2017年05月03日

定武蘭亭

定武真本 (3).jpg


  最近、ちょっと定武本  蘭亭序  という、とても 手強い 中国書道史の泥沼、蟻地獄、敬遠ものの
対象のことを少し考えています。

 なぜかというと、ある方に定武蘭亭について、質問をうけたのですが、このようなことも常識にはなっていないのか、と驚いたことが一つ。

   もう一つは、九州国立博物館での台北國立故宮博物院「神品至宝」展示で、日本で初めて、定武蘭亭真本(イメージ)が公開展示されたからです。 これで、少なくとも観た人の数は十倍になったでしょう。

  こういう機会に出る中国や台湾の「有識者」のテレビ解説がまた、迷信と伝説に満ちたもので話にならないので、怒りを禁じ得ないということもあります。また、中国や台湾の博士論文でもあまりよくないことが多い、という感じがしておりますし。


  ただ、なにしろ、文献が非常に多く、そのわりには真相がわからない、という謎の又謎に迷い込むような、嫌なテーマなので切り口が難しいのですが、いくつかの新しいかもしれない攻め方を考えているので、ひょっとしたら、ものになるかもしれません。



posted by 山科玲児 at 11:11| Comment(0) | 日記

やはり アンダルシアだった

  
  ボーカロイド演奏家[歌うP]氏の、スペイン ルネサンス音楽のフランチェスコ=ゲレーロのアヴェマリア
      ゲレーロ  アヴェマリア
              https://www.youtube.com/watch?v=UczU73tHaYs
                   http://www.nicovideo.jp/watch/sm1572114

を長く、イベリア的イスパニア的アンダルシア風の名演奏だと思っていた。

  一方、スペイン古楽の長老 サヴァールが指揮したへスペリオンの演奏が、思ったよりずっとおとなしく、声の伸びを殺したというか矯めたような演奏だった


  それで、不思議だなあ、私のスペイン音楽認識は間違っているのだろうか?と思っていたが、マドリード トレドなどに旅行して、それほど間違ってもいないらしい、サヴァールはカタルーニャの人だから、少し違うのかな、と思っていた。しかし、実物での証拠がなく困っていたが、ようやくそれらしい演奏を見出すことができた。 

アンダルシアの隣、アリカンテの団体の演奏である
  Coro de Cámara Contrapunctum el 24/07/2010.
  https://www.youtube.com/watch?v=KOEitNoxnYA
  Castillo de Santa Bárbaraという城での演奏らしい。
この硬質のソプラノと堂々としたテノールバスの争いのような演奏はボーカロイド版に近い。

また、ゲレーロ自身がいたアンダルシアのセヴィリアの団体の演奏もある。
これも、少し大人しいがやはり同様に硬質である。こちらのほうが技術的には少し上かな。
Coro de Cámara Vita Nostra
Dirección: Enrique Yuste
https://www.youtube.com/watch?v=a-3HfFL61sc

一方、首都
マドリードの団体
CORO DE CÁMARA DE MADRID
https://www.youtube.com/watch?v=ZcLAoFnj2To
の演奏は、いたっておとなしいもので、
オランダの団体の演奏とあまり変わらない
https://www.youtube.com/watch?v=imnbocQUhKM

  また、まったく逆の解釈として、ベルギーの男性コーラスの素晴らしい演奏がある。
  これは、フランドル派多声音楽の一つとしてジョスカンやビュノワなどの15世紀後半のベルギーやフランスの音楽と同じように解釈した演奏で,スペイン臭がまるで無い。しかし、別の意味では名演だと思う。英国のタリス  スコラーズなんかが演奏したらこれに近いのではなかろうか。
Vocal Ensemble 'Incensum’ , consisting of 7 male singers from Aalst, Belgium sings this Ave Maria,
     https://www.youtube.com/watch?v=FVa_0xmstMU

  結論として、サヴァールの演奏解釈は、むしろヨーロッパ中心のフランドル派音楽によりそったものであるとわかった。
  サヴァールが、シャルパンティエのようなフランス古典音楽の優れた演奏をしていることも連想した。バッハのフーガの技法の演奏もサヴァールのものが好きである。 また、やはりカタルーニャはヨーロッパ本流に近い文化圏であってスペインというイメージとは少し違うのでは、、、バルセロナでは、スペインを理解できないのでは、、と感じたものだった。

 なお、ゲレーロのアヴェ マリアは、何曲もあって、そのなかで4声のこの曲が一番有名だが、他の曲もあるので混同しないようにして欲しいと、蛇足ながら付け加えておく。



posted by 山科玲児 at 08:00| Comment(0) | 日記