ベルギーのシュルレアリスム画家、マグリットの作品は日本でも人気があると思うが、著作権については複雑な問題がある、という話は、前からきいていた。
最近、検索でみつけた 法律関係のシンポジウムで、専門家が発言しているものがとても参考になったので、引用させていただきます。
2019 年 1 月 13 日
明治大学知的財産法政策研究所(IPLPI)シンポジウム
「平成30年著作権法改正の評価と課題」
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ですから同じマグリットの作品でも、「白紙委任状」という作品、
これは 1965 年にできていますので戦後に作られたものですね、これは戦時加算の対象にならないのです。したがって、マグリットが亡くなってから 50 年で著作権が消滅しておりますので、すでに一昨年の 12 月 31 日にもうパブリックドメインになっているわけなのです。
ですから、今回の保護期間延長の対象にもなっていません。今でもこの絵は自由に使えるわけです。
ところが、有名なパイプの絵である「イメージの裏切り」という作品、これは 1929 年に作られておりますから戦前に作られたものです。そうするとこれは戦時期間をフルに加算することになります。これによって、今回の保護期間の延長に間に合いましたので、結果として死後 70 年プラス戦時加算ということです。私の計算では、この時期にはうるう年が2 回しかないようですので、そうすると、この作品は 2048 年の 9 月 15 日が満了するまで著作権が存続することになります。
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とすると、第二次世界大戦後の作品なら自由に使える、ということになりますね。
上イメージはSurrealist Painting U、 Tudor Publishing Co., 1971
表紙は1968年の作品::お、著作権消滅してますね。。それでも、おそるおそる本の表紙にしました。
ただ、ちょっと心配なのは、外国では消滅していないという可能性。ま、日本で消滅していればいいのかな。そんなこといったら、千年消滅しなしという国があるとしたら、という仮説もかんがえられるしね。
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