以前から、印譜のようなものは、美術館の展示には不向きで、図書館の特別室で限られた人に閲覧を許すか、精密な複製を作るか、デジタル媒体で出版するか、ネット公開しかないと思っていた。
博物館のケースで展示されるときは、見開き二頁しか展示できないのである。数冊一セットだったら、まあその数倍程度だ。
この問題は西洋や中東の装飾写本や日本・中国の古版本古写本にもいえることである。
普段から敬服している早稲田大学図書館のデジタルアルカイーブのなかに、呉昌碩の印譜があったので、印譜のネット公開の見本として紹介したい。
国会図書館の近代デジタルライブラリーは画像が粗すぎるので使えないが、早稲田のほうは充分使えるのがわかるだろう。
大きな印譜コレクションを持っている 東京国立博物館資料館にも、こういう形式での公開を期待したい。
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