人民元は、外貨準備が増えた分、人民元を発行するということで、外貨準備を担保にして人民元の価値を裏打ちしている。
最近、中国の外貨準備が減ってきている。一方、国内では人民元を発行して金融緩和し、景気をささえないといけない。人民元をより多く発行するためには、対ドルで切り下げるしかない。例えば対ドルで50%切り下げれば、国内の人民元を2倍以上発行できるでしょ。
最近、中国の外貨準備が減ってきている。一方、国内では人民元を発行して金融緩和し、景気をささえないといけない。人民元をより多く発行するためには、対ドルで切り下げるしかない。例えば対ドルで50%切り下げれば、国内の人民元を2倍以上発行できるでしょ。
こういう簡単な話ですよ。
つまらない解説が多いので呆れている。
別に、たかが約2%で、輸出がどうのこうのいうことではない。だいいち人民元が下げ傾向になると輸出は減るかもしれない。なぜなら、外国にとって、今中国製品を買うより来年買ったほうが安いわけである。代金決済もできるだけ先延ばししたほうが得になるでしょ。
AIIBでドルを集金するのも、国内で人民元をより多く発行するために他ならない。
中華人民共和国の政策は、国内事情が対外政策に優先するのが常なのだから。
AIIBでドルを集金するのも、国内で人民元をより多く発行するために他ならない。
中華人民共和国の政策は、国内事情が対外政策に優先するのが常なのだから。
なお、外貨準備を担保にするというのをやめりゃいいじゃん? と思うのが普通だが、通貨政策というのは官僚がやるので、一応成功した従来の政策を改めることはなかなかできないのだ。それは戦前の日本や欧州の金本位制議論をみてもわかる。
1990年ごろでは、一般の人民元は紙くず同然で、外国人むけに兌換元という外貨と交換できる特殊な人民元が発行されていたのをよく憶えている。つまり現在は、昔の兌換元が人民元になり、古い人民元が廃止された状態だということだ。外貨準備を担保にするという政策は、紙くずだった人民元を国外でもある程度使えるものに押し上げた。この成功体験を否定するというのは理性が命じてもなかなか難しい。