2020年06月20日

唐詩選:江戸の学者の修正

唐詩選国字解.jpg




李白  靜夜思 のテキスト問題
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/179737674.html
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/183288469.html

で、たぶん服部南郭  が 舶来の唐詩選のテキストを修正したのではないか?と思われるようなテキストの変化があることを、書いた(イメージは唐詩選 国字解 服部南郭  早稲田大学所蔵本)。とすると、 李白  靜夜思  以外の詩についても江戸の学者の修正はあったのだろうか?

それとも、日本に輸入された本が再版や海賊版で、別人が修正したものだったのだろうか??

  江戸の漢学者の考証学というか、テキスト修正が明示的に行われたのかこっそり行われたのか、そういう点もどうなんだろう。江戸時代の漢詩研究についての研究としてはなかなか面白い問題だと思うのだが、だれかやる/やった人はいないのだろうか
??
posted by 山科玲児 at 16:06| Comment(0) | 日記

5月29日ローズガーデン・スピーチ 邦訳

日本語訳をマスコミも大使館でもやらないので、他の人の翻訳も参考にして、全訳をテキストとしてあげてみます。まだ不備はあるかもしれませんが、あまりにもマスコミの無視がひどいので。。

原文は、
トランプ大統領のスピーチ、ホワイトハウス HPの公式の文字おこし・原稿です。
Remarks by President Trump on Actions Against China | The White House
Rose Garden May 29, 2020 2:48 P.M.
https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/remarks-president-trump-actions-china/

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ありがとうございます。こんにちは。ありがとうございます。本日は中国との関係と、アメリカの安全と繁栄を守るための政策を話します。
中国の不法行為のパターンはよく知られています。何十年もの間、彼らはこれまでだれもしなかったやりかたで米国を食い物にしました。年間数千億ドルが、特に前政権の間、中国との取引で失われました。中国は我れらの工場を襲い、我れらの雇用を移転させ、我らの産業を空洞化させ、我らの知的財産を盗み、WTOのもとでの約束を破りました。

さらに悪いことに、彼らは発展途上国とみなされており、米国などの他国が対象にならない、あらゆる種類の恩恵を享受しております。
しかし、私はこのことで中国だけを責めることはしません。いままで誰も逃れることができなかったような盗みを彼らがやれたのは、過去の政治屋たち、もっと率直にいえば、大統領たちのせいなのです。
しかし、前任者たちとは違い、私の政権は正しいことのために交渉し戦いました。それこそフェアで互恵的なやりかたというものです。


中国はまた、太平洋で違法に領有権を主張し、航行の自由と国際貿易を脅かしています。そして、香港の自治を保証するという全世界への彼らの約束を破りました。米国は中国との開かれた建設的な関係を望んでいますが、そうした関係を作り上げるためには、米国は、断固として国益を守る必要があります。

中国政府は、我が国やほかの国との約束を破り続けてきました。
これらの明白な事実は見過ごすことも、棚上げすることもできません。中国政府の不正行為の結果、世界は今、苦しんでいます。中国が武漢ウイルスを隠蔽したせいで、病気が世界中にひろがり、地球全体にパンデミックをひきおこしました。そして、10万人の米国人と100万人を超える世界の人々が犠牲になっています。
中国政府はWHOへの報告義務を無視し、最初にウイルスが中国当局によって発見されたさいに、世界をミスリードするようにWHOに圧力をかけました。

地球上のいたるところで無数宇の人命が奪われ、深刻が経済危機が押しつけられています。彼らは私が早期に中国からの入国を禁止することに強硬に反対しましたが、私はともかく実行し、それが100パーセント正しかったことが証明されました。

中国はWHOに年4000万ドルしか支払っていないのにWHOを完全に支配しております。それに比べて米国は年約4億五千万ドルも払っているのです。我が国はWHOがなすべき改革を詳細に示し、直接関わってきましたが、彼らは行動することを拒んできました。彼らが要請されており、しかも喫緊の改革に失敗したため、我々は今日、WTOとの関係を打ち切り、その分の資金を、しかるべき緊急性のある他の世界的な公衆衛生需要に振り向けようとしております。
  
世界は、今回のウイルスに対する中国の回答を求めています。透明性が必須です。
武漢からの感染者たちの中国の他の地域への移動を禁止したのはなぜですか?  他のどこへもいきませんでした。北京にもいきませんでした。他のどこへもいきませんでしたが、ヨーロッパやアメリカなどを含む世界中に旅行することを許したのです。

 このために起きた死と破壊は数えきれません。我が国だけでなく、全世界に対しても答えてもらわなければなりません。

米国の経済的独立を駆逐し、重要なサプライチェーンを再構築し、米国の科学技術の優位を保護することの決定的重要性を、このパンデミックは浮き彫りにしました。

中国政府は何年にもわたり、我が国の産業機密を盗むために不法なスパイ活動を行ってきました。それは、おびただしい量です。今日、私は我が国の活発な大学での研究を保護し、潜在的安全保障リスクである中国から来た外国人入国を停止するために宣言を出します。また、断然世界最高の米国の金融システムの健全性を保護するための措置をとります。私は、大統領の 禁輸ワーキンググループに、米国の市場に上場している中国企業の行動を調査するように命令しました。その目的は米国の投資家を保護することです。投資会社(証券会社・投資銀行)は顧客を、同じルールに従っていない中国企業への投資に伴う隠れた/過度のリスクにさらすべきではありません。米国民は公正さと透明性を求める権利があります。

