2018年08月17日

八破画


八破画.jpg

  香港の美術雑誌 Orientations 最新号 volume  49  No.4  JulyAug  2018
で 知ったのだが、
  米国ボストン美術館で、「八破画」 という奇妙な絵画の展覧会が昨年あったようだ。
China’s 8 Brokens
 Puzzles of the Treasured Past
June 17, 2017 – October 29, 2017
 Lee Gallery (Gallery 154)
https://www.mfa.org/exhibitions/chinas-8-brokens
https://www.mfa.org/exhibitions/chinas-8-brokens/highlights
 これは、一見コラージュのようにみえるが、実は皆、ハイパーリアリズムで描いてある、一種の静物画である(1911年という年紀が絵の中に入っているが、署名はない)。


Orientationsの  ベルリナー(ベルリン人???)という人の解説では、
孫鳴球 という画家の 拓本やその模写、他人の作品の模写偽作などを絵に再現したコラージュ風の作品が紹介されていた。
この図は オークション会社BONHAMSの去年のオークションで一万ドルでおちたものだから、そう超高価に評価されてるわけでもないが、現在はボストン美術館に入ったものだという。
 まあ一種のおもしろさはある。

  文物商店で売っていたというようなものもあるのだが、私は観たことがない。ちょっと残念な気がする。

  どうもこういうものの原型を作ったのは、道光年間に活躍した文人僧侶の六舟という人のようだ。六舟の作品(浙江省美術館  下イメージ 1832)があげてあった。六舟は、懐素の草書千字文 墨跡をもっていたので有名であるが、金石僧というあだ名のとおり、拓本とりの技術に優れ、青銅器などの収集もしていた。六舟の遺徳というべきか。
百歳圖  六舟ss.jpg
posted by 山科玲児 at 09:23| Comment(0) | 日記

巨大な漆器

昨日、言及した大倉集古館  の巨大な漆器は、まだ、
東京国立博物館のアジア・ギャラリー(東洋館)に展示され続けているようなので、
九州国立博物館でのオークラ・コレクション展には出張しないようである。

夾紵大鑑(きょうちょたいかん)

展示すれば、そうとうインパクトがあると思うのだが、やめた理由は、東京国立博物館との契約の問題か?  移動中に壊れる心配が大きすぎるためか? はよくわからない。
これは、夾紵(きょうちょ)  つまり乾漆 張り子つくり、の漆器である。まあ、こんな大きなものは、大木を削って漆器の素地・器胎にするわけにもいかないだろう。張り子といっても実物を観たところでは布だけでなく竹や木材の薄い板も使われているようにみえた。  あるいは、修理部分がそうみえたのだろうか??
いずれにしても、ここまで大きな乾漆器というのも珍しい。

1980年ごろに、田口善国(1923-1998) という人間国宝にもなった漆藝家が復元修理したものらしい

こういう発掘ものの古代漆器は、なんらかの修理しないとこわれてしまうのが普通なので、脱水・修理などはしないわけにはいかないものなのだが、そのときどういう処理をしたかでかなり印象が違うことになる。




posted by 山科玲児 at 04:51| Comment(0) | 日記