2019年05月18日

オマル・ハイヤームの誕生日

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昨日、オマル・ハイヤームのことに言及したら、なんと

今日のGoogleオマル・ハイヤームの生誕971年  だった。
https://www.google.co.jp/logos/doodles/2019/omar-khayyams-971st-birthday-6192814449754112-l.png

オマル・ハイヤーム というと、なんといってもルバイヤートだが、実のところは19世紀に英国の文人フィッツジェラルドEdward FitzGerald (31 March 1809 – 14 June 1883)がかなり自由に美文で翻訳したものが、世界的には有名なようで、もはやオマル・ハイヤーム作かフィッツジェラルド作かという状態になっている。このフィッツジェラルドは、グレイト・ギャッピー書いたあの作家とは別人である。日本の岩波文庫版は、もとのペルシャ語テキストを校訂選択して原典から訳したものなので、意外に良心的というか、英米のよりは原典テキストに近い。ただ、もともとオマル・ハイヤーム作だと確実視されている詩が、ほぼ同時代の本に引用された2つしかないという話もあり、どこまでを真作とするかわからないと言う状態のようである。更に21世紀では詩人と科学者が似た名前の別人であるという仮説まであるようだ。

ただ、フィッツジェラルド版はもはや「英文学の古典」になっているわけで、そういう意味での価値は高い。フィッツジェラルド版を使って挿絵や頁装飾を使った美しい本が結構出版された。ただ、フィッツジェラルド版とはいっても5版あり、そのなかでの異同があるようである。また、当時のラファエル前派のモリス&バーン・ジョーンズ合作による写本もあるようである。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Rubaiyat_Morris_Burne-Jones_Manuscript.jpg


出版された本でも、ケルムスコットのような豪華本ではなく、何度も色々な形で出版されたものに、ポガニーWilliam Andrew Pogany ( 1882 – 1955) の挿絵入り本がある(イメージ)。
https://en.wikipedia.org/wiki/Willy_Pogany

これは、頁の装飾もイスラム風であり、文字の一部もアラビア文字書道風のカリグラフィーになっているという凝ったものである。ただ、この挿絵本、いろんな版、いろんな判型のものがあり、ヴァリエーションがあるようで、絵の出入りもあるし、テクスト全部がカリグラフィーになっている版もあるようだ。少なくとも絵のセットは2つあるようで、大きな本と小さな本があるようである。
1980年代ぐらいまでいろいろ出版されていたようなので、ポガニーのルバイヤートといっても、中身はあまり明確ではないように思う。

posted by 山科玲児 at 07:20| Comment(0) | 日記