私がもつ日本庭園の概念は枯山水ではなく、もっと平凡で常識的なものだ。もともと古代愛好の傾向があったので、平安時代の庭園遺跡というか残滓を訪問したりした。奈良の円成寺庭園や陸奥平泉の毛越寺、観成就院庭園も訪ねた。
その中で、とても身近にあるのが、太宰府天満宮の、今にも消滅しそうな平安時代石組みの名残(イメージ)で、太宰府天満宮や九州国立博物館はこの遺跡の保護にもう少し熱心になってもいいと思う。うっかりすると重機ですぐ消滅しそうだ。
樹木はどうしても変化していくので、庭園の骨格にあたるのは地割りと石組みと池であろう。
室町時代の造園書の「山水並野形図」にも石とその位置をまず議論している。
そういう意味で、現代の彫刻家がやる庭園制作は、大きな意味があると思う。
荒川修作の養老天命反転地は大きな成果だし、久留米中央公園の豊福知徳作
http://kuruguru.com/image/shop_b/upf_lBawqF.jpg
も素晴らしい。 箱根の彫刻の森なんかも、個々の彫刻の価値はともかく、全体として庭園的な価値があると思う。
荒川修作の養老天命反転地は大きな成果だし、久留米中央公園の豊福知徳作
http://kuruguru.com/image/shop_b/upf_lBawqF.jpg
も素晴らしい。 箱根の彫刻の森なんかも、個々の彫刻の価値はともかく、全体として庭園的な価値があると思う。
箱根のMOA美術館(熱海ではない 下イメージ)の「琳派の庭」も素晴らしく、蘆雪の絵をそのままみているかのようだ。ただ、維持管理は相当大変なようである。
海外にある日本庭園は、外国人が考える日本庭園のイメージを具現化しているわけだから、逆の意味で貴重であるが、どうも石組みが弱いものが多い。
そのなかで、米国ポートランドのこの庭園は、「日本そのもの」といいたくなるほどすごいので、注目したい。