2019年05月01日

譲位の伝統

うつほ物語1.JPG


  今回限りの立法では「退位」とかいうような失礼で歴史的にもおかしい用語が使われたようである。マスコミも「生前退位」とか連呼していた。愚昧そのものである。法律の文章を作る内閣法制局や法務省にいる官僚は東大出だろう。東大では平安鎌倉の歴史など教えていないようだ。それで、こういう件では無知蒙昧をさらけ出す官僚を量産しているのだろう。東大の教授がすべて学問的に下等下劣なわけではなく、優れた学者も少なくないのだが、まま、そういう連中が幅をきかせていることは残念なことである。

 今回、200年ほど隔てて、譲位が行われたが、平成のときの暗い「自粛」「大喪」の即位改元とは違って、華やいだ祝賀ムードになったのは、とても良いことだと思っている。

 イメージの平安中期の「宇津保物語」を読むと、当時は皇太子がたてられてしかるべき年齢になると「譲位」がごく普通に行われたので、上皇や院が何人もいるのが当たり前であった。そういう事情は、

2017年12月02日
御譲位は歴史的伝統
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/181733631.html
に書いておいた。
明治以後、文明開化・鹿鳴館で、ヨーロッパの王制に倣うために、終身在位、になってしまったのだろう。
だから、官房長官の「先例になりうる」というのは、日本の伝統への復帰だと思っている。



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posted by 山科玲児 at 06:58| Comment(0) | 日記