東京都美術館の若冲展がムチャクチャな混雑、X時間の待ち時間、というので、話題になっているようですが、
今年は、若冲展は、まだまだどっさりあるので、そんな無茶をして並ぶ必要はないでしょうに。
これみたら、若冲がインフレ状態で、来年の春になったら皆若冲のことなんか忘れているんじゃないかと危惧するくらいです。
京都なら東京からなら2時間強でしょうから、並ぶ時間でついてしまうんじゃないの?
秋から年末年始の京都市立美術館、京都国立博物館の展示ならそれなりにいいと思いますよ。
それに、たぶん東京ほどは混まないでしょうしね。
【補足訂正】京都国立博物館の展示は、企画展で、所蔵品中心みたいですから、やや小規模かもしれません。3室を使うそうですが。
細見美術館
若冲生誕300年記念 伊藤若冲展
・会期 平成28年6月25日(土曜日)〜平成28年9月4日(日曜日)
・場所 細見美術館(京都市左京区)
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岡田美術館
―生誕300年記念― 若冲と蕪村 江戸時代の画家たち
・会期 平成28年9月5日(月曜日)〜平成28年12月18日(日曜日)
・場所 岡田美術館 (神奈川県足柄下郡箱根町)
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京都市美術館
伊藤若冲生誕300年記念展覧会 「若冲の真実」(仮)
・会期:平成28年10月4日(火曜日)〜12月4日(日曜日)
・場所:京都市美術館
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京都国立博物館
特集陳列 生誕300年 伊藤若冲
・日時 平成28年12月13日(火曜日)〜平成29年1月15日(日曜日)
・場所 京都国立博物館 平成知新館(2F-3〜5)(京都市東山区)
今日は、ご教示の天王寺美術館の「王羲之から空海へ」展に、3回目行ってきました。
平日の昼間ばかり狙ていったのですが、今日なんかは、王羲之に列ができてましたね。
1階が中国書道ばかりで、台北故宮からのものも多く、懐かしかったです。台東区の書道美術館からもようけ来てました。
王羲之は、いままであまり分からず、蘭亭序などがいっぱいあるのを見て、食傷気味やったのですが、
今回十七帖を見て、初めて王羲之の良さを知りました。
京博のもありましたが、台東区の方がよさそうに見えました。
蘇東坡もありましたが、わたしはあまり好きません。
黄庭堅も、尺牘ばかりで、あの横棒を斜めに格好つけて書くやつが無く、残念でした。
趙孟頫も結構来てて、東博の焼け残りが案外よろしおました。
米芾は素晴らしいものばかりでした。
文徴明も沈周もええのが来てました。
董其昌も何点かありましたが、わたしは苦手なもので ( 苦笑
欧陽詢の九成宮醴泉銘は、わたしが元々好きなものやったので見れて嬉しかったです。これ、東京の三井にあるんですね!
日本書道は、奈良期の光明皇后みたいな字体に近いお経が何点かありました。
扇面に綺麗に書と画が載ってるのもありました。
空海ですが、これで2回目見るのですが、ろうこ指帰が、よかったです。
弘法大師の若書きが、却って感動的で、風信帖よりよかったですわ。
灌頂歴名は見ましたかねえ?
最澄の書も案外というか、素直ですっきりしてて、なかなかでした。
古筆も多く、手鏡類でええのが多かったです。道風、佐理、行成の真筆もあるのですが、
彼らは伝なんとかの方にええのが多かったです。「伝」というても歴代の名筆なんですね。
伝道風やとおもうのですが、あまつかぜくものかよいぢ〜の継色紙が、配置が完璧で、
今回これが最高の収穫でした。
伝貫之もなかなかのものが多かったです。
高野切も第1種から第3種までいっぱいあり、眼福さんでした。
西行の国宝が一点だけ有って、期待してたのですが、ぱっとせず。
光悦や松花堂昭乗もよかったです。
禅僧の書ははったりめいてましたが、一休宗純和尚のはまあまあですが、
白隠さんのには辟易しました、あれがあるから、わたしは京博の禅展も行ってません ( 笑
良寛和尚のも何点かありましたが、偏見でしょうが、あの偽善ぶりが嫌いです ( 苦笑
篆刻はどれもよかったです。
以上、書法、にはど素人で、主観まみれですが、自分なりの感想でした。
もうすぐこの展示も終わるし、いっそ来はったらどないですか?
近所に、釜ヶ崎ですが、友人がやってる、ココルームというゲストハウスもあります。
ドミトリーで2500円ですが、個室も5000円くらいからありますよ。
ご興味あれば、サイトもあります。
あまつかぜ〜、はやはり道風で、意外に身近な逸翁美術館のものでした。
大阪の池田にある、小林一三の館ですね。
この種の継色紙には、今回見てないもの ( 展示替え ) がいろいろあり、
どれも負けず劣らずですが、兵庫県の滴水美術館や、三井美や文化庁や、所有は様々のようです。
図録を見つつ書き足してるのですが、文徴明は草書の千字文も見事で、
細楷も一点あり、見たときは気付きませんでしたが、なんと史記の刺客列伝でした。
最澄のは、久隔帖と言うんですね。
この展示は、今月22日日曜で仕舞いです。
ココルームは、シングル3500円でした。
山科さんご来阪の事があれば、山科さんさえ良ければ、仕事1日休んで大阪ご案内しますよ。
図録は気合が入っていて、5000円もして、箱入りで中々のものです、
図録だけでも、長崎までお送りしましょうか?
また、去年から今年にかけて、大雪災害修理のためにひどい出費があり、おまけに今年は別の旅行もしなければいけないので、まあ倹約という状態です。しょうがないですね。ボッテチェルリ展もあきらめたし。
>今回十七帖を見て、初めて王羲之の良さを知りました。
>京博のもありましたが、台東区の方がよさそうに見えました。
京都国立博物館のほうは、古いんですが、胡粉で描き起こして修理した字が多い(1/5ぐらいがそうらしい)んで、その分 作り物のようにみえるのではないでしょうか?
>欧陽詢の九成宮醴泉銘は、わたしが元々好きなものやったので見れて嬉しかったです。これ、東京の三井にあるんですね!
欧陽詢の九成宮醴泉銘は、三井に半ダースぐらいあって、それぞれ面白いんですが、
今回のは日本では古くから有名で何度も印刷本になったものなんで出しているんだろうと思います。私は、これよりも、もう一つの李鴻裔本(やはり三井、実見済み)というのが好きですね。
>「伝」というても歴代の名筆なんですね。
伝道風やとおもうのですが、あまつかぜくものかよいぢ〜の継色紙が、配置が完璧で、
「伝」といっても、大抵は「平安時代の名筆」なので、本体は良いものが多いと思います。誰が書いたのかわからないだけです。酷いのは「伝 宗尊親王」という場合で、親王は鎌倉時代の人なのに、実物は平安時代のものという場合が多い。
継色紙は、もとは金沢の前田家に冊子の形であったものだそうです。それをバラバラにしちゃったんですね。もっとも、もっと古い時代に切ったものもあるかもしれませんが、多くはそれです。これについては、故 安藤聖空さんを初めとして道風真筆という研究が結構あるんですがまだ論争中というか、そうではないという意見のほうが主流です。ま、どうなのかなあ??
>白隠さんのには辟易しました、あれがあるから、わたしは京博の禅展も行ってません ( 笑
博多の仙崖さんの墨跡 絵画は、癒やし系でお薦めです。
文徴明 刺客列伝は、三重の澄懐堂文庫 にあるものですね。
最澄のものは、末尾の後書きが良い感じです。