M. Davies, National Gallery Catalogue, The Early Nederlandish School、3rd ed。1968
には、XXXXXのマスター という画家のエントリーが結構あり、解説されています。「女性半身像の画家」とか「デルフトの画家」とか。。
本名や当時の渾名もわからない画家たちなのですが、どうも、同じ時代の作品をグループ分けしていったら、一人の作品といってもいいような作品集団ができるので、それに19世紀以降になってから、まあ仮に名前をつけたというものです。
したがって、20世紀〜21世紀の研究で、本名が確定された人、推定された人もでてきて、前使っていた渾名が廃れてしまったのもあります。
例えば、聖母の死の画家ーー>ヨース・ファン・クレーヴ (確定)
ムーランの画家ーー>ジャン・エイ (ほぼ、確定)
フレマールの画家ーー>ロベール・カンパン (議論が多いが、多数意見)
というようなものです。
でも、まだまだ未解決なものは多いわけで、ある意味面白い研究課題になるわけです。
そのマスターの名前の一覧がウィキペヂア(英文)にありました。
List of anonymous masters
いやあ、こんなに多いとはおもはなかった。まあ、箸にも棒にもかからない愚作もあるんでしょうけど、すごい量ですね。装飾写本の細密画家(ベッドフォードの画家の画家とか)、版画家(E.S.のマイスター)も入っているんですが、それでも多いなあ。