2021年02月27日

北京故宮  法華玄賛 

北京故宮 法華玄賛 康生.jpg

  文革の立役者だった悪名高い康生があの「蘭亭偽作説」にも関わっていたことを昨日書いた。その康生の旧蔵品が北京  故宮博物院にもある。

唐人草書法華玄賛
https://www.dpm.org.cn/collection/handwriting/232405.html
上イメージは、康生が、これの巻頭に押した印。巻末には羅振玉の印がある。おそらく敦煌から出たものだろう。

台東区書道博物館にある書道博物館の法華玄賛第4(下イメージ)と書風が似ていて、ほとんど同筆ではないかと思う。これは巻頭から残っている巻物だが、中間部に脱落がありそうだ。この北京のものは、その中間部なのかもしれない。
   これら法華玄賛は敦煌にあったものが世界にバラバラになったものではないか?と思う。
そうすると、この巻の一部が切られて羅振玉の手にはいり満州国崩壊後、康生に移り、現在、北京故宮にはいっていると考えられる。中国のベリヤ と怖れられた康生(張宗可)は、山東省の名家の出で、硯や古書善本の収集家でもあった。
法華4P1040304.JPG
posted by 山科玲児 at 09:00| Comment(0) | 日記

18世紀のトランプカード

トランプとタロット.JPG

ときどき、新しいカタログの案内をいただく、フランスの古書店の最新は、
18世紀後半のトランプカードが売り物だった。

タロットはまだしも、トランプは消耗品的なあつかいをされやすいので、なかなかそろいできれいに残ることはない。

 こういうカードの専門書は趣味的なものなので、稀覯本が多いのだろうが、
  カラー新書でこういうのもあった(イメージ)。
トランプとタロット (1978年) (平凡社カラー新書)   林 宏太郎
https://www.amazon.co.jp/dp/B000J8NVWC/ref=cm_sw_r_tw_dp_XB3NDY2KYG37S1YEJG1T


平井呈一先生が翻訳した怪奇小説に象牙の骨牌というのがあって、エカルテをするための象牙製のトランプカードというのもでてくるが、これは高級品なんだろうな。。
「象牙の骨牌(The Ivory Cards )」 - 平井呈一/訳『こわい話・気味のわるい話<1>』(牧神社・1974年) → 『恐怖の愉しみ 上』(創元推理文庫・1985年)

  ウンスンカルタなど、日本のカードの収集では、芦屋の滴翠美術館が有名で  サイトにもいくらか紹介がある。

posted by 山科玲児 at 07:21| Comment(0) | 日記