淳化閣帖のあとに、収録されなかった法書(書道作品) を刊行したものがある。
そういうのを「なんとか続帖」というのだが、わぎらわしいものが5,6種類もある。
最も混同されているのが
元佑秘閣続帖=建中靖国秘閣続帖 (北宋末)と 淳煕秘閣続帖(南宋)で、 どちらも秘閣続帖なので紛らわしいが中身が全く違うものである。
更に混乱に拍車をかけているのがが、元佑秘閣続帖=建中靖国秘閣続帖 (北宋末)自体がのちに太清楼におかれて、太清楼帖の一部になってしまったという事情である。
太清楼帖は、大観帖10巻+元佑秘閣続帖=建中靖国秘閣続帖10巻+書譜と十七帖2巻で22巻なので、
元佑秘閣続帖=建中靖国秘閣続帖は太清楼続帖とも呼ばれるようになってどうしようもなくわけがわからなくなっている。更に困るのが元佑秘閣続帖=建中靖国秘閣続帖自体が原刻拓本も複刻拓本もほとんど現存していないので、まったく実態がわからなくなっている。
古い文献にも新しい文献にもコレに関しては、トンデモな記述が多い。
イメージは、たぶんこの元佑秘閣続帖=建中靖国秘閣続帖 のかろうじて残った残本の影印の部分拡大である。「秘閣」という文字がみえる。 この残本自体、現在は行方不明である。中華民国時代までは残っていたのだが。
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