2019年06月03日

ロシア革命で大富豪

トラストDE.JPGIlya_Ehrenburg_grave[1].jpg


  共産党員であったパブロ・ピカソが墓碑(右イメージ)の絵を描いた作家にイリヤ・エーレンベルクがいる。

 キエフ生まれのユダヤ系ロシア人であったエーレンベルクは1917年のボルシェビキ革命にボルシェビキとして参加し、1921年には国外にソ連政府から派遣された。後 ソヴィエト・ロシアに帰国、勲章まで受け、モスクワで逝去した。
このエーレンブルクが書いた「トラストDE」という小説(左イメージ)がある。
翻訳者 小笠原 豊樹 と三木 卓   出版社: 海苑社 (1993/03)

 表紙は、ブルージュにあるヒエロニムス・ボッス?の「最後の審判」の中央画面である。筋はモナコ王子の私生児エンス・ボートが米国の大資本家3人と組んで「ヨーロッパ撲滅トラスト」をつくり、BC兵器をふんだんに使った戦争、経済封鎖による餓死、大殺戮の末にヨーロッパを無人の荒野にしてしまう、というものである。スタイルでは、悪漢小説風で、容赦ない大量殺人の感じは、アポリネールのコックス・シティー(1910)を連想させるものがある。

 今はあまり読まれなくなっているが、エーレンブルクの経歴を考えると、いろいろ興味深い別の面がある。今日いろいろ問題になっている ロシア革命と 国際金融資本、内乱や移民によって無政府状態をつくるNGO、などの影がみえかくれするのである。

 まず、ひっかかったのは、エンス・ボートは1917年ボルシェビキ革命のとき「クレムリンに大砲をむけて。。」
1921年に共産党党員証を返してソ連を出て「ロスチャイルドをしのぐ大富豪になる

   ちょっとまてよ、ここでは数度の犯罪によって大金持ちになったように書いてはあるが、ロスチャイルドをしのぐような資産を獲得できるものであろうか?  革命のあと大金持ちになったというのは、ヨーロッパ一の金持ちといわれたロシア皇帝ロマノフ家の財産からかすめとったのではないか?
  1921年というのは、作者エーレンブルク自身がソ連を出たときであるし、なにか裏を感じるところである。

 もうひとつひっかかるのは、最後にヨーロッパ・ロシアはモスクワも含めて破壊され荒野になるのだが、ウラル山脈以東のシベリア地域は米国の資本が入り、チタやイルクーツクなどの大都市が栄えて繁栄するのである。これは小説にでてくる3人の米国大資本家の事業のようにも思える。つまりロシアを米国の資本が手にいれるということでもあろう。しかも人民共和国共産党体制でありながら、米国資本傘下という奇妙な形になっている。これは、オルガルヒ支配のロシア、ちょっと前の江沢民体制による中国にかなり近い。

  3人の米国の富豪がこのトラストに70億ドルづつ出資するのだが、当時の70億ドルは、現在ではいくらぐらいにあたるだろうか? そのころフォードが、日給5ドルという破格な給与を出したというので有名になったのだから、1ドルが2000円ぐらいかな?  210億ドルということは、40兆円ぐらい、13年間にばらしても年間3兆円、日本の軍事予算が5兆円ぐらい、米国は70兆円ぐらいだから、秘密結社の予算としては、とんでもない金額ですね。

2018年11月11日  NGOが大虐殺する
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/184908852.html
でも、少し書いたが、どうも世界の裏のしくみを少し明かしているようにも感じた。


posted by 山科玲児 at 10:18| Comment(0) | 日記