2021年01月31日

印刷した拓本



2020年03月31日 エイ鶴銘
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/187330210.html

を書いたが、ヤフオクで 法隆寺釈迦三尊像光背銘の印刷拓本を掛け軸に表装したものを観て、ああ、これはちょっとネット写真では判別できないな、と感じたものだ。これは大正時代の法書会の書苑の折り込み図版を表装したものだった。なぜネット図版でそうわかるかというと、紙の皺に墨がついたところが同一だったからだ。2つの原拓本でそういうところが一致することはありえない。当方はその書苑の印刷拓本を偶然もっているのでわかっただけだ。
  この法隆寺釈迦三尊像光背銘の拓本は金属板?に重刻したものが結構流布している。立派な図録にもそういうものが掲載されていることがあるらしい。 この法書会の書苑図版はホンモノの法隆寺釈迦三尊像光背から採拓したものを印刷したものなので、ネット画像でみると、間違いの無いホンモノにみえるところが怖いところである。
タグ:拓本
posted by 山科玲児 at 11:03| Comment(0) | 日記

ヨース・ファン・クレーヴの祭壇画

CLEVE P (3).JPG



  今は閉館してる上野の西洋美術館には1976年、山田 智三郎(やまだ ちさぶろう)館長が主導で購入したヨース・ファン・クレーヴの祭壇画がずっと展覧されていた。
 https://collection.nmwa.go.jp/P.1976-0003.html
イメージは当方撮影。

これは、おそらく日本で初期ネーデルランドの三連祭壇画を常設展で観ることができる唯一の作品だと思う。まあ、「初期」というにはちょっと十六世紀になってしまっているが、とにかく本格的な大型三連祭壇画トリプティックで日本でアクセスしやすいものとしては、唯一貴重なものである。状態もわるくないようで、塗り直したところも少ない。

 この絵と似た作品がスコットランド・ナショナル・ギャラリーにあることに気がついた。
Joos van Cleve | National Galleries of Scotland
https://www.nationalgalleries.org/art-and-artists/artists/joos-van-cleve

主題は違うし、人物描写は、むしろ西洋美術館のほうが上手い感じもするが、特に背景の樹木描写などそっくりである。

西洋美術館のサイト解説があげているメトロポリタン美術館の同主題の絵はこちらだが、
The Crucifixion with Saints and a Donor https://www.metmuseum.org/art/collection/search/436792
こっちよりスコットランドのほうが印象が似ているように思う。

ヨース・ファン・クレーヴの作品群は、もと「聖母の死の画家」と分類されていたのだが、二十世紀になって画家名が同定された。

posted by 山科玲児 at 10:02| Comment(0) | 日記