2022年01月31日

鈴木優人氏

Leuven Sint Peter.jpg

 最近、連続して、オルガニスト・バッハ研究家演奏者の鈴木優人氏の話に触れることが多いので、なにかの縁なのかと思い、一言。
  まず、触れたのが、YOUTUBE  厳選クラシックチャンネルで、
あの肖像画の秘密?【プロが語るバッハの世界】バッハ・コレギウム・ジャパン首席指揮者 日本バッハ界のサラブレッド鈴木優人からみたJ.S.バッハの魅力
https://youtu.be/4OCho5xLcEY
である。親父さんがやや独断的な感じが最近はしていたし、隣国との嫌なかかわりがうざかったのであまりバッハ・コレギウムにも触れたくないな、と感じていた。この動画みて、息子さんは謙虚な人だな、と感じたものである。

  次が、なんとハインリヒ・シュッツの「ムジカリッシュ・エクゼクイエン(ドイツ・レクイエム)」の良い演奏を漁っていたら、なつかしいベルギーのルーヴァンのシント・ピーテル聖堂での演奏があった。イメージはルーヴァン、当方撮影

Vox Luminis, Musikalische Exequien, 1st part, Nacket bin ich von Mutterleibe kommen
https://youtu.be/moYuYgxdHt0

そこで、真ん中でオルガン弾いていたのが鈴木優人氏だったのである。
これはちょうど10年前の1月8日の演奏ライブの動画なので、なんか不思議だな、、、と思っていた。

だめ押しが、今日の6時のNHK FMラジオの「古楽の楽しみ」
https://www4.nhk.or.jp/kogaku/5/

が、鈴木優人氏の担当で、オランダの古いオルガンでスウェーリンクとバッハの演奏を聴くというものだった。
別に、狙って聴いてたわけではなく、寝坊して聴き逃すことも多い番組なんだが、今日は偶然ちゃんと最初から聴いていたら、この良質な番組だった。アルクマールのチーズ祭りの話やズートフェンの話、更にオルガンの構造の話など実に良かった。
posted by 山科玲児 at 07:30| Comment(0) | 日記

2022年01月30日

タルティーニの大曲 続6

50variations Tartini.jpg

2019年05月12日 タルティーニの大曲
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/185988171.html
で紹介した、
[コレッリの主題による変奏曲」/ボーイングの技法:50の変奏

コリヤールのものを何度も聴いていて飽きない。

Giuseppe  Tartini, The Art of Bowing for unaccompanied violin, Gilles Colliard, DRC3007
1992 DORON music, Switzland

YOUTUBEの再生リストでだいたい聴くこともできるようである。
https://www.youtube.com/watch?v=6ZyI9AqOwFs&list=OLAK5uy_k3u1qh-_Sj5cx6Xvvf84Xokb-6XhwYI50
https://www.youtube.com/watch?v=eY-JoxK-1bQ
https://www.youtube.com/watch?v=vZxoRoNOGeo

やや劣るが、ギリシャのヴァイオリニストによる演奏  全曲
https://www.youtube.com/watch?v=tFQSWsImEJQ
もある。

柴田先生によると、クライスラーの編曲は「原曲の面影からは遠い」ということなので敬遠していたが、念のため聴いてみたら、呆れてしまった。抜粋ともいえない、勝手に自分の曲想を入れているもので、論外である。
確かにこれは、タルティーニのスタイルでクライスラーが作った「コレッリの主題による変奏曲」である。タルティーニ作ということはできない。

