ドイツの作曲家 Heinrich Schütz(1585年ー1672年)は神童として育ち、30年戦争の戦禍を超えて長命を保った作曲家です。当方は何十年と親しんでいます。
シュッツの曲が最初に好きになったのは壮麗な貴族の葬送音楽 ドイツレクイエムことムジカリッシュ=エクゼクイエンSWV279-281(マウエルスベルガーのLP)でした。この曲には、色々名盤もありますが、マウエルスベルガーの古い録音が今でも一番好きですね。
シュッツの曲が最初に好きになったのは壮麗な貴族の葬送音楽 ドイツレクイエムことムジカリッシュ=エクゼクイエンSWV279-281(マウエルスベルガーのLP)でした。この曲には、色々名盤もありますが、マウエルスベルガーの古い録音が今でも一番好きですね。
ごく最近のライブ動画
Heinrich Schutz. Musikalische Exequien SWV279-281
Aurelius Sangerknaben
https://www.youtube.com/watch?v=wWOVAw7s1Sw
Aurelius Sangerknaben
https://www.youtube.com/watch?v=wWOVAw7s1Sw
もありますが、会場が狭いせいか二重合唱ができなくて、ソリストが前にでるとき合唱団員をかき分けるようになってしまっています。
ただ、なんでこれを出したかというと、これはドイツの団体の演奏なので、マウエルスベルガーと近いドイツ的な声なんですね。
なんで、ドイツ的とか北方的とかいうのにこだわるのかというと、同じ曲でも、全く違う印象を受ける演奏があるからです。
例えば、イタリアの団体 カペラ アウグスティナの演奏だと、その甘い声、横に広がる音場を含め、優れた特色のある演奏だと思いますが、まるで別の曲のように感じます。
SWV 279 - 281 - Heinrich Schütz - Musikalische Exequien - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=oMdCTYF4ifQ
SWV 279 - 281 - Heinrich Schütz - Musikalische Exequien - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=oMdCTYF4ifQ
の演奏も, 少しばかりラテン的というかロマン的ですね。
もともとシュッツはドイツでも、比較的南のほうの出身ですし、イタリア留学して、ガブリエリや、とくにモンテヴェルディの壮麗な音楽を学んでいますから、イタリア的なのは当然で、そういうラテン風、モンテヴェルディ風の演奏があって当然だとは思います。ただね、シュッツの場合、モンテヴェルディのパクリではない強烈なドイツ風北方風のところが独自性なので、そういう面を無視してしまうと、モンテヴェルディの贋物になってしまうのでは?と危惧するところもあります。
デンマーク宮廷にもかなりお世話になっていたシュッツなので、北方風スカンジナビア風も入っていると思うんですけどね。
また、当方、近年は、もっとインチメートな小編成の曲集クライネ=ガイストリッヘ コンチェルトをよく聴いています。コンチェルトといっても声楽曲集です。 例えば、ちょっとはしょった演奏動画ですが、美声の
https://www.youtube.com/watch?v=O-Jevzj0odE
https://www.youtube.com/watch?v=O-Jevzj0odE
しかし、この冒頭の室内の感じ、ファンエイクかと思いました。
よくみたら、オランダ エスコーの演奏家なんですね。
よくみたら、オランダ エスコーの演奏家なんですね。
クライネ=ガイストリッヘ コンチェルトのなかの別の曲を、バルト三国ラトヴィアのリガのグループが歌っている動画があります。
HEINRICH SCHÜTZ - O lieber Herre Gott (Kleine geistliche Konzerte) - YouTube
HEINRICH SCHÜTZ - O lieber Herre Gott (Kleine geistliche Konzerte) - YouTube
これがまた、強烈に北方的、ゴシック的、垂直的です。
バルト三国は、中世にドイツ騎士団が侵略して建てた都市国家のようなもので、リガもハンザ都市だったと思います。
強烈にドイツ的なのは、そういう背景もあるのかなあ。
バルト三国は、中世にドイツ騎士団が侵略して建てた都市国家のようなもので、リガもハンザ都市だったと思います。
強烈にドイツ的なのは、そういう背景もあるのかなあ。