という記事を書き、
の書評をしたが、
青山繁晴候補への卑劣下劣な週刊文春の選挙妨害に関して もう一度、この本をとり、感想を追加する。
ノンフィクションだが、小説家らしく少し筆が走りすぎたところもある。特に最終章。
ただ、この本の特色は、
「内側からみた福島原発事故」というところにあると思う。免震重要棟と官邸が中心で、その外側での動きは、かなり省略されている。
だから、東京都レスキューの活躍もあの生コン注入車を使った注水が効果を上げた事実も無視されている。保安院とマスコミの醜態も、避難の混乱もほとんど書かれていない。また、四号機プールの天佑としか言いようのない幸運についても書かれていない。あくまで吉田所長とスタッフの視界を中心に記述されている。
その代わり、福島原発一号の内部の、外部からは、ほとんどうかがうことのできなかった細部を知ることが出来る得がたい本だ。
面白いのは、その後、ムチャクチャに非難された斑目原子力安全委員会委員長ですら、結構公平にあつかわれている。デタラメ春樹と罵倒されたかなり人格としては問題のあるこの人でも公平に発言を採用されているのだ。
菅直人 元総理 も公平に発言が記録紹介されている。そういう点では意外なほど公平な本だと思っている。