また「フランチェスカッティの編曲がやや原曲に近いがやはり抜粋だ」と批評されていたので、フランチェスカッティの編曲を聴いてみた。フランチェスカッティ自身の録音もある
Tartini: Corelli Variations (Francescatti, 1946)
https://www.youtube.com/watch?v=aB70Nxl_dss
ヘンリック・シェリングの演奏もあった。
https://youtu.be/siDE6ktJEVU
確かにずっと良い。ヴァイオリニストがなぜクライスラーの俗悪な編曲ばかり弾くのか疑問に思う。フランチェスカッティの編曲なら、まあガマンできるのだから。

posted by 山科玲児 at 14:34| Comment(0) | 日記

イミタチオ  クリティ

Thomas_a_Kempis__De_Imitatione_Christi.jpg

 イミタチオ・クリティ(キリストに倣いて)の著者という問題を考えていたとき、

中世以前の書籍・著述の著者をどうきめるか、という問題の迷路に迷い込んだような気がした。

というのも、
ウイキペディアには「ラテン語訳は匿名で1418年ごろに出された。他の著者説もあったが、現代ではケンピスの著書とみなされている。 」という変な書き方がしてあるからである。

これって中世の教会ラテン語で最初から書かれたはずじゃなかったのかな。修道士・修道院なんだからさ。それとも、古オランダ語が初稿なんだろうか? イメージはベルギーの図書館にあるトマス・ア・ケンピスが書いたという自筆ラテン語版写本

と思って、

イミタチオ・クリスティ キリストにならいて (講談社学術文庫)

を借りてきたら、前書きに解題が少し書いてあった。

ズバリいえば、トマス・ア・ケンピスは編集者でありラテン語版への翻訳者でもあった。では原型となるオランダ語の本はだれが書いたのか?
トマスの50年ぐらい先輩のヘラルト・フローテという説が強いが、直訳でもないし、他の人の著述も参考にしてるらしいし、トマス・ア・ケンピスがいろいろ整備しているので、これはトマス・ア・ケンピスの著書と言ってもいいのではないか? 中世の著述には引用や注釈の上に多少著者の見解を盛るという形のものが多く、あまりオリジナリティを主張しないものが多い。

ちなみに、この「イミタチオ  クリスティ」は、慶長元年に天草でローマ字版、慶長15年に京都で漢字平仮名版が出版されていて細川がらしや夫人も読んだそうである。だいたいローマ・カトリックの宣教師や神父は聖書を直接信者に与えることはなく、このような宗教書・祈祷書・教理問答で伝道布教教化していた。チェスタートンのいう「聖書を自分流に読む危険」をよく知っていたからだろう。
posted by 山科玲児 at 09:34| Comment(0) | 日記

綴葉装・列帖装

伊予切 (1).JPG伊予切 (5).JPG伊予切.jpg

  日本の古い本、それも冊子の綴じかたもいろいろあるが、よくみるのが大和綴じである。

しかし、古い綴じかたには、のりだけでつくる粘帖装、糸で綴じる、綴葉装または列帖装というのがある(ref)。これはどちらかというと西洋式の洋装本を本格的に作るときの綴じ方に近い。今は接着剤でやってしまう無線綴じの洋装本が多いから知らない人も多いかもしれないが。
  そのせいか、かえって理解されておらず用語としても混乱しているようだ。日本書誌学会の用語では綴葉装というそうである。また山岸徳平氏の提唱は「列帖装」だそうだ。宮内庁書陵部勤務の橋本不美男氏(ref)ですら「わずか十数年前までは、多くの人は誤用して『胡蝶装』とよんだ(筆者もその一人である)」と1974年に書いている。

最古の綴葉装または列帖装 で完本は元永本古今和歌集だそうだ。
ただ、
貧架にある 伊予切の古い複製が、この綴葉装・列帖装である。ひょっとしたら伊予切も解体分割されるもとはそうだったのかもしれない。

この装丁で、表紙布をつけるとき、布の端をページのなかに入れ込むのが習わしであるという。(イメージ)
  これは、 群馬大学教授の永由徳夫先生からご教示いただいた。知らないというのは恐ろしいもので、頁を開いたとき布きれがでるのは、なんか不良品っぽいな、、とさえ思っていたのである。

ref 橋本 不美男、 原典をめざして 古典文学のための書誌 新装版 笠間書院

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784305701541
posted by 山科玲児 at 09:13| Comment(0) | 日記

2022年01月29日

いろんなラーメン

ラーメン.JPG

最近カップ麺をはじめ、ラーメン有名店監修風の製品が多く、
当方も結構利用してるんですが、
上記のような多種類のチルド麺製品を出しているところもあるようです。
ただ、そんなに各製品に個性があるかなあ、というと食べてみるといまいちの感もあるのですが、、
まあ、よく売れる製品が残っていくのではないかと思います。

