2017年07月11日

大学で免疫学を

  最近、茶のしずく石鹸事件 というのがあり、 石けんを使って 小麦アレルギーになってしまったという一種の薬害事件だった。
最終報告によると七割が完治したようだが残りは治療中のようである。

 こういう事件があると、大学の教養課程の生物学で、免疫学というか免疫のメカニズムの概略に触れていてよかったと思っている。

実は、免疫メカニズムの概略・初歩を知っていると理解しやすい事件や病気がたくさんあった。

エイズ AIDS がその代表だが、

癌治療の色々な新提案新療法の報道がある都度に、理解しやすいことが多かった。

エボラ出血熱のときも、理解が容易であったし、

また、
サリドマイドと自己免疫型疾病(潰瘍性膿皮症など)との関係の理解も容易だった。

 じゃあ、本で読めばいいじゃん、と思うかもしれないが、免疫系というのは複雑で、なかなか理解しにくく途中で飽きてしまうのである。DNAを中心としたセントラルドグマのような明解さがない。大学で単位をとるために無理に憶えさせられる、という強制がないとなかなか学びにくい。 全体を学ぶ前に放り出してしまいがちである。

おまけに派手さがないので、医学薬学専攻の人以外では、学ぼうという意欲が湧かないものである。

  しかし、多少なりとも知っていると、必ず役にたつので、大学教養課程の人で一単位程度でいいので受講されることをお薦めしておきたい。生物学の講義で、タンパク質の立体構造の話がでれば大抵免疫系のレセプターの話になるのでそういう講義とか、免疫系の初歩を教えてくれる講義があれば、よい。 まあ、B細胞とか好中球とかレセプターとかいう言葉を知るだけでもいいと思うよ。







posted by 山科玲児 at 08:37| Comment(0) | 2017年日記
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