2017年06月29日

アルチンボルド展 その3 静物画

Fede Galizia Arcimboldo.JPG
 前、個人蔵のアルチンボルド2点を低く評価いたしましたが、個人蔵でも静物画には傑作が2点も展示されておりました。

  Z.07フェーデ ガリツィア「果物と葉、マルメロ、陶器」(イメージ、カタログの写真が悪すぎて良いイメージがつくれませんでした)が、一流の作品なのに驚きました。ローディコレクション展でみたフェーデ ガリツィアの作品より優れている。こういう絵の場合、陶磁器の描写が優れていたら果物の描写が劣るとか、どこか欠点がみえるものですが、この作品は完璧です。多少修理があるのかもしれないがフォトリアリズムのような感じすらします。あるいは、現代の修理が良すぎて騙されているのかもしれませんがそうとうよい印象でした。この絵は双眼鏡や単眼鏡で細部を拡大して観るとガサガサしててちっとも面白くないのに、普通にみると素晴らしい質感を感じるのですね。まるでファンアイクの絵のような技法を使っております。 この絵が、なんでこの展覧会に入っているのかというとフェーデ ガリツィアを画家としてルドルフ2世に推薦したのはアルチンボルドだったんですね。ここでもアルチンボルドと静物画誕生の関係が露わになっています。この作品プラドで観たファンデアアーメンの一流作品を下に紹介しますが、よく似た感じですね。。

シルヴァーノ=ローディ コレクションで見たのは、カタログNo。11の「白磁の鉢と桃のある静物」です。
Fede Galizia Lodhi.JPG



  また、Z.06 フィジーノ「金属製の皿に載った桃と葡萄の葉」も貴重なものです。上のイメージとは違う絵です。 
  おそらくこの2点は同じ収集家のものなのかな?

posted by 山科玲児 at 08:50| Comment(0) | 2017年日記
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