アイランド食品|全国極美味銘店ラーメン
https://www.island-foods.co.jp/
posted by 山科玲児 at 20:12| Comment(0) | 日記

ブリューゲル絵画の鑑識問題

Bruegel チベリアの海に出現するキリスト.jpg

ブリューゲルの世界-目を奪われる快楽と禁欲の世界劇場へようこそ
パイインターナショナル (2020/12/11)
https://pie.co.jp/book/i/5378/

 このSELLINK先生の本の選択のなかに、
「チベリアの海で使徒たちの前に出現するキリスト(ガリラヤ湖のキリストと使徒たち)Landscape with Christ and the Apostles at the Sea of Tiberias」(イメージ)

が省かれていたことに、なんとなく寂しい感じがあった。
というのは、この絵画は、ずっと個人所蔵で、ほとんど展覧されなかったし、カラー写真もいいものがなかったという状態だった。
 つまり、名前だけずっと有名だったのに、いつのまにかダメでした、と去っていってしまったようなものだ。
 ずっと公開されないだけなら、そういう名作は少なくないがカラー写真画像まで少ないというのは珍しい。
  一応、当方が得た最善イメージは、wikimediaの中にあるものである。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Christus_und_die_Apostel_am_See_Genezareth_(Bruegel_1553).jpg


 どうも、最近のブリューゲル真作パネル画リストからは、はずされているようだ。森洋子先生の本にもなかったしね。ただ、一部のWikiにMaerten de Vos  作という推定があったがかなり噴飯ものだ。モンペルやパテニールならまだわかる気がするのだが。。
  こちらは、公共美術館所蔵だったから、かなりの論争のあとはずされた「イカロスの墜落のある風景」(ベルギー  ブリュッセル王立美術館)
と同様になんか惜しい感じがある。
posted by 山科玲児 at 10:55| Comment(0) | 日記

マンガ家  ムロタニ・ツネ象氏が逝去

人形地獄.JPG

漫画家ムロタニ・ツネ象さん死去、87歳 子ども向け歴史漫画多く手がける

https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202201250000418.html

漫画家 ムロタニ・ツネ象先生のご逝去につきまして

https://www.mangaz.com/information/detail/2095


マンガ家  ムロタニ・ツネ象氏が逝去された。87歳。

デビューしたころは、ギャグ、そのあと怪奇マンガを制作していて、
「地獄くん」「人形地獄」という単行本がある。
その後は、知らなかったのだが、学習マンガの世界で健筆をふるわれたようだ。
愛読者も多かったようで、家族にみまもられて逝去とのことで、幸福な人生だったのではなかろうか。
 独特の味わいがあった怪奇マンガをやめたのは惜しい気もするが、怪奇マンガでやっていたら、順調な人生にはならなかったかもしれない。


posted by 山科玲児 at 10:39| Comment(0) | 日記

100円ショップでイタリア製

italy cups.JPG


100円ショップでプラカップ探してたら、なんと「イタリア製MADE IN ITALY」でした。色もなんかヨーロッパ色なんですね。思わず2つ買ってしまいました。

タグ:イタリア
posted by 山科玲児 at 09:19| Comment(0) | 日記

ベルギー王立美術館サイト 復旧

ベルギー王立美術館サイト 回復 復旧したようです。


もちゃんと表示されます。
こういう人面岩めいた絵画は版画も含め多いのですが、この2点は、相当質が良いと思います。

posted by 山科玲児 at 07:38| Comment(0) | 日記

2022年01月28日

ベルギー王立美術館サイトが汚染された?

ベルギー王立美術館サイト  それ自体が
危険サイトになってしまっているようです。
2022年01月27日 へんな西洋絵画  選んでみました
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/189297377.html
で、


を確認していたら、警告がでてしまいました。
なんんじゃこれは。


posted by 山科玲児 at 20:15| Comment(0) | 日記