by 山科玲児 at 05:53| Comment(0) | 日記