2017年02月21日

静物画はまだまだ売買される

abraham van b.jpg
  昨年、2016年12月09日の
ローディ コレクション の売り立て
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/177975856.html
エヴァリスト・バスケニス [ベルガモ, 1617年 - 1677年]
の売り立てのことを書きましたが、そのときのオークションに別の画家 アブラハム  ファン ベイエレンの興味深い静物画がありました。約11万米ドル=約12000万円
 これにも、中国陶磁それも輸出用染め付け芙蓉手みたいなものが描かれております。こういうのは、「カーラク」と呼ばれていたもので、有名画家の絵画や水晶の飾り物などの100分の一以下の値段だったらしいのでアントワープのような都市の中流以上の一般家庭にも結構あったもののようです。もっと高級な陶磁器は17世紀には、希にしか輸出されなかったようですね。場合によってはベトナム産のものも混じっていたかもしれません。
  A roemer and a facon de Venise, oranges in a Wan-Li kraak porcelain bowl, an oyster, grapes and a knife on a table

Abraham van Beyeren (The Hague 1620/21-1690 Overschie)
Price realised
USD 108,000

 signed with monogram 'AB. f.' (on the table edge, lower right)
 oil on panel
 36.8 x 33 cm.

 絵そのもの自体もそう悪くないようですが、伝来来歴が面白かったから、ずっと考えています。このサイトには実録小説にしてもいいような 不思議なクローツ家の話が掲載されておりました。今、読んでいるんですが、また次にかくつもりです。 なんかかなり凄い歴史の闇を感じるファミリー  ヒストリーです。
  
http://www.christies.com/lotfinder/lot/abraham-van-beyeren-a-roemer-and-a-4684662-details.aspx?from=salesummery&intobjectid=4684662&sid=3e992df0-1a43-4a10-b987-688b831c028f

posted by 山科玲児 at 09:12| Comment(0) | 2017年日記
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