2017年05月19日

荘子と楚簡と知北遊篇

郭店楚簡  語叢4.JPG


例の分厚い荘子を拾い読みしてみたんですが、今のところでは、あまり得るところがなかったのが残念です。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062924290
http://bookclub.kodansha.co.jp/title?code=1000013315

  例えば、第十[月去]キョウ篇の有名な成句に似た文章:
「鉤を盗むものは誅殺され、国を盗むものは諸侯となる。諸侯の門に義士存す」が郭店楚簡の語叢4にある(イメージ)ということに言及されていません。浅学の当方ですらこれを郭店楚慕竹簡(1998年5月、文物出版社)で「釈文で」読んだとき瞠目したのに、東京大学名誉教授の眼には入らなかったのでしょうか?? ご高見を知りたかったのに残念です。

 また、これは昔から思っている仮説ですが、知北遊篇には、本来は注釈/解説として書いたものが本文に紛れ込んでいるのでは、とおもわれるところがあります。下イメージの赤で囲った部分から始まる長いお説教というか老子の引用で、ここを省くと対話として自然になるように思っております。

   荘子という本で、ずっと不思議に思っているのは、真偽は留保するにしても色々な先秦の書物の竹簡帛書がでているのに、荘子(南華眞経)はでていないことですね。上記のように、極小さな断片が郭店楚簡にありましたが、ある程度の長さの断片、一篇分ぐらいすら出土していないようなのは不思議です。あるいは、当方が知らないだけかもしれません。ご教示いただければ嬉しく思います。

 【追加】1988年出土の湖北省 荊州博物館所蔵 張家山漢簡 のなかには、盗セキ篇の一部(冒頭部分)に似たものがあるそうである。今後、もっとでないかなあと思っている。


 

荘子 書道博物館 知北遊.JPG
posted by 山科玲児 at 04:28| Comment(0) | 日記
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