2017年05月20日

大塚国際美術館の見所


鳴門の大塚国際美術館については、一度いっただけなのですが、結構楽しめたし、感心しました。

とくに面白かったのは、
ジョット スクロヴェーニ礼拝堂壁画
ポンペイ 秘儀荘
エトルリアの壁画墓の再現
ロマネスク壁画聖堂の一部の再現
でしたが、
公式サイトをみても、殆ど紹介されていないのは、残念です。価値が分からない人がサイトを制作しているんでしょうね。
http://o-museum.or.jp/

有志の方が作った動画があります

スクロヴェーニ礼拝堂@大塚国際美術館
https://www.youtube.com/watch?v=-RP-vw-EqIo
後半にスクロヴェーニ礼拝堂壁画、テッサロニキ、ロマネスク聖マルタンの紹介あり
https://www.youtube.com/watch?v=vuKDbhxQqco

******* 2007年に書いた文章を再録します ***
2005/11/3に大塚国際美術館を訪ねたことをmixiに少し細かく書いたのですが、MIXIは会員制ですので、こちらにも書いてみたいと思います。少し増補*
大塚製薬グループで陶板制作会社が徳島にあって、写真を陶板に焼き付ける技術紹介が最初の端緒だったようです。全て陶板に焼き付けられた世界(主に欧米)の原寸大名画レプリカを展示しているところです。
書学書道史学会のついでに2005/11/3 いってみました。確かに入場料は高いし、アクセスもいいとはいえませんが、行って良かったとおもいました。
 陶板の質感にむく絵画と向かない絵画があるように思います。
 一時間で環境展示を中心に駆け足でみたので、あまり公平ではないかもしれませんが、
 中世フランス、ロマネスクのサンマルタン聖堂壁画、ビザンチン テッサロニキの壁画、エトルリアの「鳥占い師の墓」の壁画は、いずれも大変すばらしい。今回是非みたかったポンペイ郊外の秘儀荘Casa Misteriの壁画の環境再現展示も色合いにやや疑問の点があるも、写真でみたことのない部分の再現も含めて大変面白い。モザイクもラベンナ サンヴィターレのユスティニアヌスとテオドラの大画面はかなりよかったが、なかにはそれほどでもないものもあった。モザイクはその性質からいってもっと迫真の再現ができると思います。
 油彩画は、フェルメールやファン=アイクをみる限り、あまりむかない。ただ、オルセーのモネのような印象派の大きなサイズの作品には合うかもしれません。印象派にはあまり関心がないので大きなことはいえませんが。
 金彩も使ったジョットのスクロヴェーニ礼拝堂壁画は、かなりよい再現だと思いました。フレスコは相性がいいはずですが、ミケランジェロはいまいちだったように感じました。
 一般に線があまくなるので、細密描写を得意とする絵画にはむかず、巨大でおおまかな作品のほうがよい。エル=グレコの祭壇画復元展示は確かに面白かった。
 ウルビーノの「書斎」の復元は、なかなか面白く、偽物の棚のトロンプルイユ(だまし絵)に感心したが、ほかの小品のトロンプルイユは子供だましにみえました。それは油絵の精密さ質感にはどうしても及ばないからです。
 目録をみると小さな作品も多数陶板化されているようですが、人よせのため教科書的な作品を採用する場合以外は避けて、大きな作品の環境展示やバラバラになった作品、失われた作品の再現に挑戦して欲しいと思います。話題性を求めるなら、失われた法隆寺金堂壁画の環境展示、高松塚古墳壁画、パドアのマンテーニャ壁画礼拝堂の再現などが面白いし、成果もあがると思う。カルロ=クリヴェリのモンテフィオーレ祭壇画のように世界中にバラバラになったものの再集結、ブリューゲルの四季の絵で囲まれたヨンヘンリンクの部屋の再現、も面白いだろうと思ったものです。 最近発見されたマケドニア王墓の古代ギリシャ絵画(略奪されたペルセポネーとか)や欧米絵画以外なら、マヤのポナンパク壁画、インドのアジャンタ壁画などもみてみたいと思います。
posted by 山科玲児 at 12:53| Comment(0) | 2017年日記
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