2023年02月18日 中国のパノフスキー
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/190184192.html
で言及した巫鴻氏ですが、前
2016年09月29日 木版画と拓本
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/177065132.html
で言及したように、
著書の武梁祠画像石の本
Wu Hung
The Wu Liang Shrine: The Ideology of Early Chinese Pictorial Art
Stanford University Press, 1989
https://arthistory.uchicago.edu/faculty/publications/wu-liang-shrine-ideology-early-chinese-pictorial-art
の図版が、どうやら拓本ではない。石印本のかなり粗悪な図版から採っています。
そのため、拓本だと誤解した他の著者が転載して、恥をかくということになってしまうんですね。また、図版のもとが改変・修復されていたら、その改変部分を、オリジナルな2世紀の画像だと勘違いして議論したらどうしようもないですよね。
図版は、永観文庫旧蔵の武梁祠画像石第3石原石中央部拓本です。まあ、こんなに結構破損はあるんですけどね。
これは、
屏風のなかの壺中天
ウー・ホン(巫鴻) 著,中野美代子, 中島健 訳
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=1323
という本で、なぜか、一番古くオリジナルに近いとされる北京 故宮博物院所蔵の画(下にURL
)を全く使っていないという不思議とも関係があるようですね。巫鴻氏は、もともと北京故宮博物院の研究員だったのにね。もっとも、当方は、この北京故宮博物院の絵はあまり良いものではないとは思ってます。
周文矩 重屏会棋図
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Zhou_Wenjiu._Go_players.National_Palace_Museum,_Beijing..jpg
北京故宮博物院
https://www.dpm.org.cn/collection/paint/230460.html
周文矩 重屏会棋図
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Zhou_Wenjiu._Go_players.National_Palace_Museum,_Beijing..jpg
北京故宮博物院
https://www.dpm.org.cn/collection/paint/230460.html