2023年02月25日

いわゆる最善本淳化閣帖の影印



 実は、中田勇次郎、「王羲之を中心とする法帖の研究」の末尾にモノクロで影印されている淳化閣帖は、今は上海博物館にあり、
2006年の、東京国立博物館の「書の至宝」展
で鳴り物入りで宣伝された法帖四冊の内の三冊だった。
  中田勇次郎氏の本の元本は、たぶん中華民国時代にコロタイプ影印されたものだろう。1970年代ごろまでは司空公本と呼ばれていたものだ。賈似道の印があることによる名前である。現在、豪華図録も出ているようだが、意外なことにこの本の図版で概略はみることができる。一応、全部影印されているしね。この本は公共図書館には割とある本なので、アクセスもしやすい。

 この。いわゆる最善本淳化閣帖は、当方はあまり高く評価していない。それほど古くもないかもしれないとさえ思っている。
安思遠本淳化閣帖への疑問 | 玲児の近況 - 楽天ブログ


posted by 山科玲児 at 19:22| Comment(0) | 日記

中田勇次郎、王羲之を中心とする法帖の研究





王羲之を中心とする法帖の研究.JPG

論文のための悉皆調査のため、昔読んだはずの、中田勇次郎、王羲之を中心とする法帖の研究を

京都の古書店 から通販で入手して再読した。こういう場合、初版じゃなくできるだけ新しい版のほうが良い。
で、1975年の四版を廉価でゲット。。
古書の価値としては初版を尊んだりするが、こういうときは、より訂正された後版のほうがよい。東京在住だったり、大学所属だったりすればこんなことしなくてもいいんだが、面倒な場所ふさぎ・物入りなことである。

 論文のための悉皆調査については、飯山理さんがわかりやすい解説をしてるんで、
この動画(タイムスタンプで該当箇所へとぶようにしてます)

【やばっ!】三浦瑠麗氏の「論文」を採点してみた 19分55秒
https://youtu.be/SWAMOmq01wA?t=1193s

   ただ、再読してみると、昔の人が書いていて、今は無視され忘却されていることも結構ある、と感じた。それに、王羲之を中心とするなのに、蘭亭序のことが殆ど出てこない。
なんか、こういう点不思議ですね。
  東京国立博物館蔵書の東書堂思古法帖は、中田勇次郎先生がみても、あまり良くない拓本だったようだ。東書堂思古法帖はあまり普及しておらず、明前期の法帖では、かなり粗悪な寶賢堂思古法帖ばかりがあちこちに所蔵されてるのは残念なところである。


posted by 山科玲児 at 09:11| Comment(0) | 日記

内閣文庫アルカイーブ


2020年11月15日 内閣文庫アルカイーブ
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/188126012.html
で示したリンクURLは今は無効のようである。

国立公文書館アルカイーブ
https://www.digital.archives.go.jp/
からたどるのが良いようだ。

東書堂思古法帖がないかと思って、内閣文庫の「子部」の目録を全部みたが、残念ながら、なかった。
しかし、医書の多いこと多いこと、やはり深刻な問題だからなあ。
posted by 山科玲児 at 07:40| Comment(0) | 日記