2018年02月25日

大きな絵

memling Bathsheba.jpg




で、もう一つ気になったのは、
シュツットガルトにある  メムリンクのヌード大作「水浴のバテシバ」
が、高さ190cmという大きな作品だから、

>画面の大きさからしても公共の場におくべく意図されたとみられるからだ

という議論である。

 実は私も昔は大きな作品=教会などの公共の場、小さな作品=私的
と思っていたし、そういうことがあたることも多い。

しかしながら、あの高さ2m以上もある「快楽の園」(ボス、プラド美術館)
がヘンドリック三世のブリュッセルの宮殿にあった、、

ということを考えると、王侯貴族の場合、必ずしもそうはいえないのではないか?

とくにこういうヌードを中心とする絵画の場合は、プライヴェートな宮殿の1室にあってもいい。
当時は絵にカバーやカーテンをつけたり扉がついていて開けたときだけ鑑賞できるようになっていたりしているのが普通だったから、さして問題はなかったと思われる。




posted by 山科玲児 at 13:54| Comment(0) | 2018年日記

蜜蝋画エンコースティック

白蝋.JPG

蜜蝋画 エンコースティックというのは、私は 古代ローマ時代のエジプトで多量に制作されたミイラ肖像画で初めて知った。
ところが、20世紀になって、復興していて、現代絵画でも行われており、日本でも蜜蝋画をやっている画家がいるようである。


蜜蜂の巣からとった蜜蝋に顔料をまぜ、刷毛やペインティングナイフのようなもので描くものらしい。


アイロンで木蓮の絵を描いている現代のエンコースティック制作
なんかアイロンで絵を描くって新鮮な感じがします。


蜜蝋を生成した白蝋は上イメージのようなもので、これは昔 東急ハンズで買ったものだ。
融点46〜54度となっている。 日本の夏でも日なたでは40度超えることもあるのだから、エジプトの夏だったら火を使わなくても融解して使えるかもしれない。


エジプトの沙漠の中でとはいえ、ほぼ2000年前の絵画が鮮やかな色彩を保っているのだから、この
蜜蝋画というのは絵画技法のなかで一番保存性が高いものなのかもしれない。

ローマ崩壊後、蜜蝋画はビザンチンのイコンなどに用いられていたが、その後衰微した。

ルネサンス時代にレオナルドなども試みたらしいのだが失敗。。そういうことで、蜜蝋画は
中世から現代までは無かったのかと思ったら、そうでもないようだ。

ミュンヘンのバイエルン王宮の部屋には19世紀前期に蜜蝋画で大きな壁画を描いた例すらあるようだ。
SCHNORR VON CAROLSFELD, Julius(b. 1794, Leipzig, d. 1872, Dresden)
という画家が1831-67ごろに制作したものらしい。それにしても制作年代が長すぎるように思う。単によくわからないだけなのかな。


ただ、やはり量的には少数派であるし、費用も他の絵よりかかったのではなかろうか?バイエルン王のように富裕な王侯貴族でなければ、できなかったのかもしれない。
posted by 山科玲児 at 08:55| Comment(0) | 2018年日記