2022年12月07日

古写真の優秀さ

普賢菩薩 部分.jpg


東京国立博物館の国宝展で、11月29日〜12月11日まで、平安後期の仏画:普賢菩薩像が展示される。
https://emuseum.nich.go.jp/detail?langId=ja&webView=&content_base_id=100141&content_part_id=0&content_pict_id=0

 昔から、写真が部分撮影ばかりで、上部の天蓋や落花は無視している写真図版が多いということは既に書いた。

 でも、ほんとに遙か昔の写真はどうだったんだろう?と思って、昭和二六年のモノクロ大判写真焼き付け(Ref)を引っ張り出してみた。
これも主要部分だけの写真で、象すら入っていないというものである。意外なことに、落花はかなりハッキリみえる。それに三人の小人物もハッキリみえる。上記サイトの大きなデジタルイメージで、そうとう拡大してようやくみえるくらいのものが、この写真では、かなりはっきりしている(上イメージ)。
昔の写真もバカにできないところがある。

ref 国立博物館監修 日本古美術名品集 絵画篇 昭和26年3月10日,平和商会 発行、東京
posted by 山科玲児 at 17:27| Comment(0) | 日記

攻玉山房

攻玉山房.jpg
2022年11月01日 列仙酒牌
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/189900786.html
の所蔵者だった
南陽葉氏攻玉山房

だが、香港のお医者さんで、葉承耀(1933-)という人だそうだ。明式の家具の蒐集でとくに有名なかたで敏求精舎の会長もしていたらしい。
伊墨卿の扁額に倣って、攻玉山房という名前をつけたという。
こういうふうに、取得した美術品にあった名前を自分の別名やペンネーム、書斎名につけるという好尚は、どうも北宋時代からある古いやりかたのようである。
この伊墨卿の額なかなか良さそうにみえる。

posted by 山科玲児 at 07:59| Comment(0) | 日記