2023年02月18日

中国のパノフスキー

巫鴻 秦権研究.JPG


Wu Hong 巫鴻という人
屏風のなかの壺中天
ウー・ホン 著,中野美代子, 中島健 訳
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=1323

どうも、絵画の指し示す意味の解釈という研究をやっているようである。
つまり、パノフスキー的な図像学イコノロジーによる研究が中心のようだ。

中国絵画で、イコノロジー研究をやる人は多くなかったせいか、米国でも評価され英語版の本もかなり出ているようである。シカゴ大学で勤務していたようである。

ある意味、中国のパノフスキーという感じかなあ。

当方の方向とは違っているが、こういう研究方向もありだと思う。特に画像石図像の研究には、好適な方法論である。実際山東の武梁祠画象石の本も書いているらしい。是非ガンガンやってほしいと思っている。

ペンネームだとは思うが、同姓同名の人が、昔、文物 故宮博物院院刊で、

 秦時代の権量銘についてのアーティクルを書いていた(イメージ)。たぶん同一人物だと思う。
  巫鴻「秦権研究」(『故宮博物院院刊』1979年第4期)
中華人民共和国では、考古学関係の人が文物取り扱い担当として、絵画や書も担当にすることが少なくないようだ。
 おそらく、この巫鴻氏もおなじような研究暦の持ち主だろう。、武梁祠画象石の研究など、いかにも考古文物畑の人らしい。

posted by 山科玲児 at 08:54| Comment(0) | 日記

2023年02月17日

富士山

 今回、雪をまとった富士山を新幹線から、つぶさに拝したが、従来の印象よりよほどごつく、岩の塊が迫ってくるようで、ものすごく重量感があり男性的であり、まさに神の山である。従来のステロタイプな富士山のイメージが覆った。
 万葉集のほうの人麻呂の歌を思い出した。「真白にぞ」でなければならない。古今集以後改竄されたテキストの「白妙の」みたいな軟弱な表現では到底表現できない御姿である。
  富嶽三十六景は、優れたアイディアの宝庫であるが、浮世絵の平面性のこともあり、この立体性ごつさは表現しきれていないように、感じた。
タグ:富士山
posted by 山科玲児 at 08:02| Comment(0) | 日記

おしめください

おしめください.JPG


ある長距離バスの椅子の背中に設置されてるプレートなんですが、

なんか笑えるというか、一見して「ウッと」なってしまいました。

これは認知科学や言語解釈の問題なんだろうな。

posted by 山科玲児 at 07:58| Comment(0) | 日記

2023年02月16日

ライト,ついてますか

P1040375.JPG

昔の同僚にいただいた本だが、なかなか良い本だった。

ライト,ついてますか

―問題発見の人間学―

https://www.kyoritsu-pub.co.jp/book/b10011450.html

そもそも、問題は存在するのか?
問題を定義できれば半ば解決したようなもの
問題の原因が自分の中にあるかもしれない。
等々

posted by 山科玲児 at 06:56| Comment(0) | 日記

上野本十七帖 ぶつけたのか?

上野本十七帖 損傷.jpg
台東区の書道博物館で 1/31より特別展「王羲之蘭亭序」開催

では、上野本十七帖が3月17日まで展示されてます。
この上野本十七帖,左上の余白に大きな歪み・皺があるんですよね。
イメージ 矢印
なんかここを酷くぶつけたんじゃないかと思いました。

いったい何時、そんな酷いことやったんだろう。


posted by 山科玲児 at 05:23| Comment(0) | 日記

2023年02月15日

悪役令嬢レベル99 60万部

悪役令嬢レベル99 3 mod.jpg


2021年12月31日 悪役令嬢レベル99 買いました
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/189238836.html

で紹介した、悪役令嬢レベル99  の最新刊第三巻買いました。

長崎のアニメイト売り切れで、ツタヤに平積みされてました。

帯に60万部突破と煽り文句がでてましたが、、
ほんとかなあ??  
でも多少誇張はあるいとしても、成功おめでとう。

この巻では、エレノーラ公爵令嬢の描き方が秀逸ですね。。
しかし、エレノーラ(エレオノール)という名前の歴史上の女性には変わった人が多い。
中世最強の政治家女傑:エレオノール・ダキテーヌ(アリエノール・ダキテーヌ) アキテーヌ女公爵
西洋最凶のメンヘラ・ヤンデレ: マリア・エレオノーラ・フォン・ブランデンブルク  スウェーデン王妃
などなど
posted by 山科玲児 at 07:59| Comment(0) | 日記