 我が国が取っている最も重要な措置のいくつかは、香港で繰り広げられている非情に厄介な状況に関係しています。今週、香港の治安を、中国が一方的に支配しました。これは1984年の中英共同宣言および香港基本法への明白な違反です。それは今後27年間有効なものです。
香港に対する中国政府のこの動きは、香港の長きにわたる誇り高い地位を貶めるための一連の施策の直近のものです。これは香港市民にとって悲劇であり、そして実際に世界の人々にとって悲劇です。

中国は国家安全保障を守っていると主張している。しかし真実は、香港は安全な社会であり、自由社会として繁栄していたということです。北京の決定はそのすべてを覆します。それは、中国の侵略的な国家安全保障機構を、以前は自由の砦であったものにまで拡大させるものです。中国の最近の

中国の最近の「侵害」は、この地域の自由を低下させた「進歩」によって、香港はもはや、引き渡し以来領土に与えた「特別待遇」を正当化するのに十分に自律的ではないことを明らかにしています。

中国は、『1国2制度』という約束された制度を『1国1制度』に置き換えました。

したがって、私は行政に香港に異なる「特別待遇」を与える例外処置を取り除くプロセスを開始するように指示しています。

今日の私の発表は、犯罪人引き渡し条約から軍事・民生両用技術に関する輸出管理など、香港とのあらゆる協定に影響しますが、例外はほとんどありません。中国の国家安全保障機関による監視と処罰の危険性の高まりを反映するために、香港に対する国務省の「旅行勧告」を改訂します。中国の他の地域とは別枠の税関および旅行地域とみなす香港に対する「優遇措置を取り消す」ための措置を講じます。

米国はまた、香港の自治の「侵害」に直接または間接的に関与している中国と香港の「当局者を制裁」するために必要な措置を講じます。私たちの措置は強力になります。私たちの措置は意味があります。

20年以上前、1997年の雨の夜、香港でイギリスの兵士が英国旗を下げ、中国の兵士が中国の旗を掲げました。香港の人々は中国の遺産と同時に彼らのユニークな香港のアイデンティティを誇りに思っていました。香港の人々は、今後数年あるいは数十年で、中国がますます明るく輝くこのダイナミックな街に似てくるようになると期待していました。中国の過去を反映して成長するのではなく、香港に中国の将来を垣間見るという楽観的な見方によって、世界の他の地域は刺激されたものでした。

すべての決定において、私はアメリカ合衆国の労働者、家族、そして市民を誇りを持って守り、保護し続けます。

どうもありがとうございました。ありがとうございました。

***** 以上 *****







posted by 山科玲児 at 10:02| 日記

伝張旭草書古詩四帖

古詩四帖 遼寧.JPG

雑誌「墨」
http://www.gei-shin.co.jp/sumi/index.html
の 最新号で

没後15年 啓功 という特集があった。そのなかで、 

 啓功先生の学問芸術にふれて 文/内田誠一 (広島の安田女子大学)

という文章があり、そのなかで、啓功先生が遼寧省博物館にある伝張旭草書古詩四帖(イメージは冒頭部分)について、
>宋の皇帝の諱「玄」を避けて「丹」にしているので、北宋以後の書である
啓功先生が既に解明しているのに、2020年現在でも「張旭」という伝承を使っているのはなぜなんだろうか?

という疑念が書いてあった。

この伝張旭草書古詩四帖については、日本語では下田章平氏が詳しい論文を書いていたようだ。

下田章平  伝張旭筆「古詩四帖」に関する一考察
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006343898/
https://core.ac.uk/download/pdf/87202353.pdf

 当方は、相当昔からこの古詩四帖には好意をもっていた。この古詩四帖は、豊坊が跋に書いたように類書「初学記」をもとにしている。ただ、現在通行の初学記と比べて字の誤りというか異同がめちゃくちゃに多い。それは「玄」が「丹」に変わっているだけではなく、いたるところにある。そうすると、初学記の異本かあまり忠実でない写本・抜き書き・あるいは暗記で書いているわけだろう。宋皇帝の諱だけが変わっていて他が同じなら、確かに避諱であり、宋時代の書写だという証拠になるのだが、他も違いまくりなので、そうはいえないのではないかと思う。こういうテキストの異同異本は、あの有名な李白「静夜思」にもある。
李白  靜夜思 のテキスト問題
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/179737674.html
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/183288469.html

  啓功先生の著書には先見性のある優れた見解が多く、当方も尊敬し愛読しているのだが、古詩四帖にかんするこの見解は、どうも誤りではなかったか?と思う。ただ、「張旭」という鑑定は董其昌の武断に過ぎるもので憶測カン以上のものではない。まあいつもの董其昌の煽りであるので、いまさらね。もともとサインなしで、謝霊雲−>賀知章−>張旭と推定書者が二転三転していたものだ。ただ、無闇に時代を下らせたり偽物呼ばわりをするのもいかがなものか?と思う。晩唐五代の無名人というのが妥当なところではないかと、感じている。

  その一方、現在の中国大陸での議論では、乱暴なものが多い。
張旭だと信じ込んでしまっている人が結構いるかと思うと、

2016年の張旭<古詩四帖>弁偽 (簡体 中文  中華人民共和国のサイト)
https://news.artron.net/20160914/n867417.html

の一部では、色紙を使うのは宋以降なんていう、メチャクチャな議論が展開されている。それなら、日本の正倉院にある慶雲4年(西暦707年)の「詩序」が見事な色紙をつないだものであることを、どう説明するのだろうか?

まったく、ある中華人民共和国のサイト百家号で「どんなに和食をフランス料理に似せて器や料理で美しくしても、日本料理がフランス料理を超えられないのに似ている」とか書いてしまうのと、同様な無知蒙昧の発露であり、中国知識人の劣化には呆然とせざるをえない。


posted by 山科玲児 at 07:12| Comment(0) | 日記