国宝や重文の刀剣も素晴らしいものではあるし、なかにはご神体・神剣というべきものもある。
しかし、一方で普通の武士が合戦で消耗品同然に使っていた刀剣もあるわけである。
豪華で神秘的な刀剣ではなく、そういう普通の刀剣は消耗品なので意外に伝世されにくい。
法隆寺の西円堂には普通の武士が奉納した刀剣が1万ぐらいあるそうで、当然実用品ばかり、ほとんど錆だらけになっているという有様らしい。その中で流出したものもあって、
今、東京国立博物館に展示されているものもある(イメージ: 当方 撮影)。
本館2F
黒漆打刀 室町時代・16世紀 大橋保氏寄贈 F-20006
これは至って実用品らしいつくりで、室町時代当時の武士たちがどういう刀剣を戦争で使っていたのか?という疑問に応えるものであろう。