詐欺メール

アメックス契約したことも使ったこともないのに、詐欺メールきました。
Subjectが [AMERICAN EXPRESS] ご請求金額確定のご案内
posted by 山科玲児 at 06:56| Comment(0) | 日記

2023年02月14日

雪印のマスカルポーネ

mascarpone.JPG


雪印のマスカルポーネ・チーズを買ってきました。

アントニオ・サリエリに倣って、ハチミツかけて食べてみたんですが、これは再現性高い。かなりいける。
イタリアのマスカルポーネの1/2以下の価格ですから、しばらくは癖になりそうです。
ハチミツかけないでマスカルポーネそのものの味だけだと、イタリアのものよりコクや味わいが薄い平凡な感じは否定できないのですが、ある程度上質なハチミツを少し合わせる場合は、ほとんど遜色はありませんね。微妙な味わいの違いがハチミツの強い味で覆い隠されてしまうんですね。
これは、推薦です。
ただ、チョコレート・ソースが付属してるんですが、これはいらないなあ。
別途、使い道考えたほうがよさそう。どうも、この製品。もともとティラミス自作用として発売されたもののようです。
イタリアのマスカルポーネを試したのは、
2022年10月18日 マスカルポーネ
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/189874091.html
であげた、テノール歌手:車田氏の影響です。


posted by 山科玲児 at 05:51| Comment(0) | 日記

2023年02月13日

関ヶ原と鎖国



関ヶ原で、仮に、西軍が勝ったというシナリオの場合、戦後、日本国内の問題として、スペイン・ポルトガルの侵略に対する対処がどう変わったか?
という問題がでてくる。

家光の鎖国はなかったという、世界線になる。
そうなると、日本が植民地化された可能性がかなりでてくるし、最低でもタイ王国のように対外問題で苦労することになったのではないか?? という予想がでる。
西軍のほうがキリシタンに与する大名が多かった印象があるしね。小西行長が代表だろう。イタリアのジェノヴァで1607年に小西行長を主人公にした音楽劇(オペラ?)がでた、という話もあるが、証拠がとれていない。、モンテヴェルディのオペラ「オルフェオ」初演が1607年だから、1607年というのは少し早過ぎる感があり、 オペラではなく、宗教劇殉教劇のようなものだったかもしれない。

そして、東南アジアに散在した日本人町は存続することになる。山田長政の例を考えると、なかにはスイスのように傭兵家業を盛大にやる町もでてきただろう。

そして、1644年の明の滅亡とそのあとのドルゴンによる清軍による征服戦争にも、日本人が関与した可能性がでてくる。
史実では、当時の北京にいた漂流民日本人は清の統治のほうが清廉で優れていると後に証言していた。

タグ:関ヶ原
posted by 山科玲児 at 19:21| Comment(0) | 日記

聊斎志異の石清虚




聊斎志異のなかで当方が愛好する一話「石清虚」は熱狂的な怪石の愛好者の話だが、
国木田独歩の翻案が青空文庫にのっている。
URL

柴田天馬の翻訳や原文(イメージの但氏刻本  第3巻所収)と比べると、翻訳に近いものではあるが、違いはある。 
まあ、冒頭の一文は相当違うが、これはまあ、日本の読者むけのサービスだろう。
それより変なのは、、
この一尺余りもある名石には92の穴があるのだが、大きな穴の中に
「五つの堂宇がある」(国木田独歩)
「五つの文字(清虚天石供)がある」(右イメージに原文該当箇所、下右にある、柴田訳も同じ)
  なぜ違っているのだろう??
 上イメージの版本は、但雲湖氏が道光年間に広州で刻された版木を使って咸豊年間に刷ったものである。注釈を朱で刷った2色刷りであるが、あまりきれいとはいえない。

  中国大陸制作らしい、連環画の動画もYOUTUBEにあるが、
これではまた結末を大幅に変えているし、上記の箇所もなぜか
「三つの文字(清虚天)」になってしまっている。
  しかし、古典の連環画って、皆  程十髪風の画風になってしまうんだね。もう少しヴァリアントがあってもよさそうなものだ。日本の古典のマンガ化はもっと変化があると思う。
 ただ、これは異国のものは、細かい相違が外国人である日本人にはわからないという現象、なのかもしれないが。。





posted by 山科玲児 at 07:19| Comment(0) | 日記