東京 京橋の繭山龍泉堂で「俑展」(展示即売なのかな)をやるそうです。
この「俑」というのは明器ともいうんですが、墓にいれる人形や 家屋道具の模型です。
もともとは、実際に奴隷や動物や道具を墓に殉葬 副葬
したもので、ずいぶんひどい墓もあるのですが、
ほぼ漢代ぐらいから、人形や模型を代用として副葬するようになりました。
もともとは、実際に奴隷や動物や道具を墓に殉葬 副葬
したもので、ずいぶんひどい墓もあるのですが、
ほぼ漢代ぐらいから、人形や模型を代用として副葬するようになりました。
こういう習慣は、エジプトのツタンカーメンなどの墓にもありますね。エジプトのほうがずっと古くから(中国より1000年以上前)明器を使っていて、残酷な殉葬は少なかったようです。
この展覧で面白いのは、ほとんど全てが1970年代以前からの履歴をもっていることで、たぶん、そのころから、巧妙な贋作が多量に大陸で造られ始めたためだと思います。
なにしろ、技術的には低い粗雑なものでも、古代の明器といえば通り易いところもないではないので、宋元明清の見事な陶磁器とはちょっと違う別の、安易な贋作製造と売り込みの道があったからです。
ただ、直感的には一九八〇年代後半ぐらいから急におかしくなり、そのころから、海外の美術館や古美術商の図録にもおかしなものがめだつようになったと感じております。
下のイメージは大阪市立東洋陶磁美術館のものですが、まあ明器というのは、こういうものです。