2016年07月07日

サインなし

Bosch Prado 2016.JPG建仁寺・風神雷神図 (2).JPG



  超有名な絵画ほど 、サインのないものが多い。
 最近、遅まきながら再認識したのが、プラド美術館の至宝、ヒエロニムス=ボスの快楽の園(左イメージはボス展のカタログ表紙で快楽の園の部分を使用している)にはサインがないのだ。

 というより、快楽の園の画家として ヒエロニムス=ボスの名前が古文献から引き出されたわけで、もしこの絵画や数点の傑作がなければ、ヒエロニムス=ボスの名前自体、歴史から忘却消滅していただろう。

 そういえば、日本の俵屋宗達の風神雷神図屏風(右イメージは風神部分)にもサインも印章もない。まっさらである。それでも誰も俵屋宗達の作品であることを疑わない。

 これもまた文献や他の作品、模写本などとの比較から、俵屋宗達という名前が歴史のなかから引き出されてきたのである。

  一方、壁画なんかは、19世紀以前ならあまり動かないので、ヴァチカンのミケランジェロ、のシスチナ礼拝堂壁画について、ミケランジェロ作を疑う人はいない。サインなどありませんが。。

 古画をみるとき、サイン印章をうるさく言う人も多いし、確かに有効な手段ではあるのだが、それだけに頼ることは考え物である。

posted by 山科玲児 at 07:46| Comment(0) | 2016年日記
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