2017年03月12日

デヴィッド卿の チキンカップ

Chicken Cup David.jpg Percival_David_Collection_A749_Kangsi Mark.jpg

    チキンカップは、有名でムチャクチャに高価なので、特に偽物 コピーが多いので有名である。



の両方をもっていた収集家 デヴィッド卿は、訪問客にこの2つをみせて鑑定させるのが癖だったそうだ。客が判断したあと、卿はカップを裏返して底の銘をみせる「大明成化年製」「大清康煕年製」と入っているので一目瞭然、テストされた専門の学者や古美術商はさぞかし焦っただろうなあ。普通の客なら笑ってすませて終わりだろうが、学者や古美術商ならそうはいかないだろう。
 ちなみに、ロンドン ラッセル街の古いデヴィッドファウンデーションのギャラリー(今はない、大英博物館にうつってしまった)で2つをみたことがあるが、判別はつかなかった。それほど真に迫っていた。触らないと重さを感じないとわからないのかもしれない。

 故:デヴィッド卿夫人 レディ=デヴィッドは1980年代のころの古美術商には「魔法使いのお婆さん」という印象をもたれていた人ですが、このテストにはパスしたのかな?

 デヴィッド卿は、西太后が銀行に担保にいれて、質流れになってしまった陶磁器群を買っているから、チキンカップもそのなかに入っていたのかもしれない。このとき銀行頭取の汚い妨害があったという話は、レディー ダヴィッドの回想に記されている。

 実はこのチキンカップ、1980年に東京、京都、名古屋で公開展示されているんですよねー(下のカタログNo.68)。私はこのときは観ていないですけれどね。主催者に日経新聞が入っているんですがこのころは日経はまともだったな。今は文化部は朝日よりずっと低級です。ちなみに、1998−9の東京・大阪・福島で開催されたデヴィッドファウンデーション展ではチキンカップは展示されておりませんでした。

david  foundation 1980.JPG
posted by 山科玲児 at 13:01| Comment(0) | 2017年日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]