現在はGoogleなどの検索ですら でてこない記事だったので、良い写真とともに、加筆して出しておきます。イメージは当方撮影。
この瓶は、9/29に、大阪市立東洋陶磁美術館の特別展「安宅英一の眼」でみたが、カタログに載っていないことに気がついた。この高さ24.8cmの青花龍文瓶は、1976年ごろに、南宋時代12世紀の青花(染付)ではないかという議論があって、話題になったことがある。
サミー・リーこと李汝寛氏が芸術新潮に書いていました(ref)。
確かに元時代のものにしては口縁が大きく、模様も余白が多い。ただ、逆にもっと時代が下った明中期という可能性もあるかもしれない。いずれにせよ、議論の的なのでカタログ記載の際、クレームを怖れて省いたのかもしれない。
英国のクラーク夫人旧蔵で、英国では戦前から知られていた名器である。1974年ごろ安宅氏が購得した。
ref 芸術新潮 第319号(1976年7月)特集 安宅コレクション