2021年06月13日

翁萬戈氏逝去

2007april.JPG


最新号のOrientationsに翁萬戈氏(Wan-go H.C. Weng,1918年7月28日〜2020年12月9日)の訃報と追悼文がのっていた。102歳。清末の大官  翁同和の子孫で、優れた中国書画コレクションで有名なかたであった。米国在住。
イメージは2006年に翁萬戈コレクション特集をしたときの表紙で、幼児のときの可愛い翁萬戈氏である。

収集品は、主にメトロポリタン美術館に入っているようだが、早く、ネルソン・アトキンス美術館が購入したものもある。2018年にボストン美術館へ寄贈もされているようだ。
ボストンへの寄贈の主要作::Wan-go H. C. Weng Collection
全体として、かなりレベルが高いものが多いが、残念なものもあるようだ。

タグ:翁萬戈
posted by 山科玲児 at 10:21| Comment(0) | 日記

張遷碑臨書は天来書院本で

張遷碑 (1).JPG張遷碑 (2).JPG




  張遷碑は、有名な割に、良い影印本が少ない。イメージは乾隆末期〜嘉慶初めごろの原拓本

最近、気がついたのは、天来書院の百衲本の 張遷碑は、底本が、相当良いということだ。
URL  http://www.shodo.co.jp/books/isbn-308/
 >本書は古碑の風合いをそのまま伝える精拓本をもとに、一部を他の拓本から補う百衲本です。

 日本で1、2を争う旧拓の淑徳大学所蔵の 拓本を底本にしていて、少し破れがある碑額は他本からとっているようだ。

淑徳大学  張遷碑がある 拓本画像頁
https://www.shukutoku.ac.jp/shisetsu/takuhon/cat1972/index.html

百衲本だから、他の箇所も補筆なんかもあるかもしれないが、もとが淑徳大学本なのでそうとう良い手本になっていると思う。資料的には、修正部分がわからないので基準に使うことはできないが、書道手本としては、現在刊行中のものでは優れたものになっている。

 前、張遷碑 三拓本比較
https://reijibook.exblog.jp/22826084/
 
で指摘したように、なぜか大手の二玄社 出版の張遷碑  影印本は、豪華な原色本をのぞき、書籍名品叢刊も、書道名品選も、底本がひどいものだったので、一般に、良い手本がでまわってないというのは不幸なことである。
 ただ、碑全体を一枚に拓本にした掛け軸仕立ての全套本では、そう古いわけではないとしても、そこそこの旧拓本,精拓本は、日本でもときどき観る。だから、そういうものから写真製版してもいいんじゃないかと思う。

 法帖仕立ての本でそうとう古そうで、かつ精拓本っぽいのは、台東区書道博物館の一冊と淑徳大学の一冊である。香港 中文大学文物館  北山堂寄贈本も古そうだが、補筆があるかもしれない。また、碑陰は近拓である。これは淑徳大学のものも碑陰は後補のようである。書道博物館本の碑陰だけは古そうなので貴重じゃないかと思う。北京故宮博物院のものは最古といわれているが墨が重いので、どこまで補筆してあるかわからないので、本当に最古なのかはわかりかねる。



posted by 山科玲児 at 08:47| Comment(0) | 日記