文革の立役者だった悪名高い康生があの「蘭亭偽作説」にも関わっていたことを昨日書いた。その康生の旧蔵品が北京 故宮博物院にもある。
唐人草書法華玄賛
https://www.dpm.org.cn/collection/handwriting/232405.html
上イメージは、康生が、これの巻頭に押した印。巻末には羅振玉の印がある。おそらく敦煌から出たものだろう。
台東区書道博物館にある書道博物館の法華玄賛第4(下イメージ)と書風が似ていて、ほとんど同筆ではないかと思う。これは巻頭から残っている巻物だが、中間部に脱落がありそうだ。この北京のものは、その中間部なのかもしれない。
これら法華玄賛は敦煌にあったものが世界にバラバラになったものではないか?と思う。そうすると、この巻の一部が切られて羅振玉の手にはいり満州国崩壊後、康生に移り、現在、北京故宮にはいっていると考えられる。中国のベリヤ と怖れられた康生(張宗可)は、山東省の名家の出で、硯や古書善本の収集家でもあった。